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Posted by ブクログ
斎藤道三の家は法華宗なのです。その法華宗を安土論争にて裏切った信長様を、斎藤道三の血は許さないでしょう。道三の血は受けずとも、魂を受け継いだものはおります。そのものが上様を討つことになりましょう
信長の非道に苦しむ民を救うため、明智様は龍神となられるのだ。信長の誅殺は光秀の私怨ではなく、天のさばきだと、友松は思った
絵に魂を込めるなら、力あるものが滅びた後も魂は生き続けます。たとえ、どのような大きな力でも変えることができなかった魂を、後の世のひとは見る事になりましょう
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戦国時代の絵師・海北友松
狩野派の麒麟児・永徳を始め、安国寺恵瓊、織田信長、尼子勝久、明智光秀、そして生涯の友となる斎藤蔵之助等、戦国の綺羅星のごとき武将達との交流と共に描く。
武将の魂を持って絵と向き合う事になるその宿命。
友松の目を通して戦国時代を映し出す。
歴史上稀有なミステリー本能寺。
光秀謀反の背景とは・・
宮本武蔵、等伯、とも同時代。
Posted by ブクログ
「武士に生まれながら絵師になった人物」と聞いて、絵師になりたくて武士の身分を捨てたのかと思っていたので、抱いていた印象と全然違って戸惑った。
だが、読み進めていく内に、この龍のような絵は、内にそういう気性を秘めていなければ描けないんだろうな、と思えて納得した。
明智光秀が信長を討った理由も、そんな見方があるのか、と新鮮だった。
宮本武蔵が登場するのにもびっくり!
Posted by ブクログ
この本を読む前に京都・建仁寺本坊方丈にある「雲竜図」その他を見てきた。
かなりの迫力に圧倒された。
この本を読んで、海北友松の作品の力強さの背景がよく理解できた。
本書では、春日局、安国寺恵瓊、明智光秀、斎藤利三(明智光秀の家臣)、織田信長、豊臣秀吉、狩野永徳等々歴史上の著名人が次々と出てくる。最後は宮本武蔵まで登場したのには驚いた。
Wikipediaで調べてみると、経歴・作品の詳細はあまりはっきりしないようだが、上記に名前を挙げた人物とは何らかの関係があったようだ。
海北友松のような戦う武士というか不満や怒りのエネルギーに満ち満ちている人物は、葉室麟の作品としては、そぐわないような感じがしたし、あまり得意ではないような気がする。