皆川博子のレビュー一覧

  • 影を買う店

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    幻想小説集。細かいところに目が惹かれてなかなか先に進めない。お気に入りは女学校で出会ったピアノを引く美しい人を柘榴と名付ける「柘榴」と、卵生の水のお話「断章」。

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    2025年05月04日
  • だから捨ててと言ったのに

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    色んな短編があって面白かった。
    ちょっと理解できない話や良く分からなかった話もあったけど、個人的には「母の箪笥」「海に還る」が好きだった。

    こわくてキモくてかわいい、それ 一体何だったのだろう…??

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    2025年04月13日
  • だから捨ててと言ったのに

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    不穏な話は少なめ。金子玲介さん『恋文』、舞城王太郎さん『食パンと右肘』、多崎礼さん『海に還る』、麻耶雄嵩さん『探偵ですから』が特に好き。

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    2025年04月01日
  • だから捨ててと言ったのに

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    すべて「だから捨ててと言ったのに」から始まる、複数作家の短編集。
    同じセリフから始まるのに、こうも多様な物語になるのかと驚きました。
    ちょっとよくわからないなという話もありましたが、おおむね読みやすく、飽きずに最後まで楽しめました。

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    2025年03月16日
  • 写楽

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    べらぼうの予習がてら。
    いやぁ面白かった!なんていうんだろうな、皆川先生って万人受けするめちゃくちゃ面白い小説、っていうのとは違うんだけど、私は大好きなんだよな〜
    花闇、恋紅、散りしきる花、とお江戸小説筋を鍛えていたからこそこんなにスラスラ読めるようになったのね、と思う。最初に読んだ花闇なんて一回挫折してるので。

    蔦重好きだなぁ
    べらぼうの予告映像の蔦重とほぼ相違ないイメージで、蔦屋重三郎のパブリックイメージってこうなんか、と知る。

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    2024年12月25日
  • 倒立する塔の殺人

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     戦時中の女学校に通う少女たちと彼女たちが紡ぐ『倒立する塔の殺人』という虚構と現実が絡み合う構成になっていて、彼女たちの利発さや聡明さに隠された毒が良いアクセントになっていて、それを踏まえて明かされる真相も意表を突くもので面白かった。純粋にミステリーとして読むと肩透かしを食らうかもしれないが、小説としての面白さは抜群だった。

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    2024年12月21日
  • 死の泉

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    ネタバレ

    ナチスによって設立されたレーベンスボルンから物語は始まる。前半のマルガレーテ視点の語りでは、特定の出自や特徴を持った子どもを増やそうとするその罪深さがよく描かれている。そこに不老のための人体実験や、去勢処置によって少年の歌声を維持するカストラートなど、倫理的に問題のある要素が物語に組み込まれていて非常に緊張感と重苦しさがある。
    終盤はミステリの色が濃くなり、胸のザワザワが止まらない。
    フランツが秘密を抱えていたなんて考えもしなかった。マルガレーテはもう妊娠しなくなったのかなと思っていたので、実は第二子がいたのも納得。何も知らずにエーリヒだと思い込まされて大人になったミヒャエルがあまりにも可哀想

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    2024年06月06日
  • 双頭のバビロン 下

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    ネタバレ

    皆川作品恒例の男2人の絆に置いてけぼりになるやつ

    ゲオルク可哀想だな…最初は傲慢で不遜で勝ち気でみたいな人かと思ったら意外と普通の感性があって(でもこれはユリアンと違って外の世界で自由に生きれたからこそだと思うので、それもまた残酷な描写だと思うのだけど)後半ゲオルクのこと見直すし好きになるよね

    最後のシーンはどちらが本当か、について。
    多分読者の解釈それぞれ答えなんだろうけど、私の考えではツヴェンゲルの方なのかなぁ、と最初は思った。
    なんでかっていうと、誰もいない所で2人で一緒に死のうといういわゆるメリバは、皆川先生の中ではハッピーエンドなのかなと思ってるから。
    そして、ツヴェンゲルの方は

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    2024年05月29日
  • 死の泉

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    凄まじい作家的熱量を感じた。
    本書は、作中に登場する人物が著した書物を、架空の翻訳者が訳したという体を取っている。まず意味が分からない。
    舞台はWWⅡ下における独逸、狂疾的な医師を巡る危うい内容だが、情報が多く一口でまとめ切れない。
    終盤にかけとっ散らかっている印象は拭えないが、約650Pの大ボリュームで、作者の脳内の一片を感じれた気がする中々の読書体験が出来た。

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    2024年04月22日
  • アルモニカ・ディアボリカ

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    大好きなシリーズです!
    失踪したエドたちが絡む殺人事件。
    様々な人の思惑が重なり展開するストーリー。
    やや複雑で一気読みするには事件の真相は私には難解でしたが、時代背景が丁寧に描写され、引き込まれます。

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    2024年02月28日
  • 薔薇密室

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    ネタバレ

    ずいぶん前に読んだものの再読。
    前半部分しか憶えていなかった。
    それと、「物語を必要とするのは、不幸な人間である」という、ものすごく印象に残っている言葉を知ったのは、どうやらこの本だったらしい、ということがわかった。
    ミルカとユーリクは、最後に薔薇の僧院で再会するように記憶していたんだけど、ぜんぜん違った!それこそ私の脳が勝手につくった物語だ。
    前半をよく憶えているのは、私の好きな「物語」だからだろう。薔薇の咲き乱れる僧院という箱庭、アンネの日記のようなミルカの生活、いい人そうなホフマンさん。

    最終的に、ミルカとユーリクは「現実」へ戻っていく。
    ヨリンゲルたちは僧院に残るけれども、それは「物

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    2024年02月21日
  • 開かせていただき光栄です―DILATED TO MEET YOU―

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    ネタバレ

    事件前と発見後が交互に進むことでどうなっていくのかが気になってページを捲る手が止まらなかった。
    作り込まれた物語は説得力があり、最後にネイサンが実は生きていたとひっくり返されるのも面白かった。
    時代背景も含めて、全てが最後に上手く繋がる完全犯罪だと思う。
    物語の終わり方が余韻を残し、すっきりとはせず心に靄がかかったまま終わる。
    エドとナイジェルの二人がこれからどう生きていくのかが気になる。

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    2024年02月19日
  • アルモニカ・ディアボリカ

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    前作以上に真実に行き着くまでの壁が幾重にも張り巡らされているように感じた。また、前作の登場人物プラスαになるのは仕方ないが、かつ外国の名前というのもあって、読み進めるのに頭が疲れました。
    ナイジェルの手記の最後の文を読んで、涙が出そうになりました。

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    2023年12月16日
  • トマト・ゲーム

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    個人的にかなりレベルの高い短編集。
    ジュブナイルの悪意・犯罪にフォーカスした不条理系短編集だが、舞台装置やオチまでのトリックが鮮やかで非常に楽しめる。
    『アルカディアの夏』と『獣舎のスキャット』は特に印象深く、作者の初期の良い所がギュッと詰まり、いいとこ取りな1冊では。

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    2023年11月16日
  • ゆめこ縮緬

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    ネタバレ

    なんとも言い表せない複雑な気持ちで読み終えた。理由の分からない妖しい夢を見たみたいな、ひとときの幻想に足を踏み入れたような短編集だった。
    聞き慣れない言い回しも出てくるし、生者と死者の境目が曖昧で、すぐあちら側の世界に連れて行かれそうになる。それなのにとても読みやすい点に驚く。
    幾人かの登場人物に業の深さを感じて、重さを静かに受け止めていく読書だった。八作品、読み進めるほどにハマっていく深みがあり、どれが良いというのが選べない。それぞれ主人公の見えている景色が違って、それぞれの地獄がある。
    いくつか同じ中洲を舞台にした話があるのが良かった。いろんなモノやヒトが集まってくるその土地を覗いてみたい

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    2023年09月26日
  • 風配図 WIND ROSE

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    十二世紀のバルト海の島に住んでいた姉妹が、決闘裁判を機に思いもよらない広い世界へと繰り出す。冒険譚であり姉妹の絆を描いたシスターフッド的な物語でもあり、酷薄な身分制度や欲得や打算まみれの人間模様を浮き彫りにした歴史小説の側面も持った小説です。

    それだけ中身が濃いながらも、合間に戯曲形式を挟み、きわめてさらりと短く的確に状況を描いていく文体で意外なほどするりと読み進められます。過去の長編大作での歴史と個人の運命をより合わせた重厚さとはまた違いますが、十二世紀という馴染みの薄い時代を的確に感じさせる細やかな小物や社会風俗の描写はさすがの一言でした。

    ただ主な視点となる二人の少女と一人の奴隷の物

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    2023年09月14日
  • 開かせていただき光栄です―DILATED TO MEET YOU―

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    初めての作家さん、タイトル借り。口コミ評価が高いのも納得の面白さ…!
    18世紀のロンドンが舞台。行政や裁判所は買収が当たり前で治安は悪く、外科医の地位が低い・解剖学が厭われていた時代。私的解剖教室で外科医とその弟子たちがお墓から死体を掘り起こして解剖に励んでいたが、警察がきてとっさに秘密のスペースに隠す。隠した死体を取り出そうとしたら、なぜかそこには見知らぬ死体が2体。引き返してきた警察に合計3体の死体があるとばれたが、なぜだか誰もわからない…。というのがあらすじ。

    前半は説明が多くあんまり気分が乗らないけど、中盤からはぐいぐい引き込まれた。毎日家に帰って続きを読むのが楽しみな本だった。何と

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    2023年09月06日
  • アルモニカ・ディアボリカ

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    法律があってないようなもので、公の警察もいない…イギリスにもすごい時代があったんだと、当時の人達は怖かっただろうなと思った。前作からの登場人物に加え、今作での事件が合わさり謎が謎を呼ぶ内容だった。そんなところとそんなところであの人とその人が繋がっているのかい…と頭がこんがらがるし、完全にハッピーなエンドではなく何となくモヤッとする感じに、この本らしさが現れているなぁと思いました。

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    2023年08月30日
  • 死の泉

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    うわぁぁぁあ、やばい…600ページ超、ずっとゾクゾクしてた…最後の最後までどうなるのどうなるの?という感じで…

    物語の構成自体も、ドイツ語原作を訳した、という形で、その構成自体とあとがきにかえてで明かされる真相がもうこわすぎる…

    科学者が彼らの興味の赴くままに人の体を使って実験できる世界って怖いな。なに、2人の人間をくっつけるって…早熟させた女の子に子供産ませるって…ああこわい。

    皆川ワールドあっぱれ、すごく怖かったです。

    p.253 私のしたが、フランツの唇を割った。すぼめてら吸った。そのとき、わたしの舌が、フランツの唇を割った。舌の先が軽く触れ合った。口の中に、甘やかな感覚が広が

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    2023年02月26日
  • トマト・ゲーム

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    未熟であやうい少年少女のヒリツキ感や性の揺らぎが生々しい。「トマト・ゲーム」では、ゲームに挑む少年たちの目線ではなく、そのまわりにいるフラフラした大人たちの目線で描かれていて、その大人たちも未熟さや不完全さを宿しているのが印象的。

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    2023年02月18日