ヤマザキマリのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
原研哉の本に書いてあったのだが、世界地図を-90度回転させて日本が一番下に来るようにすると、ちょうどパチンコ台でどのような経路を辿ろうと一番下の穴に玉が入るように、シルクロードやシベリアもしくは東南アジアの海洋経由ですべての文化は日本に自然と伝わってきたのだとわかる。
そう考えたときに日本文化が様々な海外の文化を吸収して日本風にしてきたという事実は非常に納得がいく。
さらに渡辺京二の「逝きし世の面影」で描かれているように、徳川時代の鎖国によってその文化は醸成された。
明治維新後に失われたものは多いかもしれないが、私達の文化にはそのような背景があるのだ。
そして現代にいたり、本書のように -
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Posted by ブクログ
ちょうどこの本を読み終わった今、ツイッターである種のつるし上げが起きていて、まさに「正義の振りかざし」ってこういうことだとリアルタイムで実感してます。
今の時代は誰でも「正義」を振りかざしやすい環境であると知ることができて良かったと思っているところです。
印象に深かったのは日本ではツイッター利用者が多いこと。それは匿名性があるから。外国だとFacebookなど実名が多い。
それは国の風土や歴史からそういう傾向にあるという部分。
もちろん、お国柄なのでそもそも外国との比較はナンセンスですがそこまで陰湿な炎上は他国では起きにくく、日本では起きやすい。
そしてその日本に住んでる私自身も巻き込ま -
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番組を見損なった。萩尾望都大ファンの番組プロデューサー(秋満吉彦)が満を持して放つ100分de名著。番組よりも論者は更に加筆したようだし、論者たちをア然とさせたらしい萩尾望都ロングインタビューも完全版で載っている。番組観なくても、こういうムックで読む方がよっぽど役に立つ。
【内容】
『トーマの心臓』をよむ――小谷真理
『半神』『イグアナの娘』をよむ――ヤマザキマリ
『バルバラ異界』をよむ――中条省平
『ポーの一族』をよむ――夢枕獏
萩尾望都インタビュー
ここで新たに提示されている萩尾望都論は、それなりに新しい視点ではあるけれども、驚くようなことは書かれてはいない。かつて80年代の -
無料版購入済み
ヤマザキマリさんのフットワークの軽さや、どこの国でも生きていけそうな人情味に溢れた逞しさに憧れます。これを読むとキューバという国が身近に感じられて、なんだか得した気分になります。これからキューバの話題を耳にする度に、あの家族のことを思い出すと思います。
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匿名
購入済み『テルマエ・ロマエ』の作者さんだ!と思い読んでみました。国際結婚したイタリア人の旦那さんとその家族との日常を描いたエッセイ漫画で、日本人がイメージするイタリア人像とのギャップがだいぶあって、面白かったです。
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購入済み
走り去るように
ページをめくる手がどんどん速くなってしまう。
スピード感のある一冊。
舞台の内容には度肝を抜かれました。
セットを見て、思わずそこだけ何度も見返してしまいました。
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Posted by ブクログ
まず、ヤマザキマリさんって物書きではないよね?って疑うくらい文章がうまい。若くして日本を離れ様々な国で生活し、多量の芸術・文学作品に触れてきた彼女の表現力に引き込まれ、一気読みしてしまった。
「男子観察録」というタイトルだから、性別としての"女子"からみた"男子"を語るのかと思いきや、実在する人物か否かは関係なく作者の憧れる男性を挙げて、割と偏った見方で力説している。というか挙げる人物(猫もいる)も偏っているのだが、読み終わった時には知らなかった人物でも魅力的に見えて、なんだか世界の広さを感じてしまった。
ここまでの熱量で憧れる人(猫)に会えることこそ人