葉室麟のレビュー一覧

  • 月神

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    明治時代に北海道に建てられたいわゆる刑務所建設と囚人、看守のことを描いている。北海道は、アイヌが住んでいた土地に、北上した日本人が入り込んで、日本の都合に合わせさせたのだ、ということにも言及しています。

    幕末を思い返す章と、幕末に藩の体勢にそぐわず獄に入った者が、時代が変わって、罰せられた人を見張る立場になってからの事を描いた章の二本立て。歴史の大変換期、今の日本の黎明期の或る物語。

    歴史上の超有名人ではない人を主人公にして描くという葉室麟さん。たくさん作品を発表されているようなので、楽しみ。

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    2016年08月16日
  • いのちなりけり

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    "花や散る~"を先読みし、誤った順かと思いながらも、、。十二分…"解説にもある"巡りあう夫婦"、葉室純愛ストーリー♪。

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    2016年08月10日
  • 銀漢の賦

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    昨年NHKでドラマしていたらしい・・
    今から見れないか。ドラマ映えするような魅力的な小説だった。小説は楽しく読めればそれでよい。

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    2016年08月04日
  • 冬姫

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    大河ドラマ「真田丸」と時代が同じなので、いろいろ想像しながら読めた。
    ところどころ、ファンタジー要素もあって、やや面食らうところもあったけど、戦国の時代を生き抜いた女ならではの戦の描き方としては、とても楽しく読めました。葉室さんの他の作品も読んでみようと思います。

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    2016年07月12日
  • この君なくば

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    幕末の攘夷と開国、倒幕と佐幕の時世。武士の世の終焉の中、名立たる大名藩と地方小藩の男性陣と、"待つ"女人たちの戦。対局・対人模様を動と静にて対比しながら、凛とした一筋の純愛ストーリーを貫く。個人的には、五十鈴の潔さと先見の煌めきに心惹かれる♪。

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    2016年04月12日
  • 千鳥舞う

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    最後は涙が滲んできた。悲しくて、どうしようもないことが人生にはある。
    仙崖和尚の言葉。ひとはひとに愛おしまれてこそ生きる力が湧くもの。この世が美しいと思うひとがいて、初めてこの世は美しくなる。
    この言葉に含まれる意味を、噛みしめながら読み終わりました。

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    2016年03月17日
  • この君なくば

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    2016.3.11
    芯のある主人公の栞 カッコいい!夫の譲も今 こんな男性いないよな〜 男性理想像

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    2016年03月11日
  • さわらびの譜

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    主人公は有川家の「弓矢小町」と呼ばれる伊也なのだけど、その妹である初音のいじらしさが可愛らしくて好感が持てた。悪役はところどころ登場するものの良い意味で鬱屈を抱え込んでおらずあっさりしていてストレスを感じない。この作者の直木賞受賞作である『蜩の記』もこの調子なら期待できる。

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    2016年03月08日
  • この君なくば

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    ネタバレ

    幕末ラブストーリー、2人の恋路に水差す奴は殿の正室、攘夷論者に、大久保一蔵。…とか書くと出来の悪い量産時代小説を彷彿とさせるが。
    さすがの葉室麟、こんなテーマで爽やか読ませる恋愛小説に仕立てあげるんだからなぁ。

    歴史上の事件とか色々出てくるけど、上記のとおり、この本は恋愛小説。その辺のことは刺身のツマみたいなもんである。キャラクターはしっかり恋愛モンの典型を抑えてあるし、物語はしっかり恋愛モンの王道を進む。安心して二人の恋路をハラハラ見守ればよいという素晴らしさ。

    五十鈴の「変節御免」にびっくり。そしてムッサ魅力的、惚れるぅ

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    2016年03月06日
  • さわらびの譜

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    この著者の作品は初めて読んだけど、とても爽やかな一冊でした。
    時代物なのに、主人公の女性がかなり強気ではつらつとしていて凛々しい。
    が!妹のほうが好き。

    2回は読まない

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    2016年02月17日
  • 柚子の花咲く

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    葉室麟さんの作品をしばらく読み進めている。

    この作品は、武士の刀を用いた斬り合いなどの戦いのようなものは少なく、人情的な要素を濃く描いており、武士の心情だけでなく、その周囲の人物なども描いている。

    「武士の生き様」(といっても、その定義のようなものはわからないが)が、すんなり入ってき、また、人それぞれに抱える複雑な想いが、話の筋とともに絡まっていると思う。

    まだまだ読んだ本は少ないが、葉室麟さんの作品の中で、好きな部類に入る。

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    2016年02月15日
  • さわらびの譜

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    2016-001
    久しぶりの葉室麟。
    装丁による衝動買い。一晩で読めた。

    「わたくしの想いは一筋の矢のごとく、一点の濁りも歪みもない直ぐなるものにございます。」

    結末に涙がこぼれた。良かった。
    三十三間堂の通し矢、見てみたい。

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    2016年01月15日
  • おもかげ橋

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    ネタバレ

    葉室さん得意の、仇討と藩政の不正を暴く痛快時代劇…かと思いきや、なんとファムファタールものとは、ビックリ。

    とにかくヒロインがヤな奴で、幸薄い系の美女を装って男どもを手玉に取るって感じの、涙は女の武器なのよ、それも必殺技じゃなくて標準装備なのよ的な…こういう女おるわぁ。

    物語の本筋はひねりのない直球な時代劇だけど、この悪ヒロインの存在が手元でクイっと曲がる的に効いててオモロい仕上がりになっている。葉室さんってこういう読ませ方もするんやなぁ。

    でも、やっぱこの女、キラいやな

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    2016年01月02日
  • 冬姫

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    戦国安土桃山模様、、駆け抜けた武将と関わる女人たちを時系列に登場させる葉室ファンタジー仕立て…こんな作風も有りなんだぁ。織田家の血が騒がせる"女いくさ"の中に、父と娘・夫と妻の絆、そして姫ともず・又蔵の主従関係の表裏の無さが温かさを運ぶ♪。

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    2015年12月14日
  • 春風伝

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    高杉晋作として知られる人の生涯。28歳までの一生だったんですね。江戸末期から明治にかけて日本という国の進む方向に思いを傾けた多くの人のうちのお一人という認識しかありませんでした。共に歩んだ訳ではないけれど、佐久間象山や五代才助、西郷隆盛とも触れ合っていたんですね。別の道を進まれていたら今の日本は違う国になっていたでしょうか。

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    2015年11月09日
  • 風の軍師 黒田官兵衛

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    黒田官兵衛について知りたいと思って手に取った本。
    だけど、この本で描かれているのは軍師としてではなく、キリシタンとしての一面の方が多く描かれている。
    もちろん政治に関しての策略はなかなかだが。
    期待は外れたけど、それはそれで黒田官兵衛というか如水を理解できた気がする。

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    2015年11月08日
  • おもかげ橋

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    時代小説の形を借りた恋愛小説。
    お家騒動に巻き込まれ藩を致仕し、江戸に出た二人の男(恋のライバルであると同時に刎頚之友)が、二人の初恋の女性の用心棒をすることになり、三人を軸に物語が展開。
    「永遠に結ばれることのない恋―人は誰も皆、そうした思いを乗り越えて、人生のパートナーを見つけていくのではあるまいか」という解説の言葉が、この小説を語りきっているといっていいか。

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    2015年10月27日
  • 風渡る

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    前回読んだ『風の軍師・黒田官兵衛』とは違い、登場人物たちに血の通いも感じられて、視点の面白さを十分に堪能することができた。
    「本能寺の変」や松永久秀の謀反の影にあの人物がいた、というのは、なんというか、言いえて妙だ。
    うがった見方なのは重々承知だが、案外、官兵衛やキリシタンたちも、結局彼の掌の上にいたのかもしれない。
    黒田官兵衛は天下人から恐れられたほどの人物だけれど、早世でありながら彼と並べられる「今張良」、もう一人の「兵衛」、よほどすごい人物だったのだろう。

    しかし、今回の話、黒田官兵衛が主人公のような文句だが、読んだ印象としてはむしろ日本人修道士であるジョアンの方がそう呼ぶにふさわしい

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    2015年10月20日
  • 春風伝

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    空駆ける天馬、作中にそんな表現があったけど、そのまんまな生涯。上士の家に生まれ漢詩の才強く運にも恵まれた天才的な革命家、戦う姿はまさに軍神。早世が惜しまれる。

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    2015年10月15日
  • 秋月記

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    山は山である事に迷わぬ。雲は雲であることを疑わぬ。ひとだけが、おのれであることに迷い疑うのだ。それゆえ風景をみると落ち着くのだ。

    ・・・心にストンとおちる言葉です。

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    2015年10月05日