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「腕を一本、芋の根元に埋めてくれ」大教団幹部の伯父から託された奇妙な遺言。痴呆の進んだ老人の戯言なのか。葬儀にきた旧友の暗い表情は何を語るのか……。答えは遠い異国の大自然に埋もれていた。衝撃的な事実が神秘の世界を呼び起こす表題作ほか、男運が尽きた女が自殺しようと訪れた地で思わぬ運の反転を招く「ニライカナイ」、夫の幼児虐待の不気味さを描く「コンクリートの巣」など、別世界への扉を開けてしまった孤独な現代人の心の闇に迫る六つの幻想短編集。
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Posted by ブクログ
篠田節子の短編集の中で、一番好きなものです。とくに、最初の「彼岸の風景」の冒頭列車の描写がすごく好き。
タイトル通り、「死」をテーマにした短編集。最初の作品は純文学と言った部類だが、その他の作品は篠田節子らしい怪談じみた話。怖い話ってわけでもないけど。 夫の死、伯父の死などの死を契機に、様々な出来事がフラッシュバックするというようなところが6本それぞれの共通点か。中間部はバブル経済とその崩壊、最後は...続きを読む大戦の終戦間際という、動乱を軸にしているところが篠田節子らしいっちゃあらしい。 6本サラリと読んで、どれが好きかと言われると、結構どれも好きな作品である。バブル前にお告げを受け、バブル後にまた同じ救いを求める女性、貧してもトラサルディのスーツは譲れない不動産屋など、心機一転できそうなのに、枠組に縛られて動けず朽ちていく悲哀を描いていくさまは秀逸である。 6本のうち、ある意味核になっているのに浮いている「コヨーテ」は、SFである。SFホラーにしようとして、完全にはできなかった作品だが、それを純文学に逃げなかったことは高く評価されて良い。ただ、切れが悪いところはイマイチなんだけどね。
大人の短編集。 【コンクリートの巣】はやりきれない話。 こんな風に親から子への虐待が行われているのか… と辛い思いで読み進めた。
『死神』につづき篠田節子の短編がなかなかか良い。最後の短編『レクイエム』で戦争体験者の老人が語る言葉に「戦友会なんてやって思い出を語れる連中は地獄を見ていない」とある。この老人が語りだす体験談が凄まじいの一言、世の中、数ある恐怖、ホラー小説はあれど史実にはかなわない。
あらすじを読んで気になって買ってみたけど…ちょっぴり微妙。 でも言い回しや情景が凛としていて綺麗。あとカバーも結構好き。
短編集。 全ての作品というわけではないが, バブル崩壊の前後の光と闇の対照を描いている作品が多い。 また,題名通り死に関する作品も少々あった。
幻想短編集とあるが、「コンクリートの巣」は幼児虐待を扱っていて、毛色が違う感じ。「自分が悪いから、母親が叱る。悪いのは自分だと自分を納得させているかぎり、家庭内に彼女の居場所は、一応確保されているんだ。」・・・涙。
短編集。いつものホラー&サスペンスなかんじではなく、幻想的な作品が多いです。 『ニライカナイ』:一人の女性の青春期から壮年期までを描いた作品。短編なので、とにかく淡々と勢いよく進んでいきます。決断の時のあまりの執着のなさ、人生なにが転機となるかわからないおもしろさ、が好きです。‘ピンクの鼻の鼠たち’...続きを読むっていう表現は生々しさとかわいさがあって好きです。 『コヨーテは月に落ちる』:この本のなかで一番幻想的な作品。登場人物たちのちょっとしたダメ人間さに危機感を抱かされます。 『帰還兵の休日』:主人公はどこかにいそうなちょっと嫌な奴という感じでした。飄々と生きるホームレスの老女たちは美しく頼もしい。 『コンクリートの巣』:もし自分が同じ状況に逢ったらどう対処しよう、と考えさせられました。 『レクイエム』:戦争体験者の話。「星々の舟」「ねじまき鳥クロニクル」を思い出しました。愛する人の消滅を知ったとき自分の中にその存在をどうとどめておくか。現代では人生に何度も出会う状況ではないですが、心に残る作品です。
孤独な死者たちへ奏でる短編集。 どの物語も短さを感じさせない確立された世界観で、読者を巧みに誘い込む。 死の物語の中に不思議と癒しを感じる。語られる哀しみ、願い、記憶、そういったものが穏やかに鎮めていく。 『コヨーテは月に落ちる』が特に好み。マンションに閉じ込められるのも、役人として働き続けるのも...続きを読む、同じようなものと言い切れる人生に、深く感じ入るものがある。 祈りが人々にもたらす安らぎの漂う一冊。
ホラー小説になるのだろうけど始終物哀しい空気でした。SFあり、壮絶な戦争ものもあり、引き込まれます。 なかでも「コヨーテは月に落ちる」と「帰還兵の休日」が好きです。破滅ものが好きなのかも…と思ったら物騒ですが。作者の後書きを読んで思ったのですが村山由佳さんどうしてコヨーテにお詳しいんだろう? 「レク...続きを読むイエム」は壮絶でした。確かに、第二次大戦中に悲惨な戦場にいた従軍経験者は戦争経験語らないと同僚も言ってましたし、わたしの母方の祖父も家族に全く語らないままだったようです。 愛する人が永遠に失われようとしている時に自分は体内に取り込めるのか…考えてしまいました。
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