皆川博子のレビュー一覧
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戦時中に~戦後の時代背景が独特な雰囲気です。
ミステリーとしても面白かったですが
少女の視点で語られる戦時中、戦後の生活が
とても興味を持って読めました。
物語を何人もが紡いで行くというトコロにも
面白さがあって、最後まで飽きるコト無く読めました。Posted by ブクログ -
ナチスドイツの時代。貧しさのためにナチス側のある博士の妻になった娘の物語。何不自由ない生活の中で娘はかすかな幸せを得たかに見えたが、彼女と博士の養子の少年たちは博士のおぞましい研究の犠牲になっていく。そしてヒトラーの死後、少年たちの復讐が始まる。Posted by ブクログ
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幻想的であり陰鬱であり濃厚である。
一つ一つの作品が
個々に世界観があり、
でも一冊の本として
しっかりまとまりもある。
しっかりした描写なのに
輪郭がぼやける。いい意味で。
この作家さんの作品を
今まで読んだ中で一番好き。Posted by ブクログ -
タイトル通り、妖しくも切ない、江戸時代だからこそのどうにもならない諦めにも似た絶望、闇のある様々な男女の恋の話。心中薄雪桜、螢沢、十六夜鏡、春禽譜、妖恋、夕紅葉、濡れ千鳥。幻想的な雰囲気。Posted by ブクログ
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陰美さがほの暗く薫り立つような短編集。読む側の精神状態によってものすごく好き嫌いが分かれそう。嫌いではないけど今の私には読解力が足りず、この世界観に浸りきることが出来なかった。「蝶」「空の色さえ」「幻燈」「遺し文」が好き。「龍騎兵は近づけり」はよくわからなかった…。Posted by ブクログ
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久しぶりに大作を読みました!!
途中途中意味不明なところもあったけど面白かったなぁ~
最後のエーリヒとミヒャエルの正体にはびっくりしました!!
フランツは結局、罪を自分の中に閉じ込めて許しを探していたんだね
そ~いやゲルトはどうなったんだろう?
萩尾望都先生に漫画化してもらいたい作品ですPosted by ブクログ -
ヤングアダルト(YA)向けだったらしく、皆川博子にしてはおそろしく読みやすい、ほのかに色っぽい戦争時の女学生もの。トリックを楽しむというよりも、叙述そのものを楽しみたいタイプのミステリ。
ミステリ嫌いの私でも十分楽しめた。Posted by ブクログ -
いつの間にか狂気に足を踏み入れてしまっている。
そんなストーリー展開がとても良かった。
暴力的な表現やグロテスクな表現が無く、純粋な恐怖を感じられる物語としてとても良い作品だった。Posted by ブクログ