葉室麟のレビュー一覧

  • 辛夷の花

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    葉室作品はどの作品を読んでも人の心を巧みに描く
    自分はこんなに一途になれるだろうか自分は自分の道をこれ程真剣に考えてきただろうか
    少し悲しくなる

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    2026年01月16日
  • あおなり道場始末

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    葉室麟という作家の人間の情に関する表現はいつも感銘する
    これは現代にも通じると思う
    主人公にページをめくるごとに惹かれる自分を感じた

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    2026年01月13日
  • 春風伝

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    私の中で高杉晋作作品は、司馬遼太郎の『世に棲む日日』が印象強めであるが、本作品も独特の
    晋作色を出して描き切った良質の作品と思う。
    『世に棲む日日』はその巻構成上、吉田松蔭から繋がるその系流を軸に歴史の中の晋作の足跡を記した作品の印象を持ったが、本作品は、晋作の行動そのものを色濃く出していると感じ、ここら辺が解説にもある、『血湧き肉躍るロマン』たるものかと思った。

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    2026年01月11日
  • 天翔ける

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    葉室麟生涯最後の作品
    幕末の様々な状況を学ばせてもらった
    人の心も含め、歴史を認識し作品に仕上げる作者は素晴らしい
    遺作になってしまったのは残念

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    2026年01月07日
  • オランダ宿の娘

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    シーボルト事件がテーマ。紹介で「歴史ミステリにして清冽な青春小説」とあったが、まさにそのとおりだった。

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    2025年12月26日
  • 風花帖

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    こんな純粋な人はいるのだろうか
    自分を顧みず、信念を貫く人間が
    この本の冒頭については読み進める内に今後の展開が気になり忘れていた
    読み終え、再度冒頭を読み直し納得した

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    2025年12月22日
  • 散り椿

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    葉室作品何作品か読んでいるが、全て創作に出会ったのはこの作品が初めての様な気がする
    人の心を巧みに描いた作品
    謎も多く頭が混乱もしたが、心に響いた作品だ

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    2025年12月18日
  • 鬼神の如く―黒田叛臣伝―(新潮文庫)

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    話題となった時代小説を次々と発表していた小説家、葉室麟。
    残念ながら60代の若さで、2017年に亡くなってしまいました。

    いくつかの作品は読んだことがあったのですが、他にも未読の小説があるだろうと探したところ、この長編小説に出会いました。
    「黒田家に関係する話だろう」という程度の、わずかな事前知識で、読み始めました。

    舞台は徳川第三代将軍、家光の時代。
    杖術の修行を積んでいた深草卓馬と舞の兄妹は、豊後府内藩主の竹中采女正に召し出され、密命を言い渡されます。

    その密命とは、筑前黒田家の重臣、栗山大膳のもとに間者として入り、黒田家の内情を探れというもの。
    あわせて、黒田家には二つの問題があることが、兄妹に知らされます。
    ・藩主である黒田忠之と、家老である栗山大膳とが不仲であること
    ・黒田忠之が、幕府に対して謀反を起こそうとしているとの情報が、竹中家に入ったこと

    大膳のもとへ行った二人は、部下として取り立てられ、間者としての活動を始めます。
    しかしこの大膳という人物は、得体の知れないところがあって・・・という始まり。

    大膳が何をしようとしているのか、それは黒田家にとってどのような結果を招くのか。
    徳川の治世が始まって30年あまりの、まだ不安定な部分が残る江戸初期の九州の情勢が、描かれていきます。

    上記の黒田家の問題以外にも、以下のようなことが、物語の大きな要素になっています。
    ・黒田家、加藤家、細川家、竹中家など、力を持ちながら弱みも持つ家々が、自家の存続をかけて他家の領地を狙っていること
    ・江戸幕府が、勲功ありとして取り立てた九州の諸大名についても、取り潰したり改易しようと考えていること
    ・九州にはかつてキリシタン大名だった家が残っており、かつ、幕府がこの時期、キリスト教の弾圧を強めていること

    家同士の関係が複雑で、また登場人物も多いので、「この人は何家の関係者だっただろう」「誰が仲間で、誰が敵だったのだろう」と、読んでいて混乱する部分がありました。
    とはいえ、随所にアクションシーンが挟まれ、宮本武蔵や天草四郎など”有名人”も登場するなど、エンターテイメント性も高い作品になっています。

    黒田家の騒動、黒田家を含めた九州の争乱ともども二転三転あり、その行く末を追っていくのが、この作品の読みどころかと思います。
    それとあわせて、徳川家と大名(特に外様大名)との関係や、幕府のキリスト教施策など、江戸初期の様子を興味深く読ませていただきました。

    葉室麟についてはこれ以外にもまだ、未読の作品があるので、楽しみながら読んでいきたいと思います。
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    2025年12月09日
  • 潮鳴り

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    蛇足のような出来事もしっかり繋がって上手く回収されるのが流石です。後半畳み掛けるのも気持ちがいいですが、もう少し細かく描いてくれてもよかった。
    一喜一憂、読んで気持ちが晴れました

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    2025年12月09日
  • 闇中問答

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    初めて見るタイプの織田信長像。デビュー前だからこそ書けた感もある、ある意味ゲテモノだが物語としては面白い。過去に信長と関わった者たちの証言を繋ぎ合わせると浮かび上がるその衝撃の正体。そして、この話を語っている聞いたこともない武士はいったい誰なのか?徐々に時期、人物ともに絞られていくが、果たして結末は……2つの可能性が示唆されている余韻のある終わり方だったが、どっちなんだろうねえ……???
    同時収録のエッセイでは、作者の明智光秀感を伺い知れてこれもなかなか面白い考え方だった。なるほど、光秀はそういう立ち位置もあるのか……

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    2025年11月06日
  • 陽炎の門

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    ネタバレ

    下士から執政になった桐谷主水は、親友の綱四郎を藩主に対する不平落書の罪で告発する。死罪となった、綱四郎は、介錯人に主水を指名する。
    罪人になった綱四郎のために、娘由布は嫁ぎ先もなかった。主水は、17も年若い由布と結婚する。
    一方、綱四郎の息子、喬四郎は、仇討ちをするため師匠と兄弟子と共に、主水に迫りくる。
    しかし、その落書の件には、まだ若かりし頃に、主水と綱四郎が喧嘩仲裁に入った、後世河原事件が関わっていた。
    現藩主興与が、世子の頃、後世河原で打ちのめされた者たちを、押さえつけ木刀で嬲る残忍な事件を起こしていた。死者まで出るほどの事件であった。
    周りの者たちは、藩主世子のため、誰も諫言できなかったが、綱四郎は、興与に対しても意見していた。
    それを、根に持ち落書を綱四郎の文字に似せ、書いたのであった。
    その事実を知った、主水は、藩主である興与を討つことを誓う。

    ミステリーのような感じで、どんな展開になるんだろうと楽しみながら読めました。

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    2025年11月01日
  • 峠しぐれ

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    ネタバレ

    久し振りの感動作です。
    活字を追いながら映像が浮かんでくるストーリー展開は、まさに映画にピッタリ。逆に言えば、話が出来過ぎというキライが無きにしもあらず。そのくらい《次の展開はこうあって欲しい》読者願望を実現してくれる気持ちいい内容でした。
    最近、野菜不足や感動不足の人にはおすすめな1冊です、しらんけど。

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    2025年10月30日
  • 銀漢の賦

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    武士の友情とはかくあるべし。
    武士の友情が描かれているが、実際にはあまりこのような清々しいものはなかったのかもしれない。でもこんな武士がいればよかったなぁと思う。


    玲瓏にして、清冽なる時代小説 見参!

    寛政期、西国の小藩である月ヶ瀬藩の郡方・日下部源五と、名家老と謳われ、幕閣にまで名声が届いている松浦将監。
    幼なじみで、同じ剣術道場に通っていた二人は、ある出来事を境に、進む道が分かれ、絶縁状態となっていた。
    二人の路が再び交差する時、運命が激しく動き出す。
    第十四回松本清張賞受賞作。
    解説・島内景二(国文学者・文芸評論家)

    「葉室麟の時代小説は、現代日本の暗雲を吹き飛ばす一陣の涼風である。作者のメッセージを心の音で聞き取り、魂全体で感じ取った読者は、現代社会と現代文明に対する葉室麟の辛辣な批評精神が、熾烈に、しかも美しく燃えさかっていることに気づくだろう。ここから、新しい日本文学の領域が切り拓かれる。」(解説より)

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    2025年09月30日
  • 影ぞ恋しき 下

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    綱吉時代に敷かれた悪政を、徳川家宣と弟越智右近は儒教を中心とした教えによる、貨幣改鋳の改善、長崎貿易の制限などを目指す正徳の治を行おうとしていた。表舞台は、家宣。裏舞台を右近が担うことになっている。右近は、隠密を使い意に反する勢力や秘密を知り過ぎた者たちを粛清していこうとしていた。その対象に、雨宮蔵人や冬木清四郎も入っている。
    結局、綱吉時代の側用人柳沢吉保と家宣側の新井白石や間部詮房などの政争に巻き込まれる形である。さらには、勘定奉行の荻原重秀までが登場してくる。
    最終決戦の地として選ばれたのが、楠木正成が落命した湊川であった。
    越智右近は、雨宮蔵人と一騎打ちをするが、互角の戦いの中、隠密磯貝藤左衛門の銃撃により雨宮蔵人は瀕死の状態になる。
    右近は、留めを刺すに及ばずと言い渡し。蔵人側の仲間にも危害を加えずに、撤退する。
    蔵人は鍋島藩から駆けつけた、咲弥の介抱により回復する。
    そして、以前蔵人にもらった和歌の返歌をする。

    実に美しい話だと思いました。歴史背景が勉強不足でまだまだ追いついて行けなかったですが、家宣と右近が目指した正徳の治の話なども詳しくはしらなかったので、勉強になりました。
    右近が蔵人の留めを刺さなかったこと、磯貝藤左衛門を放逐したことで忍の望月千代と暮らせるようにしたこと、都で蔵人ですれ違った時に付き人に、懐かしき友であると答えたところなどカッチョ良かったです。
    なお、家宣は3年、家継は4年しか在位はなく
    家継の母、天英院に右近(松平清武)に将軍職を継ぐよう勧めていたのも知らなかったです。8代将軍になっていたらどんな世になっていたかなと興味がわきました。

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    2025年09月20日
  • 秋霜

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    春雷に続けて読んだ
    多聞隼人が秋霜でも大きな影響を及ぼすとは
    人の心は周りの愛情で変わっていく
    この作品であらためて気付かされた

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    2025年09月04日
  • 潮騒はるか

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    解説を読んでこの作品は「風かおる」の続編であることを知った
    最後まで読んで「潮騒はるか」の意味がわかったような気がした
    正しいかはわからないが

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    2025年08月16日
  • 鬼神の如く―黒田叛臣伝―(新潮文庫)

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    歴史小説を描く多くの作家が重複して歴史的事実を角度を変えて描いている
    この作品の黒田藩の騒動も森鴎外が描いていると解説を読んで知った
    人生どのように生きるべきか
    蒼天見ゆでも考えさせられたが、この作品でも作者に課題を出されたような気がする

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    2025年08月14日
  • 春雷

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    ネタバレ

    鬼隼人の生き様。人になんと言われようが己の信念を貫く。相手にわかってもらおうとも思わない。非常に潔くて悲しい。後々百姓が隼人に感謝してる描写は出てくるけど生きている間に正当に評価されて欲しかったのが正直なところ。
    批判するだけで何も動こうとしないことへの怒りには耳が痛かった。嘆くだけでは現状はよくならず、具体的に行動してこそ意味がある。
    最後、名君ではなく暗君にはもっとすかっとしたかった。失脚だけでは生ぬるい

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    2025年08月09日
  • おもかげ橋

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    藤沢周平の後継者。と言うよりも、もはや、葉室麟らしい作品。
    映像化(もうなっているのでしょうか?)しても楽しそうな作品になると感じまする。

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    2025年08月09日
  • 陽炎の門

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    解説に人生の積み残しとあった
    人生において後悔がない人はいるだろうか
    この物語はそれを考えさせてもらえた

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    2025年08月05日