【感想・ネタバレ】墨龍賦のレビュー

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2年前に京都国立博物館に海北友松の特別展に行った時に、作品の完成した経緯や時代を勉強したつもりだったが、忘れかけていたので、この本を読んでまた興味が湧いてきた。図録を片手に読み進め、戦国時代の歴史に翻弄されながらも、自分の絵師としての感性と思いを表現する姿勢に心の強さを感じた。

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2020年03月04日

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海北友松の一代記。
一代記的な歴史小説を読むと、その人物が生涯を賭けて何を伝えたかったのかを考える。
それを書いた作家が何を伝えたかったのか、も。
そうだ。建仁寺へ行こう。

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2017年05月18日

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ネタバレ

斎藤道三の家は法華宗なのです。その法華宗を安土論争にて裏切った信長様を、斎藤道三の血は許さないでしょう。道三の血は受けずとも、魂を受け継いだものはおります。そのものが上様を討つことになりましょう
信長の非道に苦しむ民を救うため、明智様は龍神となられるのだ。信長の誅殺は光秀の私怨ではなく、天のさばきだと、友松は思った
絵に魂を込めるなら、力あるものが滅びた後も魂は生き続けます。たとえ、どのような大きな力でも変えることができなかった魂を、後の世のひとは見る事になりましょう

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2020年08月01日

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最近偶然だけど作品で明智光秀によく出会う。。。
なかなか興味深い話でした。
主人公はもちろん、恵瓊の生き方もなかなか興味深かった。
初めての葉室麟さん作品
あ、今年100冊目だ。

2019.6.28
100

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2019年06月28日

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御朱印集めで寺社を巡るようになり、お寺や神社に関連する美術や宗教、歴史に携わった人たちの歴史に興味を持つようになりました。

恥ずかしながら、海北友松という絵師の名前は知りませんでした。
建仁寺の雲龍図を描いたという、その史実に興味を持ち本書を手に取りました。

僕は戦国武将では織田信長が好きですが、立場が違えば織田信長も敵と映る…当然といえば当然のことですが、新鮮な視点でした。

読み終わって思うのは、歴史の流れというマクロな視点と、海北友松の生き様を描くミクロな視点とが、とてもいい具合に絡み合っていて、戦国時代をトレースしながら海北友松の息遣いに触れることができ、ページをめくるにつれて興味を掻き立てられました。

最後に少し触れられていますが、海北友松と宮本武蔵に縁があったことに驚くとともに、最後の最後まで歴史の面白さに浸ることができました。

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2019年04月02日

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海北友松の絵が好きで手に取った本。
信長、秀吉と歴史的に面白い時代に生きていた人物なので、時代背景だけでも楽しめます。

葉室麟の作品は初めて読みましたが、かなり良かったと思います。

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2018年03月08日

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2018.1.7.雲龍図で有名な絵師、海北友松を主人公に描かれた物語。海北友松の息子に春日局が語るという設定。昨年、春、海北友松展が開かれ、改めてみた雲龍図に驚き、是非読みたいと思ってようやくかなった。
絵師の物語とはいうものの、浅井長政の家臣、海北善右衛門綱親の三男として生まれ当時の習い(戦で明日の命も分からぬ武門では一族の中からひとりを仏門に入れることがしばしば行われた)から東福寺に預けられた友松は還俗して武士になるという夢を持っており、物語の大半は当時の武士との交流が描かれていた。展覧会で説明されていたように明智光秀の家臣であった斎藤内蔵助との交流が詳しく描かれており、雲龍図のモデルは明智光秀と斎藤内蔵助との説にあの図がまた生き生きおもいだされた。また、安国寺恵瓊とは腐れ縁という感じだったが、建仁寺に友松が数々の襖絵を描いた所以もなるほどと思え、興味深かった。絵師の一生というより戦国武将を描いた歴史物という風情だったが面白く読めた。
とても好きだった作者の葉室麟さんが亡くなられ、喪失感でいっぱいである。

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2018年01月07日

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海北友松の話。海北家の次男に産まれたため、寺に出されて、武士になりたい、でも絵も好きだということで明智家の斎藤内蔵助との関わりのことがずらずらと友松の一生として、春日局が語ると言うことで物語が流れる。狩野元徳との関わりが濃厚で、その才能が認められ、下絵画家としても関わるが、自分の生きる道は水墨画と言うことで表紙にもあるような龍、風景を墨の濃淡だけで描き、それを現代まで残す。今京都の国宝展に来ているような、雪舟の様な水墨画を残したその力強さを表すような、一生。画家シリーズをここ1年ぐらい読んだが、やはり一番は等伯。先日の宗達とはどっこいどっこい。やはりあまり画家の一生についての文献が内ので、筆者の想像力によるが、あまりにも飛躍しすぎ、作り物過ぎも宜しくないけど、これはまあまあ。

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2017年10月20日

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ネタバレ

戦国時代の絵師・海北友松
狩野派の麒麟児・永徳を始め、安国寺恵瓊、織田信長、尼子勝久、明智光秀、そして生涯の友となる斎藤蔵之助等、戦国の綺羅星のごとき武将達との交流と共に描く。
武将の魂を持って絵と向き合う事になるその宿命。
友松の目を通して戦国時代を映し出す。

歴史上稀有なミステリー本能寺。
秀謀反の背景とは・・

宮本武蔵、等伯、とも同時代。

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2017年05月02日

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ネタバレ

 「武士に生まれながら絵師になった人物」と聞いて、絵師になりたくて武士の身分を捨てたのかと思っていたので、抱いていた印象と全然違って戸惑った。
 だが、読み進めていく内に、この龍のような絵は、内にそういう気性を秘めていなければ描けないんだろうな、と思えて納得した。
 明智光秀が信長を討った理由も、そんな見方があるのか、と新鮮だった。
 宮本武蔵が登場するのにもびっくり!

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2017年04月12日

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初出は2015〜16の月刊文庫「文蔵」

 日本史の資料集に松の墨絵が載っていた海北友松が、絢爛とした色彩に溢れる狩野永徳の門人で安土城の障壁画を描いていたとは知らなかった。

 海北氏は浅井長政の家臣で、友松は長男でないために京の東福寺に入って僧の修行を積んでいたが、絵の修行に励み、美濃出身の斉藤内蔵助と親しくなり、「蛟龍」と見た明智光秀の知己を得る。また同じ武家の出の修行僧と親しくなるが、彼はのちに安国寺恵瓊と呼ばれるて毛利氏の外交僧になる。
 海北氏が浅井氏と共に信長に滅ぼされ、友松は寺を出て狩野派の絵師として生きる。信長を仇と憎み、斎藤道三が「美濃国譲り状」を信長に与えたという話しが嘘だとの証拠をつかみ、道三の娘で信長の妻帰蝶に渡すと、帰蝶は信長を「法華の蜘蛛の巣」にかけるという。これが本能寺の変に繋がっていくというのがメインの展開。

 葉室燐の作品にしては、今ひとつ感動的な要素が足りないように思う。

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2017年02月20日

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海北友松。知らなかったけど、魅力的な人物。僧侶や絵師からみる歴史も興味深かった。でも、なんか淡々としてるので盛り上がりに欠けるな。

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2021年03月06日

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ネタバレ

この本を読む前に京都・建仁寺本坊方丈にある「雲竜図」その他を見てきた。
かなりの迫力に圧倒された。
この本を読んで、海北友松の作品の力強さの背景がよく理解できた。

本書では、春日局、安国寺恵瓊、明智光秀、斎藤利三(明智光秀の家臣)、織田信長、豊臣秀吉、狩野永徳等々歴史上の著名人が次々と出てくる。最後は宮本武蔵まで登場したのには驚いた。
Wikipediaで調べてみると、経歴・作品の詳細はあまりはっきりしないようだが、上記に名前を挙げた人物とは何らかの関係があったようだ。

海北友松のような戦う武士というか不満や怒りのエネルギーに満ち満ちている人物は、葉室麟の作品としては、そぐわないような感じがしたし、あまり得意ではないような気がする。

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2019年10月01日

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永徳、等伯つながりで、レコメンドされたっぽい、戦国末期から江戸初期の絵師、海北友松の物語。正直、絵師としての友松は、あんまり関係なくて、途中までなんでこの人が主人公なのかわからないままに進むんだけど、うまーいこと作者に誘導されて、さくさく読み進めっちゃうという。友松の設定が拡大解釈すぎて、えらく歴史に関わりまくっちゃってるのはご愛嬌で、娯楽作と思って読み進めるが吉。

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2017年08月16日

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ネタバレ

かいほうゆうしょうのお話。
濃姫が帰蝶と呼ばれているお話。
そして、知らなかった【美濃譲り状】

本能寺の変

斎藤内蔵助との友情。
狩野派。
宮本武蔵が弟子だったぁ。

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2017年08月08日

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