皆川博子のレビュー一覧
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『開かせていただき光栄です』続編。
外科医で解剖学の先駆者、ダニエル・バートンの解剖学教室を舞台に起きた連続殺人事件から5年。
愛弟子のエドとナイジェルが出奔し、解剖学教室は閉鎖中。元弟子たちもそれぞれの生活を送りながらも、変わらず先生を敬愛している。
ある日、盲目の治安判事として知られるジョン・...続きを読むPosted by ブクログ -
皆川博子さんの作品はおそらく初。あっさりめの文体で、18世紀ロンドンの政治腐敗、環境汚染、貧富の差などなどが、洗練された描写やエッジの効いた会話の応酬と共に効果的に描かれている。会話文の多さが目立つが、イギリスらしい皮肉の効いたやりとりが登場人物を魅力的にし、さらに必要最低限の描写を挟むことで、分厚...続きを読むPosted by ブクログ