辻村深月のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
満を持して、という意気込みでデビュー作である本作を手に取ってみれば、いきなり登場人物にご本人の、辻村深月の名前があるではないか。
そのことと、冬の高校生の学校でのミステリー小説、と認識でことで読み進めてみたものの、
ミステリーを越えてホラーなシーンが、後半に連れて増えてきて、これは読み進められないかもしれないと、諦めかけました...。
そして、...長い。
下巻も同じ文量あるなんて、長い。
しかしそれほどの深月さんの20年以上前の強い意気込みを受け止めないわけにはいかない、という思いもありますし、終盤は誰がXなのかと展開がかなり目まぐるしく面白味を帯びてきたので、
少し間を空けて、下巻に挑みた -
Posted by ブクログ
本作品は、家族にまつわる7つの短編で構成されています。
姉妹・兄弟・親子・祖父と孫など、立場の違う家族の関係性をさまざまな視点で描いています。
家族という関係は、近すぎるからこそ時には緊迫するものです。
解説にもありますが、特に、「余計な一言」から始まることが多いですね。
今の言わなくてもいいのにって思うこと、たくさんあります。
でも、その「余計な一言」ってとても近い人にしか言えないのではないかと思います。
家族は、たしかに生きていくうえで必ずしも必要といえないです。
しかし、人と生きること、その素晴らしさを自分は噛みしめたいと思っています。
他人との価値観は確かに違います。
でもそれは違 -
Posted by ブクログ
ネタバレ主人公の法子にとって〈ミライの学校〉は、幼少期と大人になってからで大きく見え方が変わるところが面白いと感じた。側から見てカルト集団として揶揄されているかと思えば、高い理想の元、良い学び屋として受け取れる面もあり…と、物事には二面性があるなと考えさせられた。
また、法子の母親として子供と一緒にいたいが、預け先の保育園が見つかった際、心から安堵したという点に、人間の二面性を感じた。
原因や理由は一つだけではなく、様々な感情が混ざり合って一言では語れないというのが人間だよなぁと思った。
総じてお話は面白かったが、分量が多く、少し中弛みしてしまっているように感じた。 -
Posted by ブクログ
辻村深月さん20代の頃の作品
ある高校の同級生の今の物語を、過去の出来事を
5人の登場人物の視点から描きます。
各章のタイトルが個人名ではなく、出席番号なのも意味があります。登場人物の名前も意味を持たせてあったり?
辻村さんのいろんな仕掛けが読者である僕を惑わせすぎた感がある。理解を追いつかせるのがやっとだった。
それでも繊細に突き刺してくるところが辻村深月だった。
この読書に息を切らせたのは辻村さんの若さじゃなくて、きっと自分の衰えなのだろうとは思う。
だけどやりようはあるよな、と思えたのも事実。
もう少しさりげなく安らぎを手に入れる、その術を知らない。のがキョウコをはじめとする登 -
Posted by ブクログ
…あれ?
背表紙の案内文、
「騙す者と騙される者の切実な葛藤と後悔を描く、スリリングな短編集」のメッセージに、もっとブラックな展開で、どうしようもない終わった感が描かれているのかと思ったら、全然違ってた。
(これまでどんでん返しとかびっくりするような話を読み続けてきたので、勝手に勘違いしてた…?)
「2020年のロマンス詐欺」及び「五年目の受験詐欺」まで読み終わって…あれ?むしろほのぼの感。
勘違いしまくりで、2作目まで読んでしまい、
三作目「あの人のサロン詐欺」で、頭を切り替えてようやく読めた。
全然違う解釈というか、読み始めに心持ちを掛け違えてたのが個人的に勿体なくてたまらない。
都合良 -
Posted by ブクログ
5章に分かれた文藝春秋別冊の連載をまとめた本。
こんなストーリーを毎月連載で書けるのか、すごい。
高校3年のクラスメイトで毎年開かれるクラス会。ずっと欠席を続けている、今や人気女優になったキョウコをなんとかクラス会に呼ぼうと、元同級生たちで画策する。それぞれが高校時代のカーストや今の立場に葛藤を抱え、見栄を張り、互いに意識し合っている。
自分の高校時代とは全く違うけれど、それでも女子同士のヒリヒリする雰囲気などは容易に想像できる。あぁ私もこうだった、と思うと息苦しくなるほど。
事件も殺人もないけど、ミステリーのような謎解きの衝撃は心地よかった。ただそこに至るまでの謎の提示や人物像が曖昧で、謎解