葉室麟のレビュー一覧

  • 山桜記

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    葉室麟初の短編集で全七作。
    戦国時代、江戸時代の女性、姫君にスポットライトを当てていて、どの作品も楽しめました。
    ぎんぎんじょ、牡丹の咲くころ、汐の恋文が特に印象深かった。
    文庫ではなく単行本で読んだのですがカバーが可愛らしく印象的でした。

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    2021年04月23日
  • 緋の天空

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    正倉院展に行った時
    聖武天皇って思いやりのある人みたいな印象
    力を尽くして偉業を成し遂げたスターのような
    それを支えた光明皇后
    …なんて想像しながら読み始めました

    大仏殿建立はもちろん華々しい描写なんだけど
    メインは人間模様で意外な展開でした
    この時代はいろいろドロドロ
    でも誰も悪い事考えてなくて良かれと思って行動してる
    っていうがある
    それぞれ平和を求めるのは同じ

    葉室さんの本は初
    脚色で歴史にはなさそうなストーリーも良かった
    道鏡が印象的な活躍ですね

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    2021年04月08日
  • 無双の花

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    関ケ原の戦いで西軍に与しながら、旧領に戻れた唯一の大名・立花宗茂の半生。

    『その忠義鎮西一、剛勇また鎮西一』と秀吉にも激賞された宗茂が婿養子として入った立花家の義は『裏切らぬということ』。

    秀吉に大名として取り立てられた宗茂は秀吉に対する義を通して関ケ原の戦いでは西軍に与するが、その西軍は寝返る者が次々現れ、毛利は宗茂が大坂城での籠城を進言しても決断出来ない煮えきらなさに愕然とし憤って九州へ戻る。
    いくら『立花の義』を貫きたくても、その戦いがそもそも『不義の戦』であるのだから何と張り合いのないことだろうか。

    ここからが宗茂の長い戦いの始まり。九州においては黒田如水や鍋島直茂に攻められるの

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    2021年03月30日
  • 孤篷のひと

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    大名にして作庭家としても名を残す小堀遠州。
    彼を訪ねてきた相手に、往時を回顧する形式の歴史小説。
    茶道具が各章のタイトルに付され、茶人としてあるいは作庭に関わった人々との交流が描かれる。
    千利休、古田織部、石田三成、加藤清正、後水尾天皇、本阿弥光悦、沢庵、藤堂高虎、伊達政宗等々のエピソード。
    彼らの人物評とともに、彼らと交わす言葉に、茶の心が綴られる。
    「茶で心を安んじるとは、おのれを偽らぬことだ。ひとは世にある限り、身分や力でさまざまにおのれを飾り立てておる。…そのような虚飾を脱ぎ去り、あるのままのおのれと向き合い、おのれを知ることにほかならぬ…」
    「建物や庭の形を見るのではなく、それらを眺

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    2021年03月22日
  • 無双の花

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    秀吉に「東国にては本多忠勝、西国にては立花宗茂、ともに無双の者である」と讃えられた立花宗茂の一生を描いた歴史長編。
    宗茂は婚礼のおりに、新妻誾千代から「立花の義とは、裏切らぬことでございます」と告げられる。
    関ヶ原の戦では西軍に属した為、流浪の身となるが、その言葉通りに、生涯自らの道を歩み通す。
    誾千代の「お前様は西国無双の武将にございます。必ずや返り咲いて、誰にも負けぬ無双の花を咲かせくださりませ」との言葉を胸に、十数年の浪人生活を耐える。
    やがて、本多忠勝の推挙もあり、家康に領地を与えられる。
    大坂の陣の際、家康から「秀忠とやがて将軍となる世嗣の傍を離れぬな。決して人を裏切らぬ立花の義を世

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    2021年03月17日
  • 大獄 西郷青嵐賦

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    西郷隆盛がどの様に見出され、世に出て行ったかを描いた作品。
    クライマックスで親友である大久保と訣別する未来を、お互いがそうなる大分前に気づき始めて終わる。
    人の心が、人を或いは世の中を動かす為にはもっとも重要であると訴えかけた作品のように感じた。
    続編があるのであれば、西郷の最後まで描いて欲しかった作品である。

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    2021年02月26日
  • 風渡る

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    キリシタンを軸に、黒田官兵衛の戦国時代の生き方を再構築したような作品。
    これまでの戦国時代を描いた時代小説の中では異質な作品で、とても興味深く読んだ。
    キリシタンとしての考え方や、戦略などがストーリーの肝であるため、戦国時代の中心の合戦の描写が少ないので、抑揚がない所は好みが分かれるかもしれない。

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    2021年02月23日
  • 冬姫

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    ネタバレ

    2021年、7冊目です。

    織田信長の娘、冬姫の生涯を描いたものです。
    信長の娘にして、名将蒲生氏郷の妻である冬姫の一生を描いています。彼女が生きた時代は、戦国時代の真っただ中から、徳川の世になるまでです。非常にたくさんの歴史上の人物との関わりが描かれています。

    大胆な設定ですが、冬姫の母は、信長の正室である帰蝶の娘とされています。
    それゆえ、他の娘たちとは別格で、父信長に目を掛けられます。
    物語は、「女のいくさ」といわれる女性たちの戦いが描かれています。
    戦国時代の男の戦に関わる表現描写はほとんどありません。
    父信長の目指した世の在り様を実現しようとする夫氏郷を支えていきつつ、
    自分なりの

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    2021年02月21日
  • 銀漢の賦

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    如何にも時代劇らしい物語でした。全てがハッピーエンドですっきりしましたが、それでも友人の娘とできちゃうってどうなの?

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    2021年02月13日
  • 冬姫

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    信長の次女冬姫と、その嫁ぎ先:蒲生氏郷が活躍する話。
    割と忍術合戦な雰囲気もあるので、荒唐無稽かと思いきや、割と史料に沿ったエピソードも多く、面白い。
    蒲生氏郷の活躍する小説は少ないので、興味深かった。

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    2021年02月11日
  • 橘花抄(新潮文庫)

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    ネタバレ

    人は会うべき人には、会えるものだと思っております。たとえ、共に歩むことができずとも、めぐり会えただけで幸せなのではないでしょうか
    殿方は責める戦をいたしますが、女子は守る戦をいたすものです。女子は身を守り、家を守り、何より心を守らねばなりません。心を守り抜けば、負けることも失うものもありません

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    2021年02月05日
  • 冬姫

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    信長の子供のネーミングセンスってどうしてここまでだったんだろうなといつも思います。例えば

    長男・信忠(幼名:奇妙丸)
    次男・信雄(幼名:茶筅丸)
    三男・信孝(幼名:三七)
    四男・秀勝(幼名:於次丸)
    五男・勝長(幼名:御坊丸)
    六男・信秀(幼名:大洞)
    七男・信高(幼名:小洞)
    八男・信吉(幼名:酌)
    九男・信貞(幼名:人)
    十男・信好(幼名:良好)
    十一男・長次(幼名:縁)
    次女・見星院(幼名:五徳)
    六女・総見院(幼名:振)

    幼名で考えるとこれで子供たちを読んでいたのかと思うと笑えて仕方がありません。だって織田信長ですよ!

    「冬姫」

    冬姫とは信長の次女で後の相応院と呼ばれる方です。

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    2021年02月01日
  • 津軽双花

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    中編『津軽双花』と短編『鳳凰記』『虎狼なり』『鷹、翔ける』を収録。
    世に言う石田三成と家康との対決とされる関ヶ原の戦いは、実は毛利と徳川の戦いだったとするのが、『虎狼なり』。
    三成と家康を戦わせ、毛利に漁夫の利を与えんとの、安国寺恵瓊の謀。それを見抜いた三成が、西軍を勝たせてはならないと、北政所を通じ小早川秀秋に東軍に寝返りさせた!
    『鳳凰記』も、コペルニクス的転回の小説。
    相違える存在の北政所と淀君=茶々の両者だが、帝を守るために協力して大坂の陣を引き起こしたのだと。方広寺の銘文も家康を唆すため、淀君が仕掛けたのだとする。茶々に「豊臣家を守る戦いではない。帝をお守りする戦い」だとまで言わせる

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    2021年01月25日
  • 陽炎の門

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    ネタバレ

    飼い犬の苦労などたかが知れておるわ。その日の飯にも困り、寝る場所を探して風雨にさらされる世過ぎ味わえば、綺麗事は言っておられるようになるのだ
    生きたいと思って生きているものは存外、少ないものだ。皆、死ぬのも嫌だから、仕方なく生きておるだけじゃ
    正義を振りかざし、悪を倒すのもいわば己の立場を守らんがための方便でなのではありますまいか
    人生は選択の積み重ねである

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    2021年01月16日
  • 紫匂う

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    人生は長く豊かな時間を許されています
    男性の本当の優しさや大きさ寛容さを
    一組の夫婦がゆっくり教えてくれます

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    2021年01月11日
  • 恋しぐれ

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    内容(「BOOK」データベースより)
    京に暮らし、二世夜半亭として世間に認められている与謝蕪村。弟子たちに囲まれて平穏に過ごす晩年の彼に小さな変化が…。祇園の妓女に惚れてしまったのだ。蕪村の一途な想いに友人の応挙や秋成、弟子たちは驚き呆れるばかり。天明の京を舞台に繰り広げられる人間模様を淡やかに描いた傑作連作短編集。

    令和3年1月1日~3日

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    2021年01月03日
  • 蒼天見ゆ

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    あまりにドラマチックなので半分フィクションかと思いきや、実話に基づく話だった。
    山岡鉄舟、勝海舟は臼井六郎に武士の生き様を託したのだと思う。
    蒼天は秋月の空にあった。両親の仇を討って本懐を遂げたからこそ、故郷に帰って見上げることができたのではないかと思う。

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    2021年01月02日
  • 冬姫

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    織田信長の娘、冬姫のお話。

    ただ、事実を元にした歴史物語と思っていたけれど
    途中怨霊とか呪いとか出てきて、ん?
    と思ったところもありましたが、、、。
    中盤から最後に掛けては、
    伏線回収がされる感じがしておもしろかった!

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    2020年12月29日
  • 橘花抄(新潮文庫)

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    著者の小説は、漢詩や和歌を巧みに取り混ぜ、清冽な作品をより格調高く仕上げている。
    この小説も和歌を随所に用い、香道が加わることによって、さらに香(かぐわ)しい読み応えのある作品になっている。
    そして登場人物に
    「あなたは光を失いましたが、人の心の香りを聞くことはできるはずです。いずれ、あなたにとって大切な香りを聞くこともあるでしょう」と、語らせる。
    「仏様の教えに耳を傾けるのと同様に、香りを法の声として聴くのが香なのです」とも。
    香を人生における何者かに据えるような記述が続く。
    当該の文献を参考にしているとはいえ、著者の博識には敬意を表する。

    和歌や香道を織り交ぜながら、誇りを失わずに生き抜

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    2020年12月26日
  • 乾山晩愁

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    久しぶりに読む葉室作品。今作は絵師に焦点を当てた五編。

    表題作は尾形光琳の弟・乾山(けんざん)。初めて知った人物だが、家族が偉大だと辛いところがあるだろうと思いながら読んだ。
    しかし話は意外にも赤穂浪士の討ち入りと絡んでくる。最大の後ろ楯であった二条家から出入りまで禁じられるという窮地に…。
    表題作なのに短いのが勿体ない。乾山の紆余曲折、兄・光琳の隠し子とその母との関わりなど、読みところが多い割にサラッと流されていた。

    第二話は狩野永徳が如何にして絵師として天下を取ったのか、第三話ではその狩野派に勝負を挑んだ長谷川等伯の闘いと何故その後長谷川派は消えていったのかを描く。
    こういう、武将たち

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    2020年12月20日