辻村深月のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ゾワッとするお話が13作品の短編集。
じんわりと怖いものヒイッとする怖いもの
そして切なくなるもの、そんなお話。
どのお話も良かったんだけど
「手紙の主」
の不穏な感じ、終わり方、全てが好みだった。
“なに”か分からないっていちばん怖い。
「十円参り」
もめっちゃ好き。
ありそうでなかった気がするお話。
物事ってやっぱり因果応報だよね。
どの物語も、無さそうでありそうな話。
ここで終わりなの…?続きを教えてくれ…。ってものも多い。
けどその読後感を考えてのものだと思うと、また背中がソワッとする。
結末を託されるのが嫌な人には嫌な作品だと思う。
けどこういう作品って、そこを含 -
Posted by ブクログ
10年前にスピンオフだと知らずに読んでしまい消化不良だったが、ようやく冷たい校舎〜を読んだのであらためて再読。
彼らのことを知っているか否かでかなり読み心地が違う気がする。「ロードムービー」はすぐに両親の顔が浮かんでさもありなんとなるし、「雪の降る道」は直前のエピソードとこれから先の彼らを知っていると一層グッとくる。
でも一番気に入ったのは「トーキョー語り」かもしれない。田舎暮らしの厄介なところを上手く煮出していて、天然コケッコーを思い出した。この話は単行本には入っていなかったらしく、今回は文庫本にしてよかった。
エピソードによっては丁寧な書き込みを長いなと感じることもあるのだが、(作家)辻村 -
Posted by ブクログ
13編の短編集だが、題名が意味を持っている。
ホラーというか、非科学的な事象を辻村深月さんのエッセイのように記述されている。
人は誰しもが過去に傷を持っている。その過去の思いが、しっぺ返しのように起こると、ある意味怖いものだ。人の心理に面白い角度で切り込んでいる点は、さすが辻村深月さんだと感じた。
記憶というのは主観的で曖昧なものだと思う。この世は科学では解明できない事象は存在する。ただ、それが主観的データに基づくものだから、科学的に証明することができないのが現状だろう。
不思議な出来事は、科学的に証明されないからこそ面白いと思うのである。わかってしまうと興醒めだったりする。私には文学的 -
Posted by ブクログ
『スロウハイツの神様』のスピンオフ作品。本編で登場するチヨダ・コーキのデビュー作で、17歳の時に書かれたという設定だからか、荒削り感をあえて出したような作風に感じた。
物語は主人公ティーが、元恋人アールの情報を探りながら迫っていくお話で、二人ともマーダーという国から殺人を公認されている闇稼業を生業としている。どこかディストピアな世界観が、コーキのダークな部分を醸し出していて興味深い。ティーのアップテンポな行動や思考のノリで進行し、ラストはしっかりとミステリー感を味わえた。
作中作ということで、装丁も凝った作りになっているし、解説も赤羽環という演出の効いたこだわりが嬉しい。しかも環の解説のチ -
匿名
購入済みなんとも言えない
登場人物たちの気もちがどれもわかる感じがしました。特にタイトルの意味がわかった時、チエママが最期に思ったであろう気もちを想像すると、自分の母親も同じなのかなぁと思い、なんだか胸がしめつけられました。
-
Posted by ブクログ
初めての辻村作品。これだけ売れている作家とあって、文章力や構成力は申し分ありません。心の繊細な機微に感情を揺さぶられたり、大人のずるさに心を痛めたり、没入できる箇所がたくさんありました。
ただ、一方で、常長に感じられるところもあり、六百頁超えは長かった。百頁くらい削ってほしかったかな。
ミライの学校の活動にのめり込み、自分の娘をないがしろにするミカの両親。あることが原因で、やっと両親と対面したミカが「何かがあったら、この人たちは、会いに来てくれたのか。いい子にしてたら、会えるんじゃなくて、何か、問題を起こせばよかったのか」と抱いた心情は本当に切なかった。