荻上チキのレビュー一覧

  • みらいめがね それでは息がつまるので

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    これの第2弾が最近店頭に並んでいて、そういえばあったな、ということで振り返って第1弾をゲット。荻上さんは、他の著作が気になったりはしていて、コロナにつきイワケンと対談しているのも見ていたから、いつかその著作も、と思っていた存在。表紙イラストだけで見かけることも増えてきたヨシタケシンスケだけど、本作では、章ごとに小編がちゃんと楽しめるのも素敵。でもあくまで、メインはエッセイで、そっちだけでも十分に満足度は高い。凝り固まった自分の視点をずらす=めがねを外す作業について、色んな観点から論じられている。他の著作も是非、って気分。

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    2021年11月04日
  • 続 学校に行きたくない君へ 大先輩たちが語る生き方のヒント。

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    全国不登校新聞の記者たち(元不登校経験者)達が、著名人にインタビューする。

    インタビューする側もされる側も真剣に受け答えしているのがわかる。
    また説教的ではなく、いろいろな考え方を尊重している記事なのが良いところ。

    気になったフレーズ

    ・ヨシタケシンスケ
    一番きつかった時期に考えていたのは、「現実の世界と空想の世界を完全に分けてしまえば、自分は楽になるはずだ」ということ。その思いを達成するために自分の頭の中だけの世界を創造しようとしたんです。だから僕はヒマさえあれば、手の平をじーっと見つめていたんです。何をしていたかというと、手の上に「自分しか見えない小人」が見えるようになるための訓練な

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    2021年10月23日
  • みらいめがね 苦手科目は「人生」です

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    秀逸なエッセイとマンガのコラボ。
    日常に埋もれる色んな差別っぽさや暴力性や怖いもの。どれもこれも無自覚に自然に社会に溶け込んでいて意識すらしないもの。でもそれらは本当にそれで良くて正しくはなかったりする。それがヨシタケさんが後書きで書いてる自分にとっての「見えにくい世界」。それにチキくんのエッセイがたくさん気づかせてくれ、自分にとっての「メガネで補正しないと見えない世界」に気づかせてくれた。同じテーマで違う角度のヨシタケさんのマンガも楽しい。
    角度を変えてみると、メガネをかけてみると、自分の色眼鏡を取って見ないと、見えない世界ってたくさんあるよな。それに気づいていくことって大切。
    何回も読もう

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    2021年10月14日
  • みらいめがね 苦手科目は「人生」です

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    どのエッセイも考えさせられるものばかりで
    とてもよかった。

    あとがきのヨシタケシンスケさんの
    「誰にでも見えにくい場所はある。」
    「めがねで補正しないと正しく認知できないことがらがある。」
    という言葉がこの本の内容を端的に表しているなと思いました。

    自分はまだまだ知らないことばかりで、自分の発する言葉で誰かをもしかすると傷つけているかもしれない。
    そういったことを少しでも減らすために学び続け、言葉を溜め、場に応じて言葉を吟味することができるようになりたい。

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    2021年10月02日
  • みらいめがね 苦手科目は「人生」です

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    重い話題からちょっとコミカルなお話まで、振れ幅が大きいのが面白い。いつも暮しの手帖で読んでいるのだが、まとめて読むとまた改めて、発見があったり、あの頃はこんなことが世の中を賑わしていたなぁわとかと思い出したりする。
    ヨシタケシンスケさんの絵も、テーマは同じなのにチキさんとはこんなにも捉え方は違うのかと、一人一人の個性の輝きを見ることができて面白い。

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    2021年10月01日
  • みらいめがね それでは息がつまるので

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    難しく考えずに、軽く読めるのが良い。
    ヨシタケシンスケさんの挿画がそれを助けている。
    たくさんの人が読んで少しでも興味を持てたらもっと風通しの良い世間になるかもしれない。

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    2025年09月16日
  • 続 学校に行きたくない君へ 大先輩たちが語る生き方のヒント。

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    不登校新聞からのいくつかの記事の抜粋である。これをもとに不登校新聞を気軽に手に取れるようにすることがいいのかもしれない。不登校になってから、不登校になる前に、大人になり不登校でなくなってから、いつでもどこでも読める新聞になってくれるといいと思う。

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    2021年08月04日
  • コロナ後の世界を語る 現代の知性たちの視線

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    ネタバレ

    1人めの養老先生の「私の人生は「不要不急」なのか?」という問いでガツンと来る。数に限りがある人工呼吸器を若い患者、高齢の患者どちらに使うかで、現実にトロッコ問題が発生しているとは。「トライアル・アンド・エラー」ではなく「トライ・アンド・エラー」という表現は相変わらず気になる。伊藤隆敏さんのページにもあるように現金給付は一律じゃなくてもよかったんじゃないかと思う。ブレイディみかこさんのページにあるように普段質問しなかった子がオンラインだと質問するようになったみたいな予想していなかった変化は今後も起こるだろう。

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    2020年09月22日
  • 続 学校に行きたくない君へ 大先輩たちが語る生き方のヒント。

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    ネタバレ

    「続」も、前編に劣らず非常によかった。前編と同じ編集方針となっており、全国不登校新聞社に在籍する、不登校・ひきこもりの当事者・経験者である子ども若者編集部員が、「私が話を聞きたい人に話を聞きにいく」という方針で取材を行うことにより作られている。「世のため」「人のため」ではなく、「私」が話を聞きたいというのが大原則となっている。

    そのインタビュアーに答えた17名の著名人がこちら。
    目次には、対談者のキーとなる一言が次のように紹介されている。確かにこれらのセンテンスがキーとなるものであるが、それ以外にも一人の読者として感動した言葉や生き方があった。

    ■中川翔子:ちょっとの「好き」を集めて、積み

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    2020年09月14日
  • いじめを生む教室 子どもを守るために知っておきたいデータと知識

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    これは講演会で同内容のお話を伺ったことがあったんですが、書籍で改めて読んで腹に落とし込みました。
    重要なポイントは、たとえば地方自治体でいじめについて議論する委員会みたいなのを立ち上げても、そこで議論されているのはいじめが起こったときの対処の話がほとんどだったりするわけです。
    しかし著者が強調するのは、いかにいじめを生まない環境を整えるかという話で、それをエビデンス、データを用いながら考えているのが本書です。
    だから教育に関心がある、とりわけ教員にはがんがん勧めてるし、いじめを考える最適な一冊だと思います。

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    2020年08月25日
  • すべての新聞は「偏って」いる ホンネと数字のメディア論

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    自分の読んでる新聞がだいぶ偏っててだんだん思想が染まってきたと自覚してたので、読んでみました。
    データベースからの中立的な分析で、各紙の個性がよく見えてきました。
    わかったのは、偏りのないメディアは存在しないということ、もちろん自分の中にもバイアスがあって、「真実」なんてないこと。偏りをなくしたいと思って読んだのだけど、結局、自分が心地よいと感じる言説だけ集めて、自説を強化して、「自分こそは偏っていない」という選民思想に繋がる。著者は、各紙のクセを認識しつつ、うまく付き合うように言いたいのだと思いました。
    著者のメディアへの提言は、なるほどなと思うことばかり。署名記事のタグ化とか。もしかして言

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    2020年01月26日
  • 僕らはいつまで「ダメ出し社会」を続けるのか 絶望から抜け出す「ポジ出し」の思想

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    社会問題をどう解決するかということを平易な言葉でコンパクトにまとめている良書だと思う。
    著者の荻上チキさんがパーソナリティを務めるTBSラジオのsession22というニュース番組をよく聴いていたが、荻上さんがどのような考えを持つ人なのかに興味をもって読んでみた。
    ・みんなが今よりもっとキリッとすればいいのだと考える「心でっかち」
    ・個人の問題ではなく、社会の側の構造を、多様な個人が困らない形で設計することで、障害を取り除こうとする「社会モデル」
    その他、有意義な概念、ツールが紹介される。
    「脱経済成長」を掲げることがなぜ危険なのか等、なるほどと思う指摘もたくさん出てくる。

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    2020年01月10日
  • いじめを生む教室 子どもを守るために知っておきたいデータと知識

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    感情論ではなくデータに基づいて著者の意見も織り込みつつ冷静に、いじめの実態、様々な取り組みが記述されている。

    子育てをする親は一度読んでおくべき本と思う。自分の子どもがいじめの被害者、加害者にもなり得る中で、親として知識を持ち、どう導いてあげることができるか、考えさせられる1冊であった。
    また学校の先生が持つ役割や責任が重いのも事実である。親としても学校の取り組みに関心を持ち、子どもを通してだけでなく、自ら状況を把握することが大切なのではと思った。

    子どもの環境が変わった際には、親としても読み返し続けたい本である。

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    2019年11月06日
  • いじめを生む教室 子どもを守るために知っておきたいデータと知識

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    教師目線で読ませてもらった。やはり教師の力量ももちろん必要だが、それ以上にマンパワーが必要であることが明らかである。教師自身がストレスにさらされているこの頃では、普通ならきつく言わないこともつい声を荒げてしまうこともあるだろう。そこにもう一人いれば、自制心も余裕も生まれる。教室環境が良くなるためには、人が必要なのだ。

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    2019年09月09日
  • いじめを生む教室 子どもを守るために知っておきたいデータと知識

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    豊富な研究成果とデータをもとに、いじめが「(加害者であり被害者である)児童、生徒のストレスを溜める環境」に起因するとする。シンプルだが説得力のある論説。
    個人は勿論、いじめがもたらす社会的な損失にも触れ、では、どうするのか?まで示されているが、これは参考にしつつ、考えることをやめてはいけないテーマ。

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    2018年12月03日
  • ブラック校則

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    ブラック校則 理不尽な苦しみの現実。萩上チキ先生と内田良先生の著書。度を過ぎた理不尽な校則、ブラック校則は生徒に対する人権侵害そのもの。それを守らせなくてはいけない教師にとっても理不尽な苦しみを与えているだけ。文部科学省の指導体制に問題があると思う。

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    2018年10月09日
  • いじめを生む教室 子どもを守るために知っておきたいデータと知識

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    読みやすくてとても実践的な本。いじめについてまず一番に読んで間違いない。

    俺はいじめはなくならない。とほとんど諦めていたが、なくなりはしなくても、重篤化、深刻化しないようにすることは可能だし、その取組が大事なのだとわかった。

    その具体的な方法も書かれていて、できることからやれそうである。

    苦悩モードから解決モードへのスイッチが重要。

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    2018年09月24日
  • ブラック校則

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    読もうとおもったきっかけは「ウワサの保護者会」で校則をテーマとして取り上げられていたのを見て。その時も著者の荻上チキさんが出演されていました。

    校則の問題といえば昭和世代に中学・高校時代を過ごした人なら「私たちの頃は確かに厳しかった。スカートの長さとかいちいちチェックされていたけど、今ってその頃に比べたらマシでしょ」と思う人が少なくないようで。私もそうでした。

    ところが著者が調査会社を通じて男女2000人およびツイッターのハッシュタグに投稿された事例を集めてみると、昭和並かヘタをすると昭和以上の厳しさと理不尽さが横行していたことが分かったとのこと。

    本書の第一部は代表的な校則とその現状に

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    2018年09月09日
  • 日本の大問題―――残酷な日本の未来を変える22の方法

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    チキさんと私とは20年ほどの年齢差がある。それが影響しているのか否かはわからないが、今後の展望について見解の相違はあるものの、さすがチキさんと思う提言がいくつもあり、勉強になった。大きな相違は今後の経済成長をどう考えるという点だ。

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    2018年08月20日
  • いじめを生む教室 子どもを守るために知っておきたいデータと知識

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    様々な視点から「いじめ」を分析している。分析だけで終わらずに「教師として」「大人として」どう対応していくのか、考えさせてくれる。

    「2+α制度」「ご機嫌な教室、不機嫌な教室」など、賛同することが多い。僕が学んできたことが、別の方向からも同じ視点で書かれていた。

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    2018年08月03日