辻村深月のレビュー一覧
-
-
-
Posted by ブクログ
上下巻共に中々厚みのある肥えたページ数に引けを取らない壮大な世界観。毎回感じているのに改めない非行少女な私は置いといて、日を跨いでチマチマ読み進めるのには向かない作品だろう。
.....少女へのツッコミは言語道断
鞄内に忍ばせる日数が長すぎたので、恐らく今私を悩ませる肩凝りの起因八割くらいはこの本の重量感が占めていると思われる。(冤罪)
ある程度著者の作品を読んだ実績が実を結んだのか、この出木杉君と出木杉子ちゃんだらけの世界観に酔うことは無かった...ギリギリだが。
同著者「冷たい校舎の時は止まる」の構成に近いものがあり、俗に言う「主人公」なる人物は存在せず人物皆にスポットが当たっている -
Posted by ブクログ
読み始めてすぐ、環が苦手だと思った。それだけじゃなくて出てくる人物のほとんどがなんか苦手かも、と。
でも、物語の展開は気になって飽きない。
なんでだろう、環の癖の強い性格はスロウハイツの全員が認識しているはずなのに受け入れて、莉々亜は誰からも敬遠される。環はその才能から一目置かれているからか、書かれていないけれど飴と鞭の使い分けが上手いのか・・・
でも、発言を読めば読むほど「痛い」なと感じる。自分で自分を傷付けている。
チヨダ・コーキはもっとクールな印象だったのに、その真逆の性格なので意外だった。
p.36
「子ども」の概念について常々思ってること。
確かに今みたいに保護したり慈しんだりする -
Posted by ブクログ
”時間“をテーマにした4人の作家たちの競演
辻村深月「タイムカプセルの八年」
不器用な父親と息子の物語、ジワリと涙腺がやられるやつです。
万城目学「トシ&シュン」
この人の感性は本当に面白い。
“時間”をテーマにしたとき、よくこの発想へたどりつくなと、感心してしまう。
米澤穂信「下津山縁起」
今度の時間は気の遠くなるほどの長さ。
“時間”という概念について少し前いろいろ本が出ていたけど、”知性“という概念と合わせて編年体にして描く、お上手です。
湊かなえ「長井優介へ」
“イヤミスの女王“と言われた作者らしい短篇。でも最後に少し光が見え読後感がいい。
辻村深月と湊かなえが少しかぶり気味 -
Posted by ブクログ
再読。
というよりも、湊かなえさんワールドに浸かりたくて
湊さんの話だけ読もうと思って手に取ったら
他のも結局読み返してしまった!
アンソロジーなので、一つ一つのお話は短くて
でもしっかりと世界観を魅せてくれる安心の4名……
湊かなえさんの「長井優介へ」がすごくすき。
15年は長すぎるけど、またこれからの15年は
長井にとって明るい15年であってほしいなと思いました!
そして辻村さんの「タイムカプセルの八年」は
胸が熱くなった。
親父たちがすごい!かっこいい!
小学校卒業から成人までの八年と、
成人からの八年は本当に全く違うだろな。
他二編はファンタジー?要素もあり
不思議な感覚で面白いです