葉室麟のレビュー一覧
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「三大お家騒動」のひとつ黒田騒動を描いた歴史長編。
藩主に疎まれながらも自らを叛臣に装い、幕府による藩取り潰しの企みを阻止するのが栗山大膳。
さしずめ伊達騒動における原田甲斐というところか。
本書は、歴史事件に、柳生但馬守、柳生十兵衛、宮本武蔵らを絡ませ(彼らは黒田騒動に関わったという史実は?)、一大歴史エンターテイメントとなっている。
「武門は太平の世であっても常に戦をしておるのだ。武士が生きるとはそういうことだ」と言い切る栗山大膳。
彼と藩主あるいは幕府との知恵比べは、ミステリータッチな展開を示し、読者さえ翻弄する。大膳の眼のさきには、藩を越えて幕府の政策への諌止も。
黒田藩を守る秘策は、 -
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葉室麟さんの作品は大好きなのですが、この作品は読みにくかった~!
クリスチャンネームが山ほど出てくるのでそのたびにこの人は誰だったっけなあ、になってページを元に戻る。
信長から家康まで、戦乱の世の中の裏では日本をクリスチャンの世界にするという思いと動きがあったとする考察がこの作品の軸になっている。
いつ果てるかもわからない戦乱の世を、未来永劫平和な国にしたいという純粋な思いが天下人をも挿げ替えようとする膨大な計画に黒田如水はことごとく関わってくるのだ。
戦国時代の策士、名軍師としての黒田官兵衛のクリスチャンからの思いが伝わる。
教科書で習う日本の歴史の裏にはもしかしたらこのような流れがあった -
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実在の人物を主人公にした、著者の数少ない本格歴史小説。
高杉晋作は通称で、諱(本名)は春風だとは、この著で知った。春疾風(はるはやて)の別名が春風なら、疾風迅雷に時代を駆け抜けた晋作にふさわしい名か。
尊攘派の長州藩を征討しようとする幕府軍に対する回天の戦いは、晋作の人生でのクライマックスである。
その行動に駆り立てた要因は、師吉田松陰の影響とともに、上海での見聞だろう(上海での晋作たちの冒険的活劇は読みどころのひとつ)。
欧米列強の植民地化に抗した太平天国軍が敗れ去ったことに焦燥の念を抱き、日本という国家を守るための軍勢を思案する。そして、封建制度の身分を撤廃して編み出されたのが、彼の代名詞 -
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「人生は選択の積み重ねである」と解説で述べられてあるが、人生の岐路の立っての判断ともいえるだろう。
些細な日常でも、右か左か正か否か、読者もまた様々な局面で判断を強いられているだろう(コロナウイルス騒動の現在も)。
過去に下した己の判断の正否が、心の重荷になっている主人公。冷酷非情に藩命を遂行し、「氷柱の主水」とも仇名されている。
著者の小説の大概を占める清廉潔白な主人公とは一線を画する人物設定。
事件の鍵となる落書の真相を巡って窮地に陥ると、謀計術策を駆使し、局面転回を図る。
誰が味方で誰が敵か、ミステリアスな展開に、夫婦愛や男の友情も加わり、読者の目をくぎ付けにさせる時代小説。 -
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承久の乱で処刑された公卿はWikiだと一条信能、葉室光親、源有雅、葉室宗行、高倉範茂ら(作家葉室鱗はいかなる思いが交錯したか)
※答え→別に(´・ω・`)
ネタバレ的感想
上皇に唆され源頼茂は実朝暗殺に公暁を使い、首をはねる。
物語を巧みにリードするのが朝比奈三郎義秀という伝説の武人に与する和田朝盛とその仲間たち。公暁が持ち去り見つからぬ首をめぐり、和田合戦のリベンジ目論む一統が弔問使の怪しい伊賀局(上皇の愛人亀菊)交野八郎(上皇が使う元盗人)そして幕府北条義時の三つ巴で派手に展開。
承久の乱ですべての伏線が回収される会館を味わえる作品です。
読むべし -
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ネタバレ弘前藩2代藩主・津軽信枚に嫁した二人の室、徳川家康の養女・満天姫と石田三成の三女・辰姫、時には反発しながら時には友情を育み信枚を支えた二人の物語。
敵対した徳川と石田両家から、津軽氏へ二人の室が嫁していたのを知らなかった。
その二人が反発することはあっても決して敵対するわけではなく、信枚のためになすべきことをなし、お互いそれぞれのことを尊重しているのが素晴らしい。
元々は辰姫が正室で、後から満天姫が正室を奪った形ではあるのだが、お互いそのことは気にせずむしろ二人の正室然と振る舞い、最後は義理立てというわけではないのだろうが、辰姫のお子を後継者にすることを約束した満天姫の心意気もとても清々 -
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ネタバレ時代小説を読んでみようと本棚をみると葉室さんがいた。題名が気に入って買ったらしい。無骨ながら歌を愛する蔵人という主人公には似合わない表紙でびっくり。これでもいいのかと思ったら脳内イメージが吹っ飛んだ。
いのちなりけり (上下)
葉室麟さんの小説には(読んだ限りですが)厳しい時代の中にも何か甘い抒情が漂っていてほっとするところがある。読みやすいのでつい何冊か手を出す。
続編「花や散るらん」があるそうでまた休日用に積もうかな。
備前小城藩ゆかりの咲弥は才色兼備の評判の女性だった。藩内の変事の後、佐々木宗淳(通称介三郎・・助さん)の後見で水戸藩江戸屋敷に預けられていた。光圀の側室との願いも断