葉室麟のレビュー一覧
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ネタバレ「いのちなりけり」の続編。前作で水戸黄門と揉めた主人公が、今度は吉良上野介とやりあう。なんだかもう有名時代劇の舞台に次々とチャチャ入れてるような感じである。そのうち大岡越前とか遠山の金さんとか井伊直助とか仕事人とか八重の桜とかあらゆるもんに絡んできそうな勢いである…ないだろうけど。
実は俺、所謂世間に知られている筋書きの忠臣蔵って好きじゃない。時代がそうだろうし設定がそうだろうからしゃーないのだけど、吉良も浅野も大石も「陰険な事で争って爽快だ痛快だお涙ちょうだいだってのはないやろ」って醒めてみてしまうのである。
忠臣蔵を題材に取った名作時代小説があまたあるにも関わらずどうにも苦手意識が先に -
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ネタバレ若い頃は誰でも夢と希望と青臭い正義感から沸き起こる衝動に身を任せて行動するものである。その頃の目で見れば、世の中がなんと汚れていて怠慢で不遜で卑怯で…とにかく反抗する対象にしか見えないことか。自分の若かりし頃にもあった、その世の中を変えていこうとする気概を思い出せば少々苦いものが体中にこみあげてくる。
しかし、今の若者からみたら俺なんかもそういう世の中のキチャないもので汚染されきった人間なんだろう。人とはいつのまにやらそういうもんに染まっていく。いつまでもパンクや反抗やアナキストなんざやってられない現実の壁に何度もぶち当たっていくのが社会なんだからしゃーない。
「山は山であることに迷わぬ。 -
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己の道を信じ、幽閉、最終的には暗殺をも従容と受け入れる重根。そんな人物像を現代小説の中で描くと嘘っぽさばかりが目立つのですが、そうした鮮烈な生き方を描けるのが時代小説の醍醐味です。
最近どちらかと言えば苦手にしていた葉室さん。どうも女性視点での男女の愛情を中心に描かれることが多く、それが悪いというという訳では無いのですが、私の好みからは外れて行きます。この作品も中心にはヒロイン・卯乃と重根・峯均兄弟の愛情があるのですが、同時に男性の生き様にも多くのページが割かれ、そのあたりが気に入りました。
もっとも剣鬼・天馬の造形や剣術シーンは少々やり過ぎですが。。 -
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全1巻。
加賀騒動、伊達騒動とならび、
三大お家騒動と呼ばれる黒田騒動。
の、次の世代。
第二の黒田騒動と呼ばれる事件を背景に、
剣と恋を描いた物語。
けっこうよかった。
著者特有の、
すこしイヤミ臭いくらいの堅苦しさが大分影を潜め、
往年の時代ものを読んでいるような
割とベタな雰囲気。
後書きにも書かれてるけど、
藤沢周平を彷彿とさせる。
リアルタイムでこういうの書ける人は貴重だと思う。
著者が多様する和歌を使った心情表現も
いい頃合いで邪魔にならず、
宮本武蔵vs佐々木小次郎な気分の
クライマックスはすごく迫力がある。
著者の新作に、
(個人的には)最近あまり当たりが無かったので、