【感想・ネタバレ】夜のアポロンのレビュー

ユーザーレビュー

Posted by ブクログ 2019年08月29日

いつ読んでも新しく思えるのだけど、かなり前に書かれたものなのかな。
世界観に浸れる貴重な作家さん。
まだまだ作品を送り出して欲しい。

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Posted by ブクログ 2019年07月19日

幻想的な短編集。一応ミステリ、とされているので。ミステリとして読めるものが多いけれど。一概にくくれるものじゃないですね。しかし幻想にしろミステリにしろ、どの作品も素敵なのは確か。
お気に入りは「致死量の夢」「死化粧」。おそらく収録された作品の中でも一番ミステリとして読める作品かな。だけど物語を取り巻...続きを読むくあまりに危うい美しさに呑み込まれて、酔いしれたまま結末まで一気に運ばれた印象。
「はっぴい・えんど」もいいなあ。ある意味最高に素敵なハッピーエンド……?
そしてラストの「塩の娘」がなんともユーモラスで印象的でした。ちょっとした遊び心も見えて、これが最後というのはなんだかすっきりするかも。

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Posted by ブクログ 2020年05月14日

カテゴリはミステリなんだけど、実際に取っ組み合うお話はほとんどないんじゃなかろうか。『ほたる式部秘抄』くらい?
ほぼほぼ全編、人、特に女性や少女の心の暗部が繰り返し語られていて、結構胸焼けしてしまった。加えて、権力に対する嫌悪感もひしひしと。
その分、いつもとテイストの違う『ほたる式部秘抄』がやけに...続きを読む良かったのだけど、もっと読みたいのだけれど、残念ながら、やっぱり皆川さんの雰囲気じゃないよなぁ。

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Posted by ブクログ 2019年08月12日

「夜のリフレーン」と対を成す単行本未収録短篇集。76年から96年の16作。
改めて言うが単行本未収録でここまでのクオリティ。全然書き散らしていないのだ。
「小説の女王」と呼ばれる所以もここで、小説への愛が小説を書かせているのだ。
一作ごとに語りの形式を工夫し、作者の好みや興味を突き詰めることで熟成さ...続きを読むれる、短編小説の粋、まさにここにあり。
ある時代のある女性が感じていた感情のフレイバーが、数十年後のおっさんに、ここまでびんびん響くとは。
少女的な厭世観に浸されたいという願望が、あるんだ。それを皆川博子が、満たしてくれるんだ。
しかし皆川博子は甘美な少女時代に読者を封じ込めない。「かつて少女だった成人女性」の視点も忘れないのだ(「閉ざされた庭」)。
そしてまた、「兎狩り」に描かれた、青年をこじらせたおじさんの恐ろしさよ。中高生のころに「兎狩り」を読んでいたらヤバかっただろう。中上健次レベルの毒。
それなのにインタビューを読むと、大変チャーミングな御方なのだ。恋しちゃうよ。

夜のアポロン 兎狩り★ 冬虫夏草★ 沼 致死量の夢★ 雪の下の殺意 死化粧★ ガラス玉遊戯 魔笛★ サマー・キャンプ アニマル・パーティ★ CFの女 はっぴい・えんど ほたる式武秘抄 閉ざされた庭★ 塩の娘

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Posted by ブクログ 2019年06月17日

日下三蔵氏の執念が生んだ短編集、とでも言うべきか、版元を超えてタッグが組まれ、「夜のリフレーン」と対を成す一冊。
いわゆる幻想小説にカテゴライズされる作品が主だった「夜のリフレーン」と異なり、少しヴォリュームがあるミステリーを中心に収められている。
とは言いつつ幻想的なテイストが横溢するものがあった...続きを読むり、古典芸能の裏側を描いた作品があったりと、中世~近代欧州を舞台とする長編群とはまた趣を異にしながら、実に皆川博子氏らしい物語が並んでいる。
個人的には、小粋なタッチで遊び心が満載の「ほたる式部秘抄」が秀逸で、強く印象に残った。

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Posted by ブクログ 2019年06月17日

短編集16編
忘れられていた原稿がみごとに蘇って読むことができた幸い.どれも素晴らしく皆川ワールドである.特に表題作,兎狩り,死化粧が好きだった.ほたる式部秘抄は軽妙でシャレっ気があって結末が明るくこういうのもいい.

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Posted by ブクログ 2019年05月18日

主に1980代に書かれた短編を収めた短編集。

「夜のリフレーン」と対になっているらしい。

昭和の香り高く、近年の著者の作風とはやや違い濃厚で湿り気が強く、「性」と「死」がモチーフとなっている。

最後に納められた一編は最近のもので、他の編との対比が面白い。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2019年05月09日

初期作品群が中心の未単行本化の短編を集めた第二弾。こちらはより「こういうのも書いておられたんだ」というまっすぐなミステリや官能色強めなものもあり、やはり作者の懐の広さを感じるものばかりでした。
表題作や「致死量の夢」、「魔笛」あたりが艶めいていて個人的にはとても好きです。幻想混じりというより、人間の...続きを読む業の深さをえぐった話が多いように思います。「死化粧」は謎解きとしての物語の面白さのほかに、飄々とした語り口が良い意味で「らしくなく」、凄く新鮮でした。
近作の技巧と知識と幻惑さが極まった長編作品はもちろん大好きですが、こういった過去作品があってそれらがあるのだと思うと、大袈裟のようですが確かな「歴史」を感じられたような気持ちにもなれました。

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Posted by ブクログ 2019年09月01日

「沼」、「致死量の夢」、「雪の下の殺意」が心ひかれました。女、だけじゃないけど、人が隠してたのに、持て余して、どうにもならなくなった感情が染み出てくる瞬間とか、壊れてく瞬間ってこんなんかなと、一般論として怖くもあり、納得してしまう自分に怖くもあり。装幀と表題がロマンチックです。

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Posted by ブクログ 2019年06月03日

単行本未収録の16編の短編集で、『夜のリフレイン』と対をなす。
なので初出は1976年〜1996年の「小説宝石」をはじめとする諸誌。

年代順に並べられているが、嫉妬からサーカスのオートバイ乗りと一緒に事故死で心中しようとする表題作が一番鮮烈。前半は嫉妬がテーマになっている作品が多い。
少女ための私...続きを読む立更生施設の寮監からみた収容生の話「魔笛」は、不条理と憎しみをもっと深めて長編になりそうな物語。
終わりに近づくにつれミステリーの傾向が強まっていくが、皆川博子はミステリーより不条理、不可思議の物語が好き。

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