【感想・ネタバレ】銀漢の賦のレビュー

ユーザーレビュー

Posted by ブクログ 2020年05月31日

すっきりと終わって面白かった。藩の家老まで出世した幼なじみと一侍の年を経た男の友情をすっきりと爽やかに描いている。
現在→子供時代→現在→要所要所の重要なシーンと時系列が行ったり来たりするが、直前の気になる部分の説明となっており、とても読みやすい。
主人公二人に加え幼なじみの農民十蔵も加わって、人間...続きを読む関係に深みを与えている。また、悪役の行動もわかりやすく、最後はきちんと罰せられるのですっきりする。
何年経っても分かり合える男どうしの友情。いいなあと素直に思えた。
時代物の名手である葉室麟の小説。安心しておすすめできる良書だった。

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Posted by ブクログ 2020年04月06日

最初の方は時代がいったりきたりするし、読みにくかったけど、最後の方は結末が気になって一気読み!読後感爽快!私のためではなく公のために命を使う潔さ。男3人の友情に胸が熱くなる。

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Posted by ブクログ 2020年02月25日

面白いっ!!

時代劇で武士が出てくる物語だと、忠義がテーマとなって
暗い話になったり、読後感がいまいちだったりと
あまりいい印象はないのだが、この本はとってもいい。

暗めの話題だが湿っぽくなく、難しい話もなく、
読みやすい文でドンドン読める。
話の展開もいい。

そしてラスト。思わずニヤリとして...続きを読むしまう爽やかな終わり方は見事。
おすすめの本ですね。

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Posted by ブクログ 2019年11月28日

江戸時代後期、徳川吉宗の時代。町道場で知り合った身分の異なる3人の若者は、「銀漢」と呼ばれる天の川の下で友情を誓い合う。なんとなく三国志の桃園の誓いを思い出すが、3人の生き様は劉備・関羽・張飛とは全く異なる。

時は流れ、3人は成人し、藩の不正問題に巻き込まれる。その後、1人は農民一揆の首謀者として...続きを読む死刑に処され、それをきっかけに藩の役人である2人は意見の対立から絶交。さらに年月が経ち、再び藩に不正問題が持ち上がる。

2人の死をかけて藩を救おうとする武士道が美しい。その決意を買い物でも行くかのように、あっさりと受け入れるのは、友と話し合えたからだろう。長い絶交時代があっても、幼い頃の友情はすぐにもとに戻るし、亡くなった友を笑いながら思い出せるのも友情があるから。

老いてからの友のありがたみを痛感し、清々しい読後感。

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Posted by ブクログ 2015年03月29日

今度は漢詩ですか!!

源五と小弥太、十蔵の友情が大人になってそれぞれの立場に別れてもどこかで繋がる。武士、将軍の側に仕える者、百姓。一緒に空を見上げた少年時代のようには、物事は単純ではない。
将軍に煙たがられるようになった小弥太=将監は、源五に手伝ってもらっての命がけの脱藩を試みる。
その中で、な...続きを読むぜ源五が一時期将監をみかぎったのか、十蔵が捕らえられたのか、将監の母が死んだのか、などが、どんどん暴かれていく。源五の不器用でまっすぐな人柄、将監のかしこさにも気づかされる。
人の美しさは覚悟と心映えではないか、という将監の母千鶴の言葉がとても印象的だった。
国のために知恵を尽くして脱藩する友人のために、自身の命を投げ打つ覚悟で戦う決意をする源五、めちゃかっこいい。そして皆強い。
かっこいい、重厚な雰囲気の小説でした。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2015年02月19日

『(銀漢とは天の川のことなのだろうが、頭に霜を置き、年齢を重ねた漢(おとこ)も銀漢かもしれんな)』
題名からなんとなく連想していた台詞が話の途中にあった。
なるほど、そういうことか。

身分の違いに拘らず互いを友と呼び合っていた彼ら。
この時代だからこその様々な苦難の中、その純粋さに胸を打たれた。
...続きを読む

冒頭より抜粋。
月ヶ瀬藩 領外に抜ける風越峠
北が海に面し 雲居川 新江川 轟川 屏風山 観音岳

まず舞台が気になったので調べました。
北九州辺りの設定ではないかとどこぞで読みましたが、でもこれら全部いろんな他府県の実在の地名、川や山でしたよ。
しかし実際にやったとして北九州近辺から峠(どこ?)を越えて江戸までというのはとんでもない旅だと思う。そういう時代かもしれないけど、徒歩でしょ?


「風の峠~銀漢の賦~」きょうまで全6回のドラマ。
なんとなく並行して観ながら読んでみたけど、自分ではやっぱりひとつずつ一気に観たり読んだりしたほうがいいかも。

細かな描写を読んだあとはドラマの表現が気になった。
九鬼夕斎割腹の場面はもう少し詳しい場面が欲しい。私が読み取れなかっただけかもしれないけど、あれじゃ全くの悪役みたいで。
将監の妻みつ様の姉、志乃様が出てないんですが。若き日の二人のマドンナなのに、ドラマではまったくいないことに。かなり重要な役だと思ってたのに。そして蕗さんなにげに大活躍。若いし、ヒロインこっちに絞ったんだな。

でも読みながら、源五の中村雅俊さんや将監の柴田恭兵さんが想像できたり、十蔵(少年期の雰囲気からは想像つかなかった)の高橋和也さんも素敵だったり。それはそれで良かったですよ。

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Posted by ブクログ 2014年11月13日

架空の小藩が舞台だが、人物も自然物も細やかに描写されていて、史実より史実らしいくらいだった。
時系列ではなく、源五や将監による回想の形で青年期や過去を描きながら、藩の一大政争の顛末が語られている。
かといって、話が飛び飛びになることなく、まさに自分自身が源五や他の人物となって昔を懐かしんでいるようで...続きを読むさえあった。
こんな友情を築けたら、どんなに幸せだろう。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2014年09月03日

07年に書かれた小説。こんなスゴイ小説を今まで読んでいなかったのが残念だし、こんな素晴らしい小説が読めてよかった。今では考えられない日本人の生き様が鮮やかにそして情感豊かに描かれている。多彩な登場人物を配しながらも、主人公二人の生き様を見事に浮き彫りにしている。二人の視点で描くだけでなく、時代を前後...続きを読むに動かしながら二人の人生を描いていく手法は見事としか言いようがない。正義が通らず、様々な思惑や陰謀が絡まる中で道理を通して生きていくむずかしさ、命を張って極限で生きていく男たちのすがすがしさとも言える生き方は同じ日本人とはとても思えない。葉室麟の硬質で清冽な文章はそれだけで読んでて心が洗わられる。
こんな文章が、ドラマがセリフがキャラつくりがうまい人が日本にもいたなんてホント驚き。
「蜩の記」も見事だったが、友情、そしてそこはかとなくユーモアまで漂うこちらの方が読み応えがあった。
他の作品も読まないと!
将来読むとまた違う感想が持てそう。

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Posted by ブクログ 2016年07月31日

評判どおり大当たりでした。
話の流れは、本当に漠とした記憶だけど、童門冬二の「小説・上杉鷹山」を思い起こしました。善政を引いていた家老が年老いるに連れ・・・という所だけかもしれませんが。
雰囲気的には藤沢周平の武家ものに似ている様に思います。少し枯れた文体で、登場人物の精神的な姿が美しく、凛としてい...続きを読むます。
三人の友情物語と言う見方もあります。通常その場合、三人の位置関係は知能派、武闘派、癒し系を採ることが多いのですが、この作品では癒し系の代わりに「好漢」を持ってきています。その辺りも、この物語の清冽な感じを高めているようにも思えます。
今後が楽しみです。どんどん文庫化してほしいですね。

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Posted by ブクログ 2021年02月13日

如何にも時代劇らしい物語でした。全てがハッピーエンドですっきりしましたが、それでも友人の娘とできちゃうってどうなの?

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Posted by ブクログ 2020年03月09日

ストーリー序盤にあるような幼少の頃からの身分差は今はないけれど、大人になってからの流れは現代に繋がるところ多々あり。
通信手段がない中、お互いの思いを信じてそれを最後まで貫くところは、胸を打たれる。
なにより文章全体の日本語が美しい。それから、女性が強いのも本作品の好きなところ。

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Posted by ブクログ 2019年11月11日

拙者不覚にも通勤電車にて落涙す


樅の木.....原田甲斐を思い出す

信念の為には、清濁あわせ飲む。

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Posted by ブクログ 2019年03月13日

三人の男の友情を清冽に描いた良作です。

源五、将監、十蔵。それぞれ身分や立場も異なり、年を重ねるにつれて疎遠になってしまったり、結果的に友を死に追いやってしまう事になったりしつつも、根底に流れるお互いへの思いが清々しく爽やかな気持ちにさせてくれます。

銀漢とは天の川の事であると、本書に出てきます...続きを読む。そして主人公の源五は“頭に霜を置き、年齢を重ねた漢(おとこ)も銀漢なのかもしれない”という思いを抱くのですが、そういう解釈がなんとも素敵だな、と感じました。

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Posted by ブクログ 2018年12月22日

清々しい気持ちになれる物語。
第十四回松本清張受賞作。

身分の違う三人の友情の物語です。
月ヶ瀬半の郡方の日下部源五、名家老と謳われ幕閣まで名声が届いている松浦将監、数十年前に処刑された農民の十蔵。
この三人の幼少のころからの付き合い、思い、志が熱く感じられる物語でした。

そして、本書のタイトル...続きを読む「銀漢」は三人の男たちの友情のシンボルとして扱われています。
ちなみに「銀漢」は天の川のことで、本書の表表紙に3人と一緒に描かれていますが、本書の中では、さらに別なメッセージとしても語られています。

ストーリとしては、幼いころから仲良く、支えあっていた3人。
大人になると、十蔵は農民一揆を指導する立場に。
一方、その一揆を鎮圧し、その勢いで、父親の仇を追い落とした将監。その功績が認められ、藩の実権を握るようになりますが、十蔵は処刑されることに。
十蔵の犠牲の上で築き上げられた「名家老」の名声。
十蔵を踏み台にしたことから、源五は将監と絶縁状態になります。しかし、源五は余命1年と言われた将監に再び力を貸すことになります。
その余命を藩の安泰を実現するために使おうとする将監は脱藩して、江戸に向かう事へ。その脱藩に手を貸す源五。
将監は無事脱藩して、江戸にたどり着き、藩を救う事ができるのか?
藩からの刺客に対峙する源五の剣の技が光ります。
将監の藩を思う志を十蔵の友情と源五の友情が支えます。
脱藩を計画している時に源五が語った言葉
「十蔵は、お主の友だったのだ」
そして、脱藩時の刺客との戦いの中で、将監が語った言葉。
「夕斎は失脚した時、ただ一人だけだった。しかし、わしには友がいた」

三人の熱き友情の物語でした。
お勧め!

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Posted by ブクログ 2017年12月20日

心に染入る良い物語だった。
藤沢周平原作の時代劇映画をを見ている様な清々しさを感じた。
(藤沢周平さんの時代小説を読んでいないもので・・・)
三人の男たちの友情にまつわる物語。
名家老と呼ばれるまでの地位に上り詰めた小弥太こと松浦将監。
郡方の日下部源五、そして数十年前に処刑された農民の十蔵。
50...続きを読む才を過ぎ人生の終盤に差し掛かった彼らが、藩内で密かに進行している大きな事件に命を懸けて立ち向かう。
人物の描写が秀逸で登場人物たちのそれぞれぞれ想いが切ないくらいに伝わってくる。
幼少時代から語られるエピソードは詩情豊かで、人間というものの根本のところは幼少期に体験したことにより形作られると感じさせる。
ただ美しいだけでなく、時代小説と呼ばれるにふさわしく手に汗握る激しいチャンバラのシーンもある。
葉室さんは藤沢周平の正統な後継者と呼べるだろう。

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Posted by ブクログ 2016年08月04日

昨年NHKでドラマしていたらしい・・
今から見れないか。ドラマ映えするような魅力的な小説だった。小説は楽しく読めればそれでよい。

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Posted by ブクログ 2016年06月15日

6月-6。4.0点。
幼馴染みの老中と、地廻り侍。
過去の因縁や、現在の苦難などが語られていく。
絶縁した二人だが、幼い頃からの話がとても良い。
もう一人、一気の首謀者の幼馴染みも。
終わり方も納得。とても感動した。

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Posted by ブクログ 2016年05月30日

主人公を中心に幼かった男三人組の運命が成長と共に重なってくる話。
出会って20年後に一度、さらに20年後にもう一度。回想シーンに持ち込むのが上手く、話の流れもスムーズだった。

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Posted by ブクログ 2015年12月07日

凛とした男気を感じました。身分こそ違えど精神は立派な武士であり、この三人が過ごした少年の頃の時間が尊く、支えになっていたのだと思います。終わり方も清々しい。

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Posted by ブクログ 2015年07月10日

久々の葉室さん、やっぱりイイ。
身分の違う3人の男の深い友情。それぞれのキャラクターも上手に描かれていて、じっくりと読み進められました。

この時代の人達の、言葉通り命を懸ける生き様や覚悟は、読んでいて身の引き締まる思い。
潔く凛とした姿に、日本人であることを誇らしげになれるほど。
読後感も爽やかで...続きを読む気持ちいいです。

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