皆川博子のレビュー一覧
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ネタバレ少女外道
巻鶴トサカの一週間
隠り沼の
有翼日輪
標本箱
アンティゴネ
祝祭
ほぼ前作に共通している語りの特徴としては、
現在→振り返り→現在、か、現在と過去を交互に示すか。
大過去、近過去、現在、という構成もある。
共通した心情としては、死への憧れ、あるいは死への漸近。
29p 清浄と淫らって、一つのことだと思うわ。
45p 未だあらぬ池の面を、夕風が吹き過ぎた。→凄まじい幻視。
157p いきなり互いの魂の割れ目に嵌りこんでしまった。
187p あなた……わたしかしら。
254p 凄まじい落日の一刻に遇えた。生と死が水平線でせめぎ合っていた。横雲の間から最後の光芒を放ち、空の裾 -
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ネタバレ皆川博子の醍醐味といえば、幻想、なのだけれど、大河浪漫では生活も描かなければならない。
ましてや露西亜の貧困を描くのであれば、なおさら。
いちどきの幻想ではなく、長いスパンの物語なのだから。
しかし要所要所で現れる幻想・幻覚。
特にタマーラが恋う少年や得体の知れない力などが、やはりねっとりと。
ロマノフ王朝の没落。ラスプーチン。歴史とクロスする。
一方フィクションに属する妹や相棒やが少しずつ離れていくのが、寂しくもある。
それにしても徳川家茂に対する勝海舟の優しさも想い合わせ、どうして没落する家の子供をいつくしむ視点、がこんなに胸に迫るのだろう。
読み終えて初めて、ミハイル・ヴルーベリ -
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ネタバレ皆川博子の醍醐味といえば、幻想、なのだけれど、大河浪漫では生活も描かなければならない。
ましてや露西亜の貧困を描くのであれば、なおさら。
いちどきの幻想ではなく、長いスパンの物語なのだから。
しかし要所要所で現れる幻想・幻覚。
特にタマーラが恋う少年や得体の知れない力などが、やはりねっとりと。
ロマノフ王朝の没落。ラスプーチン。歴史とクロスする。
一方フィクションに属する妹や相棒やが少しずつ離れていくのが、寂しくもある。
それにしても徳川家茂に対する勝海舟の優しさも想い合わせ、どうして没落する家の子供をいつくしむ視点、がこんなに胸に迫るのだろう。
読み終えて初めて、ミハイル・ヴルーベリ -
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無償に時代物の小説が読みたくなって、積読の中から選び出して読んでみました。
江戸時代の歌舞伎の世界を書いた小説です。
面白かった~。
2冊前に読んだ本は落語の世界を書いた話で、その奥深さに驚いたけど、この本はもっと奥深かった。
成田屋団十郎や、中村屋勘三郎、高麗屋幸四郎などなど、いろいろ出てき、しかも三大櫓を狙う下っ端の見世物小屋の連中たちや、中村屋の腹違いの姉妹の恋の話などを織り込んで、歌舞伎の世界の裏も表も上手く書かれていたので、週末に一気読み。
しかし、ホント火事が多くて建てても建てても燃えるから、ほんと可哀そうになるね。並大抵の精神力では、お金があっても這い上がれないと思う。
たま -
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ネタバレ戦中の2つの女学校という空間が出てくる。
片方はミッションスクール、もう一方は都立女子校。
ミッションスクールはどちらかというと日本になじまない宗教性からか夢見がちに浮いて見られることが多い。しかし、そこには司教の体罰や異質な性癖、入信はしていない多くの女学生、エスという関係。決して穏やかなものだけでは済まされない。まるでジャスミンに似ているのにそれとは違う黄色い花を咲かせ、猛毒を持つカロライナ・ジャスミンのように。
なにが美しいと言うよりも、読んでいてとても楽しい、小説だった。
女学院の纏う愛らしさと排外性、戦争中という享楽の飢餓、それらが相まって「倒立する塔の殺人」の謎、現実の謎に垂直に -
Posted by ブクログ
ネタバレ初皆川作品。圧倒され、惑乱させられた。次々と語り手が交代していくことにより、たった今まで現実と思って読んでいた物語が虚構に切り替わり、そして次に読んだ物語も虚構へと……、現実との境界が分からなくなっていく。どれも完結しない物語。登場人物が感じる混乱が私にも伝播し、酔う。ミステリ作品として、最終的には現実が提示されるわけだが、それでも残されたひと筋の非現実-詳細は伏せる-により、この惑乱は解けずに終わる。
薔薇の僧院。薔薇と人間を合体させる狂気の研究。男娼と黴毒。姉の美しい恋人。美しき劣等体。ナチとSS。重厚な文体。出てくるモチーフは確かに倒錯、耽美なのだが、そこには頽廃のような爛れた空気より