あらすじ
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気鋭の評論家荻上チキさんと大人気絵本作家ヨシタケシンスケさんの共著。『暮しの手帖』の好評連載が1冊にまとまりました。本書は、荻上さんのエッセイとヨシタケさんのイラストで、ひとつのテーマを二人の視点から解き明かす新感覚エッセイです。生きづらさにつながる「~すべきだ」「~らしく」という言葉や、もやっとした不安。『みらいめがね』は、そんな思いにとらわれた心をほぐし、世の中を見る目を変えていきます。連載時の15話に加えて、ヨシタケさんの傑作あとがきマンガが付いています。
感情タグBEST3
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本を読むということ自体が、他人のメガネをかけてみるということなのかもしれない。他人のメガネから見える景色が知りたくて、自分は本を読んでいるのだと思う。
特別な言葉で書かれたわけではない、訥々として、ありふれた言葉で書かれたエッセイはすぐ隣で語られているように身近に感じられた。
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荻上チキって強くて冷たい人だと勝手に思ってた
全然そんなことないんだと思った
この本も手元においておきたいかもしれない
インポスター現象っていう言葉に出会わせてくれたことに感謝
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チキさんのラジオ番組は毎日聞いているので、親しみがあったけど、こういう経歴、とくに少年期はいじめの被害にあっていたとは知らなかった。多様性を認める社会の重要性をいつも説いておられる。もちろんヨシタケ本としても必読。誰でも色めがねをかけて生きている。でもそのめがねは取り換えることができることを、みんなあまり知らない。そもそも自分が色めがねをかけていることさえ気づかない。ヨシタケさんの巻末のことばもすばらしかったです。イラストはもちろん笑える楽しいものだけど、的をしっかり射ています。
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【目次】
まえがき(荻上チキ)
女の子の生き方
誰もが笑いあえる社会
人生病、リハビリ中
ヨルダンに行きました
アルバイト雑感
母の思いと僕
今の仕事に巡り合うまで
僕の声とラジオ
「呪いの言葉」に向き合う
健康ゲームに目覚める
人生に必要な場所
あちこちを歩き、話を聞く
タクシーと人生
いたるところに教材あり
生きづらさを取り除け
あとがき(ヨシタケシンスケ)
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とても面白い。荻上チキの個人情報満載で、うつ、いじめ、離婚、子どもの養育、車酔いなど様々なことが書いてある。イラストは本文と一致させているわけではなく、本文の概念をイラストで示している。
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荻上チキさんとヨシタケさんのエッセイ。
一つ目のディズニープリンセスの話に一番ズバッとやられた。私自身が白雪姫からディズニープリンセスもののイメージを変えてないこと(美女と野獣もラプンツェルもアナ雪もみたのに)に愕然としながら、多様性、自分で動くこと、自分は自分、というメッセージをおくってるなぁ、とおもう。
まだ全然視野を広くはもてないけど、自分の視野が狭そうだと気づけたのはよかった。
ヨシタケさんのイラストエッセイも最高!
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日常の生活のなかで、ホンのちょっと未来のことが見えるような出来毎に気づかせてくれる本。荻上チキさんとヨシタケシンスケさんの文と絵のタッチも軽妙で心をくすぐられます。
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ノンストップで1冊読んでしまった。
なんとリズムの良い文章。繋がりのある話題。確かな観察眼。自分の弱さをさらけ出す上手さ。
すんごいエッセイだ。
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悲観的じゃない語り口で、社会のロクでもない部分やご自身が受けたイジメや、病気、ご離婚のエピソードをまとめられているので、打ちひしがれることなく(むしろ楽しく)、読むことができるエッセイ集。
きっとヨシタケシンスケさんのイラストも効いていますね。
マイノリティや多様性を、押しつけがましくない空気感で伝えていく、ご自身の使命をわかっていらっしゃって素敵です。
巻末のヨシタケさんのあとがきも素晴らしかったです。
「いろんなめがねがあるのだ、と。自分のめがねはあるていど、自分で選ぶことができるのだ。
【本文より引用】
・めがねを掛け替えれば、生活の見え方はぐんと変わる。
・「あの人って〇〇だよねー」と他人を査定するような噂話が苦手だ。
・大統領選で、ヒラリー・クリントンは負けた。ヒラリーは敗北を受け入れ、「私たちはガラスの天井を打ち破れなかったが、近いうちに誰かが成し遂げてくれる。全ての少女たち。自分の価値と強さを疑わないでほしい。」と語りかけた。
・なんだかんだで「知る」という体験に心躍るのが自分なのだ。
・そんなもんだ、仕方ない、を学ぶのが学校だった。
・無理に学校に行くよりも大事なことはある。世界は楽しい、自分は生きる価値があると思ってほしい。
・「語り直し」を必要としている時、誰と、あるいは何とつながるのかによって、その後の歩き方が変わる。
・何もかもに、その考えを押し付けるな。何も知らないくせに、勝手に噂するな。何もしないくせに、土足で踏み荒すな。何も疑わないままに、そこから査定するな。こうやって生きているんだ、何が悪い。
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ラジオで知ったからか優しい声のイメージが強くて、読んでいても柔らかい気持ちになった。
最後のお子さんたちの話はすごく暖かかった。
アウシュビッツや韓国に旅行した話はこれをきっかけに考えてみたいと思った。
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これの第2弾が最近店頭に並んでいて、そういえばあったな、ということで振り返って第1弾をゲット。荻上さんは、他の著作が気になったりはしていて、コロナにつきイワケンと対談しているのも見ていたから、いつかその著作も、と思っていた存在。表紙イラストだけで見かけることも増えてきたヨシタケシンスケだけど、本作では、章ごとに小編がちゃんと楽しめるのも素敵。でもあくまで、メインはエッセイで、そっちだけでも十分に満足度は高い。凝り固まった自分の視点をずらす=めがねを外す作業について、色んな観点から論じられている。他の著作も是非、って気分。
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難しく考えずに、軽く読めるのが良い。
ヨシタケシンスケさんの挿画がそれを助けている。
たくさんの人が読んで少しでも興味を持てたらもっと風通しの良い世間になるかもしれない。
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自分で少しひいているけれど、この本の最後で泣いてしまった。
ここ10年くらいずっと荻上さんのラジオやポッドキャスト「セッション」を聴いているので、質問の的確さや議論の複雑な筋をまとめるしなやかさなど、インタビュアーやアンカーとしての荻上さんの力の確かであることについては疑いようがなく信用している。
だが、個人についてはどうだろう。この本に書かれていたが、私も著者同様に一度信頼した相手に対して「ゼロ距離」になりがちなので、以前に著者の家庭についてスキャンダル的なニュースがあった時に、荻上さんの全体像を知るのが怖くなり、そこから「セッション」外では荻上さんの情報を一切見ないようにしてきた。
その頃からずいぶん年月が経ち、今になってやっとこの本を手に取ることが出来た。頭の中で全ての文章が荻上さんの声で読まれるのが面白かった。
年齢や境遇に重なる部分が多いので、色々な風景を共有していて、わかるなと思うことがとても多かった。メモに遺書を残していると書いてあったけれど、こうしてお子さんたちに本を残せていくことは荻上さんの気持ちをきっと軽くしていってくれることだと思う。
自分について語る口調は少し照れくさい感があったが、社会について語る口調はさすが饒舌でラジオで語るような流れるような澱みなさがあって、これぞ!という感じだった。
それにしてもヨシタケさんのイラストがどれもさすがの出来で、テキストの内容から光るところだけをさらりと昇華していてそのお手なみの鮮やかさに感動した。
P.S. 本文ではオバマ大統領の時代で、次の大統領が排除する人じゃないことを祈っているあたり隔世の感ですね。この頃の私たちはそんな風に祈れたんだなって
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エッセイって、「ふんふん」って気軽に読めるから好き。
荻上チキさんの柔らかい考え方に心がフワッと軽くなりました。
うつ病のことについてはすごく共感できたし、呪いの言葉や生きづらさについてのところは繰り返し読みたいくらい。
ヨシタケシンスケさんのイラストもほんわかしてて癒されました。
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ラジオでたまに聴いている荻上チキさんのエッセイ集。価値観や生き方は人それぞれ、何かのルールを押し付けるのではなく、個人の意思を尊重しようとする姿勢を感じた。ご自身の経験から得た学びが、いまの生き方に活かされている。
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わからないでもないけど・共感を持てない~(エッセイ)~ヨシタケシンスケのイラストが救っている本だ。母に勉強しろと言われ続けながら,学校で苛められ続け,高校のバンド活動と成蹊大学と東京大学大学院でテキスト文学分析とメディア論を学んで,出版関係からラジオに繋がったものの,鬱病・別居・離婚,東京レインボーブライドのパレードに毎年顔を出し,子供二人はパパとママの家を行ったり来たりしつつも,学校に馴染めず,不登校を容認している人にシンパシーを感じない私は古い人間!
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"求められていない場合、アドバイスは罪である。"(p.62)
"何者にもなれないなら、今更努力したり、楽しんだりするのは格好悪いこと。そうやって、自分のみならず他人も、縛りつけているのかもしれない。何者かにならなくてはいけないというのは、今の自分を否定しているようで、危なげでもある。(中略)
他人の趣味を否定することは、他人の時間を否定すること。 誰かの時間を否定せずとも、自分の時間を豊かにする方法はある。"(p.182)
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『みらいめがね2』から読み、本書を読んだ。やはり、荻上チキさんの文章は心地良かった。語り口もそうだけれど、色々と救われる言葉が多い。単純にすごいなぁと思う。「学ぶ」ことや知りたい欲求を満たそうとするその純粋な気持ちがうらやましく感じる。
『多様性』。人は人の数だけ幸せの形があっていいし、尊重できるようになりたい。これまで生きてきて社会とか常識から、知らないうちにかけさせられている『めがね』がいくつもある。外してみたら見え方も感じ方も変わるかもしれない。変えたい。
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知らない作家だったけどヨシタケシンスケ氏目当てで読んでみた。母親が教育ママだった話から何故教育ママになったのかの真相や学生の頃の話など。ヨシタケシンスケ氏の八コママンガのオチが面白かった。
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人間はみんな誰もが色メガネをかけて生きていることに気付いた。
人の事が嫌いになった時その人自身を嫌いになったはずなのに、気付いたらその人に関する物全てが自体嫌いになっていることがある。
本を読んでいてなるほどなぁ…と思う事が多く内容は結構ダークなものもあるけれどヨシタケシンスケさんの絵が内容を分かりやすくマイルドにしているから読みやすかった。
みらいめがねは2、3と出ているので続きも読むことに決めている。
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ヨシタケシンスケさんのイラスト目的で読む。
荻上チキさんのことは全く知らない。
荻上チキさんは、優しい人なのだろう。
世界を画一的に見るのではなく、色々な角度から見れる人なのだろう。
荻上チキさんの文章もヨシタケシンスケさんのイラストもどちらも優しく、読んでいて悪い気は全くしない。
星は3つだが、楽しめた。3.8くらい。
Posted by ブクログ
(2025/01/20 2h)
装丁が素敵なので、久しぶりに本を買ってしまった。カバーを外すとメガネが外れる仕様。楽しい。
個人的に気になる存在だった荻上チキ氏がエッセイを出している、しかもヨシタケシンスケ氏のイラスト付きというのも魅力だった。
ヨシタケシンスケ氏の漫画は各話終わりに付いてきていずれもコミカルで楽しいのだが、特に127頁の「健康ゲームに目覚める」のSF的シニカルさが面白い。
荻上チキ氏の考え方、オタクにはなれずスノッブ止まりとか、人の悪口がこわいとか、「最近の若者は」って言いたくないとか、自分と被る部分が多くあって共感できた。
不登校の親としての考え方も、元不登校児として共感した。子どもは肯定すべきだが自分自身の考え方は肯定するなという旨、自問自答や葛藤を繰り返す育て方は良い親だなと思う。
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世間一般の意見に縛られず、いろんな視点で考えて自由に生きて欲しい、というメッセージがつまっていた。エッセイ本かな?
ヨシタケシンスケさんの絵とお話がすごく可愛くて面白い。
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読む前はどこか社会に対する捉え方、上手い生き方というものを荻上チキさんなりの冷静な分析と共に読めると勝手に期待していたので、荻上チキさんの生い立ちや身の上話がわんさか書いてあって、チキさんってこういう人だったんだ…と面食らってしまった部分はあった。
Posted by ブクログ
すごく響いた文面は
*人間は2種類です。成功する人と、しない人。成功する人間は必ずしも「どんなことからでも学びを得る能力」を持っています。
大事なのは「どんな環境にいたか」ではなく、「そこから何を学んだか」です。
今の生活の中にもきっと学べることは毎日たくさんあって、これから新しく挑戦することにも学びがあるはず!私もいろんなメガネをつけたいです!!
Posted by ブクログ
荻上チキさんてメディアの気鋭の評論家的なイメージでしたが、
「暮しの手帖」でエッセイを連載していたとは知らず。
セットでヨシタケシンスケさんのイラストエッセイ的なものもついてて
適度な苦みと笑いが面白い。
子どもを思う視点、自分のうつ病のこと、学生時代の紆余曲折、旅と取材の塩梅、
どれも身近な内容で、当たり前にひとりの人として生活する中で、
視点が広がっていったんだなと分かる。
自分のことで話しにくいようなことも柔らかく気負わず書いているので、
ホッとする人も多いんじゃないかな。
相手に呪いをかけず、多様性を認め合う。
時間が経てば、過去に苦しめられていた言葉から、
他の人があっさりと救ってくれるかもしれない。
「健康ゲームに目覚める」はヨシタケシンスケさんとセットでかなり笑った。
Posted by ブクログ
短編集だと何故か思って読み始めたら、エッセイだった。笑
自分の過去のこと、離婚のこと、子供に対して思うこと、
こういう考え方もあるんだなと思って読み進めました。
知らず知らずのうちに眼鏡をかけているよという内容は、なるほど確かにでした。