葉室麟のレビュー一覧
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ネタバレ下士から執政になった桐谷主水は、親友の綱四郎を藩主に対する不平落書の罪で告発する。死罪となった、綱四郎は、介錯人に主水を指名する。
罪人になった綱四郎のために、娘由布は嫁ぎ先もなかった。主水は、17も年若い由布と結婚する。
一方、綱四郎の息子、喬四郎は、仇討ちをするため師匠と兄弟子と共に、主水に迫りくる。
しかし、その落書の件には、まだ若かりし頃に、主水と綱四郎が喧嘩仲裁に入った、後世河原事件が関わっていた。
現藩主興与が、世子の頃、後世河原で打ちのめされた者たちを、押さえつけ木刀で嬲る残忍な事件を起こしていた。死者まで出るほどの事件であった。
周りの者たちは、藩主世子のため、誰も諫言できなか -
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ネタバレ仏師の清三郎が、京に修業に行っている間に、賊に地元の師匠が殺され、若い美しい妻おゆきも辱めを受けてしまう。
3年後京から戻り、その事件を知った清三郎だったが、妻は、行方不明であったが、その行方を追ったが、実は豪商の妾になっていた。
しかし、清三郎は妻との再出発をあきらめきれずにいる。しかし、この豪商小左衛門は、実は海身投げしたおゆきを助け、さらには庇護してくれていた。さらには、おゆきを襲った賊を皆殺しにしていた。その賊には、清三郎を嫌っていた兄弟子がいた。
小左衛門に、おゆきを預かってもらっていれば安心だと思っていたが、藩が抜け荷で小左衛門から受けていた恩恵があるにも関わらず、幕府から目をつけ -
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武士の友情とはかくあるべし。
武士の友情が描かれているが、実際にはあまりこのような清々しいものはなかったのかもしれない。でもこんな武士がいればよかったなぁと思う。
玲瓏にして、清冽なる時代小説 見参!
寛政期、西国の小藩である月ヶ瀬藩の郡方・日下部源五と、名家老と謳われ、幕閣にまで名声が届いている松浦将監。
幼なじみで、同じ剣術道場に通っていた二人は、ある出来事を境に、進む道が分かれ、絶縁状態となっていた。
二人の路が再び交差する時、運命が激しく動き出す。
第十四回松本清張賞受賞作。
解説・島内景二(国文学者・文芸評論家)
「葉室麟の時代小説は、現代日本の暗雲を吹き飛ばす一陣の涼風であ -
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綱吉時代に敷かれた悪政を、徳川家宣と弟越智右近は儒教を中心とした教えによる、貨幣改鋳の改善、長崎貿易の制限などを目指す正徳の治を行おうとしていた。表舞台は、家宣。裏舞台を右近が担うことになっている。右近は、隠密を使い意に反する勢力や秘密を知り過ぎた者たちを粛清していこうとしていた。その対象に、雨宮蔵人や冬木清四郎も入っている。
結局、綱吉時代の側用人柳沢吉保と家宣側の新井白石や間部詮房などの政争に巻き込まれる形である。さらには、勘定奉行の荻原重秀までが登場してくる。
最終決戦の地として選ばれたのが、楠木正成が落命した湊川であった。
越智右近は、雨宮蔵人と一騎打ちをするが、互角の戦いの中、隠密磯 -
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「蜩ノ記」に続く羽根藩シリーズだが話が繋がっている訳ではなかった…たぶん。かつて酒席での失敗で海辺の小屋暮らしにまで落ちぶれた伊吹櫂蔵が弟、新五郎の無念を晴らしていく。新五郎が借銀の責を負い切腹した裏には明礬商いを独占する豪商播磨屋の思惑を守らんが為の闇が潜んでいた。櫂蔵は新五郎と同じく新田開発奉行並としてこの闇を晴らしていく。しかし全てがハッピーエンドという事ではない。新五郎の死を知り、一度は命を絶とうとした櫂蔵を助け、彼を支え続けたお芳は櫂蔵と櫂蔵の継母の染子の名誉を守る為に自ら死んでしまう。お芳を死に追いつめ新五郎を切腹に追いやった黒幕、井形清左衛門は、切腹ではなく蟄居となる。こういうと