【感想・ネタバレ】花櫓のレビュー

あらすじ

江戸芝居町・中村座。8代目・中村勘三郎には、二人の娘があった。妾の子・お菊。正妻の子・お珊。気性も、抱く夢も違う二人の、娘から女への成長と葛藤。市川団十郎、松本幸四郎、尾上菊五郎ら、きら星のごとき名優たちの息づかいの中に描かれる、凛々しくも、真珠のように輝く、恋物語。櫓が上がり、柝(ひょうしぎ)が鳴る。恋の舞台の幕が開く。

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Posted by ブクログ

無償に時代物の小説が読みたくなって、積読の中から選び出して読んでみました。
江戸時代の歌舞伎の世界を書いた小説です。
面白かった~。
2冊前に読んだ本は落語の世界を書いた話で、その奥深さに驚いたけど、この本はもっと奥深かった。
成田屋団十郎や、中村屋勘三郎、高麗屋幸四郎などなど、いろいろ出てき、しかも三大櫓を狙う下っ端の見世物小屋の連中たちや、中村屋の腹違いの姉妹の恋の話などを織り込んで、歌舞伎の世界の裏も表も上手く書かれていたので、週末に一気読み。

しかし、ホント火事が多くて建てても建てても燃えるから、ほんと可哀そうになるね。並大抵の精神力では、お金があっても這い上がれないと思う。

たまには、時代物も新鮮でいいな~。と思った一冊でした。
みんな、こうやって伝統を継承してくれているのね~。
ありがとうございます。

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2013年09月16日

Posted by ブクログ

この著者の読者には「死の泉」みたいな洋物が大好き、という人もいますが、それだけじゃなくて、歌舞伎モノもかかれますね。「花闇」も圧巻だったし。官許の大芝居の「櫓」をめぐって、互いに無関係になることはありえない間柄に生まれた、異母姉妹である主人公2人の女性。その周りの人間関係、少女時代、そして娘から女性になっていく際にも誰よりも理解しあいつつ、互いへの葛藤があり、そして、やはり支えあう。 なんというかいつも「やられた」感があるけれど、今回も堪能した。

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2009年10月04日

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