辻村深月のレビュー一覧
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ネタバレ「子供を沈める」
いじめを苦にして自殺した被害者が、4人の加害者の子どもに生まれ変わってくるというお話。
被害者は、加害者の子どもに生まれ変わって何がしたかったのだろうか。初めは復讐なのかと思っていたが、最後の加害者が、他の3人の(加害者の子達)分まであなたを愛すると伝えると、微笑みを返したという形で終わっている。
被害者には、前世でいじめられた(というより、怖い事をされたという曖昧な)記憶は残っていても、母親となっている相手が、そのいじめをしていた当人だと分かっている様子はなく、反省を求めるような素振りもない。
もしかすると、加害者自身が具現化した過去の罪と自ら向き合い、それを乗り越え -
Posted by ブクログ
ロックフェスタで有名な小さい村に住む男子高校生「広海」が、歳上でモデルの女性に恋する恋愛物語!
…という爽やかさは無く、いっそホラーに近い物語。
村社会で生きる人間たちは、ドロドロのズブズブな
沼さながらの伝統や慣習に頭まで浸かっている。
読みながら沼底に引き摺り込まれるような感覚を
覚える、重く仄暗い話。広海くん、頑張れ苦笑
現代社会にも、この村の要素を含むような地方都市又はコミュニティが存在しているんでしょうね…。
「ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。」や「太陽の坐る場所」
に続く、「ザ・閉塞的な地方都市シリーズ」
(勝手に命名しました)でしたが、今回は男子高校生が主人公だったこともあってか、性描 -
Posted by ブクログ
ついに辻村さん全制覇したので!念願のこちらの本が読める……!辻村さんとの対談、スピンオフ小説、作品解説、何と贅沢な一冊!辻村さん好きの人たちがワイワイ話しているのを盗み聞きしてるみたいで楽しいし色々読み返したくなる。
とりあえず「この夏の星を見る」でリンクしてるという家族シアター再読せねば。
あとこれのスピンオフも載っててそりゃまぁいいのなんのって。他にも単行本未収録のホラー短編もあるしほんまに盛り沢山!「あとは野となれ大和撫子」の文庫解説読んでめちゃくちゃ読みたくなる凄い。
初めて辻村深月さんの人となりを知ることができて、こうして特集が出るくらいたくさんの人に好かれているのが分かり、何故か1 -