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  • 見とれていたい わたしのアイドルたち
    4.0
    ●内容紹介 映画通であり、自称「テレビっこ」の著者は、「かわいい女の子」を見つける能力に飛び抜けて長けている。将来の売れっ子を見抜く力もすごければ、一見女性が敬遠するような「男ウケ」する女優やタレントまでチェック。本書は、そんな著者がとくに魅力的と感じた女性たちについてクールかつちょっぴりミーハーに綴ったもの。その視点は、男性的でもなければ一般女性のそれとも違う。しかし、著者の言葉にかかると、それほど気に留めていなかった、むしろ苦手だった女優やタレントさえ好きになってしまう! 「素敵な女の子はこの世の宝」。10代からオーバー70まで、女の子の魅力には果てがない。女性の見方、映画の見方がきっと変わる、読むだけでうきうきした気持ちになれる痛快エッセイ。美女観測日記つき。 スカーレット・ヨハンソン/ジュリー・デルピー/エマニュエル・べアール/ケイト・ブランシェット/インリン・オブ・ジョイトイ/ニコール・キッドマン/クリスティーナ・リッチ/カイリー・ミノーグ/ペネロペ・クルス/松坂慶子/ヴァネッサ・パラディ/キャサリン・ゼタ=ジョーンズ/ナタリー・ポートマン/ドリュー・バリモア/ヘレン・ミレン/ジュディ・デンチ/カトリーヌ・ドヌーヴ/マドンナ etc. ●著者紹介 柴崎友香(しばさき ともか) 73年生まれ。作家。2004年『きょうのできごと』が行定勲監督により映画化。2007年『その街の今は』で第57回芸術選奨文部科学大臣新人賞、第23回織田作之助賞大賞、第24回咲くやこの花賞(文芸その他部門)受賞。小説はほかに『フルタイムライフ』『ドリーマーズ』など。エッセイに『ガールズファイル』。
  • MILK
    3.6
    心と身体がざわつく恋愛短篇集 恋をして求め合う。その普遍的な欲求は、時にあたたかく、時にスリリングに日常を照らす。生きることの輝く半分は、ここにある――。 一人息子を妊娠して以来、夫とはセックスレス。このままでは三十代の十年間を一度もセックスしないですごすことになる、と思った皆子は、同じような境遇の男性と関係を持つことを決意する。(「アローン・トゥゲザー」) 結婚して七年になる直哉は、何気なく食事に誘ったアルバイトの女性と帰り道でキスをしてしまう。はじめ驚いていた彼女は、次の瞬間、思いもかけぬ提案をしてきた。(「いれない」) アメリカのブルーフィルムを上映している映画館で、年上の女性と出会った男子高校生の一志。彼女は脚本家で、AVの脚本を書く参考に一志の話を聞きたいという。(「水の香り」) など10篇を収録。 解説・いしいのりえ
  • MILK  [分冊版]
    -
    塩をふったミルクのような――。結婚四年目で妻とセックスレスの雄吾は、同僚から自分の欲望に直結する匂いが立ちのぼるのに気づく。 ※この電子書籍には、単行本「MILK」所収の同名短篇「MILK」が収録されています。
  • 弥勒
    4.0
    新聞社の永岡は、妻の櫛がヒマラヤの国パスキムの破壊された仏像の一部と気づく。5年前入国した首都カターで見た美麗な仏像彫刻だった。美術品持ち出し禁止の国で政変のため寺院が崩壊したと聞いて、密入国を試みる。僧侶達は虐殺され都市は壊滅していた。彼も革命軍に捕らえられ…。旧習を打破し、完全平等の理想郷を求める人間達のもたらす惨劇。恐怖と戦慄の世界を臨場感豊かに描く畢生の大作。
  • 無限のビィ上
    5.0
    1~2巻913円 (税込)
    時は昭和46年、東京は下町の三崎塚。十年前の列車事故大惨事で知られる街に住む信悟少年。知的障害を持つ弟将悟を慈しみ守りながら、近所の子供たちと元気に遊んでいた。けれど、学校に美人の水島先生が赴任してきたとたんなにかが変わった。夜中に烏(からす)が人を襲い、人殺しが二件。魂の抜けたような女の子も保護された。街が徐々に暗い影に覆われ始めた。美人先生の正体は? 街の運命は? 昭和の下町を舞台に描く、直木賞作家渾身のノスタルジックホラー。
  • 村田エフェンディ滞土録(新潮文庫)
    4.4
    19世紀末の土耳古(トルコ)、スタンブール。留学生の村田は、独逸(ドイツ)人のオットー、希臘(ギリシア)人のディミィトリスと共に英国婦人が営む下宿に住まう。朗誦の声が響き香辛料の薫る町で、人や人ならぬ者との豊かな出会いを重ねながら、異文化に触れ見聞を深める日々。しかし国同士の争いごとが、朋輩らを思いがけない運命に巻き込んでいく――。色褪せない友情と戻らない青春が刻まれた、愛おしく痛切なメモワール。
  • MAZE 新装版
    3.5
    アジアの西の果て、荒野に立つ直方体の白い建物。一度中に入ると、戻れない人間が数多くいるらしい。その「人間消失のルール」を解明すべくやってきた男たちは、何を知り得たのか? 人間離れした記憶力を持ち、精悍な面差しながら女言葉を繰り出す魅惑の凄腕ウイルスハンター・神原恵弥を生み出したシリーズ第一弾、新装版!
  • 名探偵傑作短篇集 火村英生篇
    4.3
    臨床犯罪学者・火村英生と助手・有栖川有栖のコンビが、美しく謎を解く、多彩な事件を散りばめた短編集。火村と怪人物との丁々発止の対決を描く「ジャバウォッキー」、犯人を論理的に割り出す本格ミステリの王道「スイス時計の謎」、誘拐事件の意外な顛末とは?「助教授の身代金」他、全6編収録。監修・解説/杉江松恋。
  • 酩酊混乱紀行 『恐怖の報酬』日記
    3.8
    なぜ「あんなもの」が飛ぶのか未だによく分からない。人間が存在していられないくらい高い高いところ。頭の中は、私の悲鳴と加速する「あれ」の音でいっぱいになるーー。イギリスとアイルランドにはとても行きたい、ビールも飲みたい。だが、飛行機には乗りたくない。番外編3本も収録、初の紀行エッセイ。※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。

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  • 冥の水底(上)
    5.0
    医者である市原玲人は、友人の平松光恵に、首から上だけが狼のいわゆる「狼男」の死体写真を見せられる。彼女はその写真と大切な取材手帳を市原に託し、忽然と姿を消した。時は20年遡る。阿巳雄山の奥に、特殊能力を持つ「マガチ」とよばれる人々が暮らしていた。マガチの青年シズクは、初恋の少女を忘れられず、彼女を追って東京で暮らし始めるが……。一途な純粋さが胸を抉る、一気読み必至の、純愛ホラー巨編。
  • 目覚めよと彼の呼ぶ声がする
    3.9
    「池袋ウエストゲートパーク」シリーズでおなじみ・石田衣良の、刺激に満ちたエッセイ集。テーマは恋愛、東京、子供、音楽、時事、そして文学──。あちこち移り住んできた東京の街の魅力。どうやって小説を書いてきたか? チャーミングなのに恋に臆病な女性たちに伝えたいこと。ハイエンドオーディオのケモノ道。男たちよ、ちゃんと遊ぼう…。全力をつくしながらも楽観的な、作品世界の秘密を垣間見られるエッセイ。著者のカラー近影と語りおろしインタビューを特別収録。
  • 愛逢い月
    4.0
    甘く切ない恋の至福のときは短くて、頂点を極めたあとには、ただ、執着と妄想に満ちた永い時間が続くだけ……。かつての恋人と共に、死者の世界を永遠にさまよう甘美な地獄を幻想的な筆致で描く「38階の黄泉の国」。出ていった男を待ち暮らす寂しい女の危うい心理を追う「ピジョン・ブラッド」など、恋と、恋の残滓の中にひそむ、恐怖とサスペンスとミステリーを描く愛の終わりの物語全6編。
  • メビウス・ファクトリー
    3.6
    町の住民のほとんどが働く巨大工場。しかし、そこで何が作られているのか、実は、誰も知らない――。妻子を連れて地元の町にUターン就職し、町一番の工場に就職したアルト。完璧な管理システムを持った工場は、町民の誇りと憧れの存在だったが、アルトは働き続けるうち、徐々に工場の“秘密”に気づきはじめ――。閉鎖的な企業城下町を舞台に、現代日本を照射するSF長編。【目次】第一章 新入社員/第二章 鑑定士見習い/第三章 熟練工/第四章 新入社員、その後/第五章 新人鑑定士/第六章 パンデミック/第七章 お尽くし
  • MEMORY
    3.8
    葬儀店のひとり娘に産まれた森野、そして文房具店の息子である神田。同じ商店街で幼馴染みとしてふたりは育った。中学三年のとき、森野が教師に怪我を負わせて学校に来なくなった。事件の真相はどうだったのか。ふたりと関わった人たちの眼差しを通じて、次第に明らかになる。ふたりの間に流れた時間、共有した想い出、すれ違った思い……。大切な記憶と素敵な未来を優しく包みこんだ珠玉の連作集。
  • ものがたり風土記
    -
    古代からの伝説、民話、童話、近・現代の小説まで……日本各地に「ものがたり」の舞台を訪ねてパワフルに“現場検証”。歴史に埋もれたそれらの「ものがたり」の成立の謎や、作家の思い、登場人物の実像に思いを馳せる。滋賀、鹿児島、新潟、東京――旅するうちに、思索は海外の文学にも及び、『ギリシャ神話』や『グリム童話』、ミステリーの名作なども登場。知的興奮と発見に満ちた、極上の紀行エッセイ。
  • モーツァルトのいる休日 大人の楽しむクラシック
    3.7
    石田衣良版・モーツァルト入門で、クラシックの魅力に目覚めよう! クラシックをもっと身近に感じるために。 モーツァルト生誕260周年の今年、作家・石田衣良氏にモーツァルトの魅力、ご自身の作品や人生に与えた影響などを語っていただきます。そして、石田衣良氏がお勧めするモーツァルトの名曲10作品の魅力を解説。 さらに、石田衣良氏が司会を努めるNHKの番組「ららら♪クラシック」で共演している、作曲家・ピアニストの加羽沢美濃さんとモーツァルトの魅力を語り合います。 言うなれば、石田衣良版・モーツァルト入門である本書で、クラシックの魅力を再確認しましょう。
  • MOMENT
    4.2
    死ぬ前にひとつ願いが叶うとしたら……。病院でバイトをする大学生の「僕」。ある末期患者の願いを叶えた事から、彼の元には患者たちの最後の願いが寄せられるようになる。恋心、家族への愛、死に対する恐怖、そして癒えることのない深い悲しみ。願いに込められた命の真実に彼の心は揺れ動く。ひとは人生の終わりに誰を想い、何を願うのか。そこにある小さいけれど確かな希望――。静かに胸を打つ物語。
  • やがて満ちてくる光の(新潮文庫)
    4.0
    作家として、旅行者として、そして生活者として日々を送るなかで、感じ、考えてきたこと――。読書に没頭していた子ども時代。日本や異国を旅して見た忘れがたい風景。物語を創作するうえでの覚悟。鳥や木々など自然と向き合う喜び。未来を危惧する視点と、透徹した死生観。職業として文章を書き始めた初期の頃から近年までの作品を集めた、その時々の著者の思いが鮮やかに立ちのぼるエッセイ集。(解説・河田桟)
  • やさしいダンテ<神曲>
    3.6
    腐った役人、裏切り者のお金持ち、嘘つきの宗教者。みんなそろって地獄堕ち。迷える中年ダンテ。詩人ウェルギリウスの案内で地獄を巡り、考えた。死んだらどうなるの? 地獄に堕ちるのはどんな人? 地獄の底には誰がいる? 暴食、吝嗇、浪費、自殺、賭博、偽善、追従、魔術、エトセトラ。キリスト教は悪をどう捉えるか? ダ・ヴィンチもミケランジェロも読んで学んだヨーロッパの大著を、やさしくユーモラスに読み解く。
  • やっぱり奇妙にこわい話~寄せられた「体験」~
    4.0
    ベランダに出た小学校三年の私。その前に現れたのは白い煙の顔! 洋服ダンスの重い引き出しをあけると、首が! 遊びに行った琵琶湖上で見た、土煙を上げる武将たちは一体?……。不可解な話、ちょっぴり笑ってしまう話。そんな「奇妙にこわい」話を、一般応募の中から作家・阿刀田 高が厳選。31点を収録の、大好評「寄せられた『体験』」シリーズ。
  • 八つ花ごよみ(新潮文庫)
    3.6
    満開の美しさも散りゆく儚さも、一緒に眺めたいと願うのはいつだってただ一人、おまいさんだけだった。幾年もの時を重ね、季節の終わりを迎えた夫婦が愛でる花。あるいは、苦楽をともにした旧友と眺める景色。桔梗、女郎花、菖蒲、小梅、桜……移ろいゆく花に、ゆっくりと熟した想いを重ね綴られる、八つの絆。江戸市井に生きる人々の、ゆかしい人情が深く心に沁み渡る、傑作短編集。(解説・細谷正充)
  • 山伏地蔵坊の放浪
    3.2
    地蔵坊先生お気に入りのカクテル『さすらい人の夢(ボヘミアン・ドリーム)』の二杯目が空く頃、物語は始まる。土曜の定例会で山伏の先生が聞かせてくれる体験談ときたら、ローカル線の犯人消失、崖に住む新興宗教家の死、トリュフに端を発する真夏日の事件、雪と共に降って湧いた博士邸の怪など、揃いも揃って殺人譚。ことごとく真相を看破したという地蔵坊が、名探偵行脚さながらの見聞を語る七話を収録。

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  • 闇彦
    3.7
    作家である「私」の眼前に見え隠れする不可思議なあやかし「闇彦」。幼い記憶の奥底に残るお婆あの言葉、急逝した同級生の少女、海が見える山中の鄙びた温泉宿で語られる「まれびと」の物語、ギリシャの血をひく美貌の女優。人生の要所要所に現れる「闇彦」は、「私」に何を伝えようとしているのか……。短編小説の名手が創作の秘密を初めて明かし、物語の原点にまで迫る自伝的小説。
  • 遊星小説
    3.0
    中途半端にリアルなウサギのぬいぐるみラビラビは、大事な香苗ちゃんを地球に残して宇宙へと旅立っていた。乗り込んだ衛星の外に見えるのは彼のライバル・ピエロの人形。今日も熾烈で珍妙、決して負けられぬ戦いが幕を開ける!? (『大銀河三秒戦争』) この切なさは宇宙を超える――こわくて、かわいい。懐かしくて、何だか切ない。ノスタルジックなあの日の光景、昭和時代のあたたかなかおり、レトロで、しかし色あせない思い出……ホラーにSF、ミステリー。直木賞作家がおくる、傑作「超」ショートストーリー集! (解説/小路幸也)
  • 幽霊刑事
    3.8
    俺は神崎達也。職業、刑事。美人のフィアンセを残して無念にも射殺された……はずが幽霊に!? しかも犯人の上司が密室状況で何者かに殺されて……。いったい真犯人は誰なんだ! そして俺はどうなってしまうんだ! ミステリーとラブストーリーが融合、2001年度本格ミステリー・ベスト10入りの傑作。
  • 夢違
    3.7
    「何かが教室に侵入してきた」。学校で頻発する、集団白昼夢。夢が記録されデータ化される時代、「夢判断」を手がける浩章のもとに、夢の解析依頼が入る。こどもたちの悪夢は現実化するのか?
  • 夢の宴 私の蕗谷虹児伝
    -
    大正・昭和を通じて、女性を熱狂させた挿絵画家蕗谷虹児。一代の流行児の波瀾の生涯を克明にたどり新境地を開く、長篇伝記小説。〈解説〉尾崎秀樹

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  • 夢の香り
    -
    35歳の季理子は、中学生のころ夢で嗅いだ“男のにおい”が未だに忘れられない。それはどこか懐かしい、いくつものにおいが混ざり合った複雑なハーモニーだった。年を重ね、デートの誘いも減ってきたある日、海外紛争地帯に長期取材に赴く元同僚の壮行会のため、友人たちと集まった。あ、この男の香りは、あの夢のにすごく似ている……けれど、100%同じではない……。これは「忘れられない香り」の記憶をテーマとして競作されたアンソロジーの一篇です。
  • 夢判断
    4.2
    人間は夢の中で将来起きることを予見できるだろうか? 赤い色の夢を見ると、その夢が必ず実現されるという青年の話「夢判断」。毎週届く奇怪な殺人依頼の手紙と毒入りコーラ事件との不気味な結びつきを暗示する「あの人をころして」。プロの結婚詐欺師にコロリと欺かれたかに見えた自称ハイミスの意外な正体とその復讐「蜜の匂い」。現代人の深層心理を揺さぶる恐怖と笑いの14編。
  • 夢曳き船〈新装版〉
    -
    杉廻漕に命をかけた男たちの矜持と侠気。 目指すは江戸! 首尾よく運べば四千両の儲け。逆目が出たら四千両の損。 窮地に立たされた材木商を救う伊豆晋平の奇策に箱崎の貸元が乗った。 迫り来る嵐と大波に翻弄されながら凄絶な海との戦いを描く長篇時代小説。 材木商の陣左衛門は途方に暮れていた。 請け負った熊野杉が時化(しけ)で流され、熱田湊にある残りも先払いがないと動かせない。 事情を知った壊し屋稼業の晋平は、話を渡世人のあやめの恒吉につなぐ。 先払いの四千両を恒吉が持ち、杉を江戸に廻漕できれば四千両の見返り。しくじれば丸損。 恒吉は代貸しの暁朗に一切を任せて熱田湊に送り込む。 商人の矜持に渡世人気質が助っ人して、乾坤一擲の大勝負! 迫り来る嵐と大波に翻弄されながら凄絶な海との戦いを描く長篇時代小説。
  • 横浜の名建築をめぐる旅
    4.0
    1巻1,760円 (税込)
    赤レンガ倉庫、横浜三塔、ホテルニューグランド、山手の洋館……。 歴史を感じさせる華やかな近代建築は、港町・横浜の大きな魅力のひとつ。 そんな名建築の数々を美しい写真と解説で楽しむ、街歩きにぴったりのガイドブック。 建築好きの小説家、恩田陸によるコラム及び著者との対談も収録。小説に登場する建築物や横浜の街の魅力などを縦横無尽に語り尽くした、恩田ファンも必読の一冊です。 「――横浜自体が、日本の近代の庭という感じがする。文明開化、海外への窓、突き進む時代、変わりゆく暮らし。その過程が場面ごとに綺麗に保存されていて、道ゆく人が時代を辿りながら鑑賞することができる。」(恩田陸)/本文より

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  • 余命1年のスタリオン(上)
    3.6
    1~2巻621円 (税込)
    命が尽きるまでに、世界に何が残せるだろう 芸能界に颯爽とデビューし、種馬(スタリオン)王子の異名をもつ小早川当馬。公私ともに絶好調の中がん宣告を受けるのだが……。
  • 寄り道ビアホール
    3.8
    元気と勇気がわきでる新・社会派エッセイ。日々の生活で出逢ったチョットいい人、いい話から旅の極意まで――お腹が出て、頭も薄くなりかけた猥談(わいだん)オヤジにホレてしまった理由とは? 新人のころ、自分の著書を売るためにとった書店での奇想天外な作戦とは? 日々の生活のなかで出会ったチョットいい人、いい話がいっぱいの、新・社会派エッセイ。ジョッキ片手に、リラックスしてどうぞ!
  • 夜に聞く歌
    4.0
    入院中の長男を見舞う絹子。その姿を竹林の中から見つめるどくろが一つ。どこからともなく聞き覚えのある歌が流れ、絹子の記憶の底から、あの男の言葉が甦る……。(「骨」) 死んだはずの昔の女。突然、蒸発した学生時代の友人……。短編の第一人者が描く一文字題名の摩訶不思議な世界。あなたはもうこの恐怖から逃げられない。なるべく夜に読んでください。
  • 夜の桃
    3.4
    これほどの快楽は、きっとどこか真っ暗な場所に通じている──。成功した仕事、洒落た生活、美しい妻と魅力的な愛人。全ては玩具にすぎなかった。安逸な日々を謳歌していた雅人が出会った少女のような女。いちずに自分を求めてくる彼女の、秘密の過去を知った時、雅人はすでに底知れぬ恋に陥っていた。禁断の関係ゆえに深まる性愛を究極まで描き切った、瑞々しくも濃密な恋愛小説。
  • 夜果つるところ
    3.6
    執筆期間15年のミステリ・ロマン大作『鈍色幻視行』の核となる小説、完全単行本化。 「本格的にメタフィクションをやってみたい」という著者渾身の挑戦がここに結実…! 遊廓「墜月荘」で暮らす「私」には、三人の母がいる。孔雀の声を真似し、日がな鳥籠を眺める産みの母・和江。身の回りのことを教えてくれる育ての母・莢子。表情に乏しく、置き物のように帳場に立つ名義上の母・文子。ある時、「私」は館に出入りする男たちの宴会に迷い込む。着流しの笹野、背広を着た子爵、軍服の久我原。なぜか彼らに近しさを感じる「私」。だがそれは、夥しい血が流れる惨劇の始まりで……。 謎多き作家「飯合梓」によって執筆された、幻の一冊。 『鈍色幻視行』の登場人物たちの心を捉えて離さない、美しくも惨烈な幻想譚。※電子版はリバーシブル・カバー仕様ではありません。
  • 夜を守る
    3.4
    上野・アメ横に、ストリートの守護天使が降り立った! フリーターの繁、古着屋手伝いのデブのサモハン、 福祉課で働くヤクショは上野・アメ横で暮らす幼なじみ。 仕事後にガード下の定食屋に集まるのが楽しみの冴えない日々―― だが、通り魔にひとり息子を殺された老人と知り合い、 アメ横の夜を守るべくガーディアンとして立ち上がった。 大興奮のストリートミステリー! 解説・永江朗
  • よはひ
    4.0
    広大な砂漠で服役する囚人たち。この地で“三千二百年”の懲役を受けた男がいた。絶望的な状況で、彼が淡々と生き続けられる秘密とは?(「三千年生きる」)海辺の街でアンティーク・ボタンの店を営むジェリーは、ある夜、青いワンピースを着た半透明の少女と出会い……。(「四歳のピーコートのボタン」)おはなし好きの父と子が、伸び縮みする“時間”を旅する。27編から成る、ひとつの大きな物語。
  • 四とそれ以上の国
    3.7
    高松の親戚にひきとられたきょうだいの一人が人形浄瑠璃に魅せられる。塩祭の夜にきょうだいたちに何かが起こる(「塩」)。列車の旅をする英語教師(「峠」)や海沿いの巡礼路をゆく巡礼者(「道」)、渦潮に魅せられたトラック運転手(「渦」)や逃げ出した藍と追う藍師(「藍」)。四国を舞台に、現実と異世界が交差する、五感に響く物語世界。
  • ライオンハート
    3.7
    1巻781円 (税込)
    いつもあなたを見つける度に、ああ、あなたに会えて良かったと思うの。会った瞬間に、世界が金色に弾けるような喜びを覚えるのよ……。17世紀のロンドン、19世紀のシェルブール、20世紀のパナマ、フロリダ。時を越え、空間を越え、男と女は何度も出会う。結ばれることはない関係だけど、深く愛し合って――。神のおぼしめしなのか、気紛れなのか。切なくも心暖まる、異色のラブストーリー。
  • 落語小説集 子別れ
    3.5
    直木賞作家による、落語「人情小説」集! ●子別れ 腕の良い大工だが呑兵衛の熊五郎。呑み過ぎないよう妻のおとくに釘を刺されていたが、棟梁に前借りした50万円を、遊郭ですべて溶かしてしまった。愛想をつかしたおとくは、一粒種の亀吉を連れて出て行ってしまう。 ●景清 腕のいい鏨彫り物師だった定次郎は、目の病を患い、わずか半年で失明してしまった。かつての仕事への未練を捨てられず、目の病に御利益があるという赤坂の圓通寺の日朝さまに、願掛け参りを始める。 ●後家殺し 刃物研ぎ宿「研ぎ常」の親方である常吉の強みは、声の良さにある。義太夫の師匠中堀十元に、熱心に稽古をつけてもらっていた。天保三年六月、常吉は運命の女に出会う。 ●火事息子 蔵前天王町の大身札差・伊勢屋四郎左衛門は、従弟で質屋を営む伊勢屋藤右衛門の息子・藤三郎を溺愛していた。火消しに憧れる藤三郎のために、四郎左衛門は火の見やぐらを建設し、半鐘番に就けるよう根回しをした。 ●柳田格之進 彦根藩納戸役を免職となった柳田格之進は、浅草馬道の碁会所で質屋、万屋源兵衛と対局し意気投合する。対局はその後、万屋の離れにて行われることになり、二人の関係は、八月の十五夜まで盤石だった。 ※この作品は単行本版『後家殺し』として配信されていた作品の文庫本版です。
  • 落語小説集 芝浜
    4.0
    古典落語の人気演目を本邦初のノベライズ。 直木賞作家で時代小説の第一人者が、「落語の人情世界」を小説化。 夫婦の愛情を温かく描いて、屈指の人情噺として名高い「芝浜」のほか、登場人物がすべて実直な善人で、明るい人情噺として人気の「井戸の茶碗」、船場の商家を舞台にした大ネタ「百年目」、一文無しの絵描きが宿代の代わりに描いた絵から意外な展開となる「抜け雀」、江戸末期の名脇役だった三世仲蔵の自伝的随筆をもとに作られた「中村仲蔵」を収録。 落語ファンからも人気の高い演目を、細部を丁寧に描き込み、ときに独創を加え、ときに人生訓を交え、見事に調理してみせます。 高座芸である落語を小説という形で表現する、新しい試み。 聴いてから読むか、読んでから聴くか。 元ネタを知る人も知らない人も楽しめる、落語小説集です。 ※本書は過去に単行本版として配信された『芝浜~落語小説集~』の文庫版です。
  • LAST
    3.8
    外国人窃盗団に雇われ、通帳から現金をおろす出し子の男が最後に打った手は(「ラストドロー」)。住宅ローンに押し潰されそうな主婦が選んだ最後の仕事とは(「ラストジョブ」)。リアルで凶暴な世界に、ぎりぎりまで追い詰められた者たちが、最後に反撃する一瞬の閃光を描く。明日への予感に震える新境地の連作集。(講談社文庫)
  • リアルラブ?/LOVE or LIKE
    -
    1巻330円 (税込)
    代官山のカフェで共に働く大学生のヤスとカナコ。体の関係はあるけれど、ヤスは客のマダム、カナコは上司のチーフに恋をしている。でもどちらの相手も結婚済み。難度の高い恋に共同戦線を張り、二人は協力し合っていたが…?珠玉の恋愛アンソロジー『LOVE or LIKE』収録の、石田衣良が彩る性欲と恋に囚われる青春!

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  • りかさん
    4.2
    1巻660円 (税込)
    ようこが、おばあちゃんからもらったお人形の名前は、りかさん。市松人形だ。 このりかさんは不思議なお人形で、ようことおばあちゃんにだけ、はなしかけてくる。しかもりかさんと一緒にいると、他の人形たちのつぶやきも聞こえてくるのだ。ようこは、りかさんと一緒に、友達の人形の秘密を解いていく。
  • りかさん(新潮文庫)
    3.9
    リカちゃんが欲しいと頼んだようこに、おばあちゃんから贈られたのは黒髪の市松人形で、名前がりか。こんなはずじゃ。確かに。だってこの人形、人と心を通わせる術を持っていたのだ。りかさんに導かれたようこが、古い人形たちの心を見つめ、かつての持ち主たちの思いに触れた時――。成長したようことその仲間たちの、愛と憎しみと「母性」をめぐる書下ろし「ミケルの庭」併録。
  • RICOH GR III PERFECT GUIDE
    5.0
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 GALLERY PART 巻頭グラビアは写真集クオリティー、36ページによる大ボリューム 森山大道、菅原一剛、上田義彦によるスペシャルギャラリー 4ページのロングインタビューも必読! TECHNIQUE PART シーン別にGR IIIの撮影テクニックが理解できる 家族(大和田 良) 風景(柄木孝志) ポートレート(ハービー・山口) モノクロ(大門美奈) カラー(こばやしかをる) スナップ(内田ユキオ) 都市夜景(福井麻衣子) マクロ(むらいさち) HOW TO PART 大きく進化したGR IIIの機能の詳細や使いこなし方が分かる 鈴木文彦と山本春花によるGR IIIのビジュアルマニュアル ベースとなる基本的な所作と設定を覚える「基本操作」や 知っておくと便利な設定を紹介「メニューガイド」 操作の効率があがる「カスタムセッティング」など SPECIAL PART 人気アーティストによるギャラリー&エッセイ スピッツのCDジャケットを手掛ける人気の浅川英郎 元乃木坂46で写真好きとしても知られる深川麻衣 「春の庭」で第151回芥川賞を受賞した作家の柴崎友香
  • REVERSE リバース
    3.7
    ネットで出会い、メール交換だけで親しくなった千晶と秀紀。仕事や恋愛について、身近な人間には話せないような本音も、メールでなら素直に語れる。けれど、ひとつだけ、嘘をついていることがあった。実はふたりとも、性別を偽っていたのだ。相手を同性と思いながらも、次第に心惹かれてゆくふたりだったが――。性別や外見など、現実の枠をこえて心を通わせる男女の、新しい出会いと恋の物語。
  • 竜と流木
    3.7
    人間は、自然を管理できているはずだった――。 細菌を媒介する黒い悪魔の暴走 複層的な問いを投げかけるバイオミステリー 水の守り神とも称される愛くるしい両生類ウアブに魅せられ、太平洋の小島ミクロ・タタに通う若き研究者ジョージ。だが、インフラ開発で高級リゾートの人工池に棲息の場を移されたウアブに、大量死が起こる。それは悪夢の幕開けだった――。禁忌に触れた人類を生態系の暴走が襲う!
  • 龍馬奔る 少年篇
    4.0
    天保六年十一月十五日、土佐城下の坂本家では、一貫の目方があって、背中まで金色の毛がびっしり生えた男児が誕生した。龍馬と名付けられたその子は、両親や姉など周りの人びとの深い愛情を受け、たくましく育っていった。そして弘化二年、十一歳の龍馬を、母・幸は、「鯨組に世話になりなさい」と一人、旅に出したのだった……。一方、土佐の山里では、二年半遅れで生まれた中岡慎太郎が大庄屋の跡とりとしてふさわしい少年に成長していた。土佐出身の著者が渾身の力をこめて描く、「龍馬伝」の幕開け。
  • 臨床犯罪学者・火村英生の推理 ダリの繭(上)
    3.9
    推理作家・有栖川有栖の新作刊行と、犯罪学者の火村英生の誕生日を祝すささやかな宴。そこで見かけた、宝石チェーン社長で有名人の堂条秀一が殺された。しかもアリスの友人が容疑者で!? 新たな事件、始動!
  • 赤・黒 池袋ウエストゲートパーク外伝
    3.6
    1巻495円 (税込)
    一時間で一億円の大博打。映像ディレクター小峰が誘われたのは、池袋最大のカジノ売上金強奪の狂言盗。ところが、その金を横取りされた。どん底から這い上がる男たち…。逆転の確率は二分の一。赤か黒。人生の全てをその一瞬に賭ける!

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  • 冷蔵庫より愛をこめて
    4.1
    ほほえみの背後に潜んだ血も凍る恐怖。絶妙のブラック・ユーモアで味つけされた奇妙な味の短編集――事業に失敗して病院に逃げこんだ男が退院してみると、妻はいきいきと働いていた。巨額の借金も返済したという。そんなとき、あの男とめぐり合った。あの男は妻の不貞を告げ、一緒に新商売をやろうと誘う。あの男の正体がやがてあばかれ……。ブラックユーモアで絶妙に味つけされた、才筆の掌篇秀作集。初期作品18篇を収録した処女短篇集。
  • レクイエム
    3.5
    「腕を一本、芋の根元に埋めてくれ」大教団幹部の伯父から託された奇妙な遺言。痴呆の進んだ老人の戯言なのか。葬儀にきた旧友の暗い表情は何を語るのか……。答えは遠い異国の大自然に埋もれていた。衝撃的な事実が神秘の世界を呼び起こす表題作ほか、男運が尽きた女が自殺しようと訪れた地で思わぬ運の反転を招く「ニライカナイ」、夫の幼児虐待の不気味さを描く「コンクリートの巣」など、別世界への扉を開けてしまった孤独な現代人の心の闇に迫る六つの幻想短編集。
  • 恋愛寫眞 もうひとつの物語
    4.1
    市川拓司のもうひとつの名作、待望の電子化! あの『いま、会いにゆきます』よりも好きだという人が数多くいます。堤幸彦氏の映画『恋愛寫眞』との競作として世に出、その後『ただ、君を愛してる』と題して再度映画化され、物語の完成度とともに、恋することの切なさや美しさをリリカルに描いた傑作恋愛小説として話題を呼んだ、市川拓司氏のもう一つの傑作です。物語のラストで語られる名セリフ、「別れはいつだって思いよりも先に来る。それでもみんな微笑みながら言うの。さよなら、またいつか会いましょう。さよなら、またどこかで、って。」の言葉の意味を、ぜひ味わってみてください。

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  • 恋愛未満
    5.0
    家事や子育て、介護、仕事……。“日常”以外への興味が薄らぐ毎日に、突如、心をさざめかす存在が現れ――。ちょっとダメな50がらみのイケメン独身男を巡る凸凹な恋愛譚「アリス」「説教師」、妻を脅かす夫の女友達をめぐる物語「マドンナのテーブル」ほか、恋愛感情とも友情とも違う、だけど“恋”のざわつきをよみがえらせる、いくつになっても変わらない女子の心の機微を描く短編集。
  • 六番目の小夜子
    3.8
    1巻649円 (税込)
    津村沙世子――とある地方の高校にやってきた、美しく謎めいた転校生。高校には十数年間にわたり、奇妙なゲームが受け継がれていた。三年に一度、サヨコと呼ばれる生徒が、見えざる手によって選ばれるのだ。そして今年は、「六番目のサヨコ」が誕生する年だった。学園生活、友情、恋愛。やがては失われる青春の輝きを美しい水晶に封じ込め、漆黒の恐怖で包みこんだ、伝説のデビュー作。
  • ロシア紅茶の謎
    3.8
    作詞家が中毒死。彼の紅茶から青酸カリが検出された。どうしてカップに毒が? 表題作「ロシア紅茶の謎」を含む粒ぞろいの本格ミステリ6篇。エラリー・クイーンのひそみに倣った〈国名シリーズ〉第1作品集。 奇怪な暗号、消えた殺人犯人に犯罪臨床学者・火村英生とミステリ作家・有栖川有栖の絶妙コンビが挑む!
  • ロズウェルなんか知らない
    4.1
    温泉もない、名所があるわけでもない、嫁のきてもない。観光客の途絶えた過疎の町、駒木野。青年クラブのメンバーたちは町を再生することで、自らの生き方にも活路を見出そうとするが。地方の現実に直面する人々の愚かしくも愛しい奮闘を描いた胸に迫る長篇。「日本の四次元地帯」として駒木野は再生するのか? (講談社文庫)
  • 炉辺の風おと
    4.1
    〈山の深みに届いた生活〉に憧れ始まった八ケ岳の山小屋暮らし。 石造りの暖炉に薪をくべ、揺らめく炎の語りに耳を傾ける。 山庭の細い涸沢には雪解け水が流れ、鳥や草木が刻々と季節のうつろいを告げる。 自然界とのいのちの交流を通し、私たちの〈新たな日常〉を探る、地球視線エッセイ。 毎日新聞「日曜くらぶ」連載2018年4月~2020年6月掲載分を収録。 ※電子版オリジナル!新聞連載時の小沢さかえさんによる全挿絵をオールカラーで収録しています。
  • ロミオとロミオは永遠に〔上〕
    3.9
    日本人だけが地球に居残り、膨大な化学物質や産業廃棄物の処理に従事する近未来。エリートへの道は唯一、「大東京学園」の卒業総代になることであった。しかし、苛酷な入学試験レースをくぐりぬけたアキラとシゲルを待ち受けていたのは、前世紀サブカルチャーの歪んだ遺物と、閉ざされた未来への絶望が支配するキャンパスだった。やがて最下級の「新宿」クラスと接触したアキラは、学園の驚くべき秘密を目にするが……。
  • 論理仕掛けの奇談 有栖川有栖解説集
    4.3
    ※本書は、角川書店単行本『論理仕掛けの奇談 有栖川有栖解説集』を文庫化した作品となります。重複購入にご注意ください。 クリスティー、クイーンなど、海外の古典的名作から、松本清張、綾辻行人、皆川博子、今村昌弘など日本のミステリまで……。新しい才能への目配りを常に忘れない、本格ミステリのプロフェッショナルが愛をこめて執筆した、国内外の名作に寄せた解説集! 優れたミステリ・ブックガイドとしても最適の1冊。単行本刊行後に新たに執筆した解説3本と、杉江松恋との読書対談も加えた文庫増補版。
  • ローマとギリシャの英雄たち 〈黎明篇〉―プルタークの物語―
    3.3
    1~2巻715~770円 (税込)
    いつか歴史の授業で習ったローマの皇帝、ギリシャの賢人。彼らの功績を暗記はしても、どんな人間だったかまでは知りえなかった。教科書の記述からこぼれ落ちてしまった古代リーダーたちの素顔を、恋、性格、家族関係など、魅力的なアプローチで解き明かす! 伝説の古典的名著『英雄伝』を、熟練の筆致で解かりやすく翻案した新しい歴史の入門ガイド。『プルタークの物語』改題。
  • ローマへ行こう
    3.0
    忘れえぬ記憶の中で、男は、そして女も、生きたい時がある。 あれは夢だったのだろうか――大切な人々に思いを馳せる珠玉の十話。 誰もいない家に入って、花を替えテープレコーダーのスウィッチを入れてくる、それだけのこと。小百合が依頼された不可思議な仕事はいったい誰のため?(家族の風景) アンブラッセという言葉を教えてくれたのは、相沢さんだった。フランス語で「抱擁する」という、その意味も――。(めぐりあいて) 夫に怪しい女がいるらしい、何か相談がなかったか、と友人の妻から詰め寄られたが。(ローマへ行こう) たわむれに田舎に向かう幸一が出会ったひとりの行商。見たい夢を見せてくれるという男の誘いに思わず乗った彼の脳裏に現れたのは……。(夢売り) 上記ほか、「第三の道」「文学散歩人」「くちなしの夢」「鈍色の記憶」「夢は嘘つき」「赤い月の夜に」収録。 解説:内藤麻里子 【本書は単行本『アンブラッセ』を文庫化にあたり改題したものです】
  • わくらば日記
    3.7
    姉さまが亡くなって、もう30年以上が過ぎました。お転婆な子供だった私は、お化け煙突の見える下町で、母さま、姉さまと3人でつましく暮らしていました。姉さまは病弱でしたが、本当に美しい人でした。そして、不思議な能力をもっていました。人や物がもつ「記憶」を読み取ることができたのです。その力は、難しい事件を解決したこともありましたが……。今は遠い昭和30年代を舞台に、人の優しさが胸を打つシリーズ第1作。
  • わくらば追慕抄
    3.7
    人や物の「記憶」を読み取れる不思議な力をもった姉・鈴音と、お転婆で姉想いの妹・ワッコ。固い絆で結ばれた2人の前に現れた謎の女は、鈴音と同じ力を悪用して他人の過去を暴き立てていた。女の名は御堂吹雪──その冷たい怒りと憎しみに満ちたまなざしが鈴音に向けられるとき、何かが起こる……。昭和30年代を舞台に、人の優しさと生きる哀しみをノスタルジックに描く“昭和事件簿”「わくらば」シリーズ第2弾!
  • ワシントンハイツの旋風
    3.6
    中学生の謙吾は、母と妹を追って高知から上京した。昭和37年、新聞配達でまわるワシントンハイツは、渋谷区にありながらアメリカそのものだった。謙吾は高校を卒業し、旅行会社へ就職する。東京オリンピックや万博に沸く昭和。ひたむきに働き、ひたむきに恋をする。自身の青春を描いた、初めての現代小説。(講談社文庫)
  • わたしがいなかった街で
    3.8
    離婚して1年、夫と暮らしていたマンションから引っ越した36歳の砂羽。昼は契約社員として働く砂羽は、夜毎、戦争や紛争のドキュメンタリーを見続ける。凄惨な映像の中で、怯え、逃げ惑う人々。何故そこにいるのが、わたしではなくて彼らなのか。サラエヴォで、大阪、広島、東京で、わたしは誰かが生きた場所を生きている――。生の確かさと不可思議さを描き、世界の希望に到達する傑作。
  • 私が作家になった理由
    3.0
    小説家を志していたわけではない──。戦争疎開のいじめと敗戦を経験した少年時代。父を亡くし生活苦のなかの早稲田大学進学、在学中の結核発症。闘病後の就職難を経て、国立国会図書館に勤務し始めると、執筆の誘いが……。思えば、温かな家庭の原体験と折々の読書が、いつしか作家活動の基盤となったのかもしれない。短編の名手が、辛口ユーモアを交え自己を省みて綴る時代批評&自伝エッセイ。
  • 私が作家になった理由
    4.0
    都会的な短編小説の名手としてだけでなく、多彩な貌を持つ作家がみずみずしい文章で綴った自伝的エッセイ集! エスプリの効いた文章は自己を通した時代に対する批評となり、時にユーモアを交えて辛辣な毒も見え隠れする。 早稲田大学の文学部で学び、卒業後は給料を得て習作するのに適している国会図書館に勤務し、退職して物書きに転身、文学賞をえて作家になる――小説家になる典型と言ってよいほどのコースを歩んできた作家が「初めから狙ってたんでしょ」と聞かれると、ちがうのだと否定する。小説を書くことも注文を受けて初めて筆をとったのであり、若い頃から志していたわけではなく、小説家になる能力など、備わっていない、と思っていたと綴る。でも、83年の人生を振り返ってみると……志していなかったにもかかわらず、小説家になるための経験を思いもよらず積んでいたのではないか。その一場面一場面を綴っていくことによって、作家に「なってしまった」理由が浮かび上ってくる。軽妙なタッチゆえにくぐりぬけてきた時代への風刺も洒脱で、いかにも阿刀田さんらしい“自伝”が編まれた。創作秘話も満載で、デジタル化の波に翻弄されている文学、そして本への尽きせぬ思いも随所に。楽しく読んで腹にずしりとくる、そんな文学論にもなっている。
  • 私と踊って
    3.9
    1巻693円 (税込)
    パーティ会場でぽつんとしていた私に、不思議な目をした少女が突然声をかける。いつのまにか彼女に手をひかれ、私は光の中で飛び跳ねていた。孤独だけれど、独りじゃないわ。たとえ世界が終わろうと、ずっと私を見ていてくれる? ――稀代の舞踏家ピナ・バウシュをモチーフにした表題作ほか、ミステリからSF、ショートショート、ホラーまで、彩り豊かに味わい異なる19編の万華鏡。
  • 私のギリシャ神話
    3.6
    世界の至る所に浸透し、痕跡を残しているギリシャ神話。特に西洋の文化や芸術を味わうとき、ギリシャ神話を知っていると、10倍は楽しい! 数多くの神々や英雄が活躍する広大な神話の世界を、ゼウス、ヘラクレス、アプロディテ(ヴィーナス)など、馴染み深い神々のエピソードを中心に、巧みに水先案内。
  • わたしの宝石
    4.0
    不思議なノスタルジーが胸に迫る、愛の短編集。 「僕らの愛は、悲劇的な終わり方をした」憧れの女性との幸福な結婚生活に潜んでいた切ない真実(「彼女の宝石」)、大切な人たちの首元にふと現れる不思議なモノ(「さみしいマフラー」)他、アイドルへの一途な愛、巨大でピュアで惚れ惚れするような愛の姿が、一つ一つ心に染みわたる。 名手が放つ、切なさと爽快感いっぱいの直球六編! 解説・植田泰史
  • 私の幽霊 ニーチェ女史の異界手帖
    3.5
    あなたは、私なの? 博物学者と解き明かす、哀しくも優しい超常現象の物語 読後、きっと涙がとまらない。 森の中に佇む幽霊の正体は? 切なさ×不思議ミステリー! “ニーチェ女史”こと雑誌編集者・日枝真樹子は、故郷の廃バス停の近くで真樹子の高校生時代にそっくりな幽霊が目撃されたことを聞かされる。半信半疑のまま、帰郷した彼女は驚きの光景を目にすることに……。博物学者を名乗る栖大智とともに、未知の存在が引き起こす摩訶不思議な事件の数々を解明していく、感動のミステリーワールド!
  • 渡りの足跡(新潮文庫)
    4.1
    この鳥たちが話してくれたら、それはきっと人間に負けないくらいの冒険譚になるに違いない──。一万キロを無着陸で飛び続けることもある、壮大なスケールの「渡り」。案内人に導かれ、命がけで旅立つ鳥たちの足跡を訪ねて、知床、諏訪湖、カムチャツカへ。ひとつの生命体の、その意志の向こうにあるものとは何か。創作の根源にあるテーマを浮き彫りにする、奇跡を見つめた旅の記録。

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