皆川博子のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレ第二次大戦下のドイツ。ギュンター・フォン・フュルステンベルクの子を身ごもったマルガレーテは、ナチの施設“生命の泉《レーベンスボルン》”に身を置く。不老不死の研究を行い芸術を偏愛する医師クラウスに求婚され承諾したマルガレーテは、彼の養子であるフランツとエーリヒそして産み落とした我が子・ミヒャエルと共に戦中の最中、豊かな生活を送りつづけていた。
だが、家政婦であり、昔の看護婦仲間であるモニカ・シュネーは、執拗にマルガレーテを脅迫する。戦火を逃れオーバーザルツベルグへ移り住んだ1945年春、事件は起った。しかし英ランカスター機の投下された爆弾はオーバーザルツベルグの全ての建物を壊滅、それは闇の彼方へ -
-
-
Posted by ブクログ
事の起こりはレーベンスボルン(生命の泉)からだが、皮肉にもナチスドイツ崩壊とともに、あらわになってきた真実は、死の匂いが満ち満ちた異様な世界だった。
第二次大戦下のドイツでは、オーバーザルツベルグに高官の山荘があり麓に「レーベンスボルン」という名の母子保護施設があった、あたりにはこのような施設が数多く作られていた。まだドイツの士気が高揚し、未来に向かって多くの子供を育てて国力の増進を図っていた時代。同じように妊婦も保護という名のもとに集められてきた。施設の所長クラウス・ヴェッセルマンはSSの上級将校で「レーベンスボルン」の責任者だった。ドイツは人的優位を望んで、金髪碧眼の子供を選別して保護し、 -
-
-
-
-
Posted by ブクログ
作品紹介・あらすじ
こんなことになるなんて!
1行目は全員一緒、25編の「大騒ぎ」。
早起きした朝、昼の休憩、眠れない夜ーー。
ここではないどこか、今ではないいつかへ、あなたを連れ出す7分半の物語。
『黒猫を飼い始めた』『嘘をついたのは、初めてだった』『これが最後の仕事になる』に続く、会員制読書倶楽部:Mephisto Readers Club(MRC)で配信(公開)された大人気ショートショート集第四弾。
*****
25編からなるショートショート集。
Mephisto Readers Club(MRC)が贈る大好評シリーズ第4弾とのこと。既に第3弾と第6弾は読み終えた。
最初の一文 -
Posted by ブクログ
ネタバレ心を掻き乱される長編だった。戦争に巻き込まれてすべてを奪われた、取り返しのつかない沢山の人生に思いを馳せる。
第一次世界大戦時のドイツと、十七世紀のオスマン帝国。このふたつが思わぬところで繋がったときの興奮!
特にオスマン帝国時代のパートは読み応えがあった。宮殿の中の様子が目に浮かんでくるようだったし、奴隷たちの人間関係や権力者の言動もすぐ目の前で見ているような臨場感があった。それだけに、何も知らぬ少年たちが人間扱いされていない描写は、不憫で胸が痛んだ。
二人の手記を読むという形での読書も楽しめた。この手記は主にヤーノシュの中の矛盾と、さまざまなものを消化するためにあるのだろう。宗教を変えられ -
Posted by ブクログ
ネタバレエドワード・ターナー三部作の二作目。
一作目の「開かせていただき光栄です」が衝撃的な面白さだったのでこちらも早速読んでみた。
感想(前作含むネタバレあり)
前作は2012年本格ミステリ大賞を受賞している。
前作含めネタバレなしで読むのを強く強くお勧めするので、未読の場合はここで止まって欲しい。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
エドとナイジェルが消え、解剖教室の初期メンバーが解散して数年後の世界。
その他メンバー(アル、クラレンス、ベン)はダニエル先生の解剖教室を辞め、治安判事サー・ジョンの元で働いている。
ある日、サー・ジョンの元にお客がやってきた。彼の依頼は、とあ -
Posted by ブクログ
短編なのでサクサク読めた。
今回の書き出しテーマは『だから捨ててと言ったのに』…だいたい恋愛絡みか、夫婦関係こじらせ系が多かったように思う。
誰に対して言っているかで、作者ごとに思い付く話が違い、個性があって面白い。
アンソロジーは、知らない作家さんを知って、見つける機会にもなる。
---------------
↓読んだ中で印象に残ったもの。
●良い話
砥上裕將『母の箪笥』
金子玲介『恋文』
●じわじわ来る系
潮谷験『無理解』
五十嵐律人『累犯家族』
背筋『こわくてキモくてかわいい、それ』
●設定の世界観が独特
黒澤いずみ『捨てる神と拾う神』
舞城王太郎『食パンと右肘』
多崎礼『海に還 -