皆川博子のレビュー一覧
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すごいインパクトのタイトルだなあと思って手に取ってみた。
どのお話も、悲しみと寂しさがそっと横たわっていて、でもその奥に、恍惚とさせる美しい炎が、妖しく揺れているようなイメージ。Posted by ブクログ -
時は十八世紀のロンドン。雑多にまみれたイギリスの片隅で起こった殺人事件、その原因を突き詰めていく作品です。
体の切り貼りだとか、心情だとか、登場人物たちには良い意味で感情移入できず(みな、たいへん、自分勝手)ゾワゾワしました。Posted by ブクログ -
何処の世界の、何処の時代の物語か見当もつかない摩訶不思議な物語5篇と解説を含めた短編集。 表題作を除けば、真面目な物語な筈なんだけれどレトリックに翻弄させられながら「読まされた」感の読後の物語集。 猫舌男爵の本当にありそうで絶対なさそうな話は秀逸。Posted by ブクログ
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皆川博子の初期作品集、復刻発売。
帯、あとがきの日下氏の「いかに初期から完成されていた作家かわかる」という表現が的を射ていると思う。
比較的淡々とした書き口なのに、ことごとく狂気や不穏さを感じとれるほど、文章・表現力は高い。
自分の好みより文学性が強めであるが、折に触れて他作も読んでいきたい。
3+Posted by ブクログ -
10人による、怖い話。
題名通り、夢で見たり、白昼夢だったり。
うっかり思い出してしまわないためにも
日が高いうちに読んだ方がいいかもしれません。
いや、思い出すような読み方をしなければ大丈夫?
ぎょっとする終わりなのは、そらみみ。
これが現実なのか、あちらが現実なのか、と
思わせるような最後の...続きを読むPosted by ブクログ -
登場人物の名前を覚えるのにちょっと苦労。でも18世紀ロンドンの薄暗い事情が丁寧に書かれていて、じんわり世界に引き込まれます。
途中から死体ざくざく!犯人自殺!みたいな容赦ないBADENDを想像していたのですが、予想以上に救いがあってちょっとほっとしました。
最後まで読んだらダニエル先生好きに。Posted by ブクログ -
特別な少年と、粗野な少年の対比がよかった。
本書の、聖職者は、聖職者(笑)表記でいいと思う。暮らしが良くなればその分、怠けたり欲が出るんだなと実感した。それが人間なんだけどさ。もちろん、真面目な聖職者もいるんだろうけど。Posted by ブクログ -
1920年代のドイツ、ベルリンが舞台。混沌とした時代を生きる男女6人。それぞれの目線からなる幻想的な短編と、付随する作者略歴で構成されている。幻想と現実を行ったり来たりしながら徐々に全体像が見えてくるのが絶妙。内容は少し複雑だったが相変わらずの美しい文章と世界観だった。Posted by ブクログ
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*ロンドン好きに
*一気読み向け
*ただし必ず前作を読んでから!
前作同様、18世紀英国のディテールが楽しい。捜査の主役が明確にサー・ジョンに置かれ、各種証言を信頼しきれない(全てが見えない)伏線まみれのどきどき感再び。ミステリとしてはサー・ジョンの勘と想像力にちょっと頼りすぎですが、読み物として...続きを読むPosted by ブクログ -
作中作が盛り込まれた作品構造が複雑で
理解しきれないまま終わってしまった。
ミッションスクールと女学校の独特の雰囲気と
その中で繰り広げられる濃密な人間関係は
味わえた気がする。Posted by ブクログ