葉室麟のレビュー一覧

  • いのちなりけり

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    ネタバレ

    「光圀伝」と同様、水戸光圀が藤井紋太夫を刺殺したところから始まる小説と知り、読み始めた。やはりこの事件から物語がすぐに繋がるわけではなく、ひとりの男の婿入り話から始まる。
     小城藩の重臣天源寺家の娘婿になった雨宮蔵人。一見愚鈍な大男に見えるこの男を、父刑部(ぎょうぶ)がなぜ自分の夫にしようとしたのか、咲弥にはわからない。和歌に精通した夫に先立たれた咲弥は、自身にも和歌の素養がある。いかにも教養のない蔵人に、これぞと思う和歌を一首教えてくれるまで寝所はともにしないと言いわたしてしまう。言われた蔵人は、誰かに簡単に教えを請うこともせず、真面目に咲弥に伝える和歌を考えているうち、陰謀に巻き込まれる。

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    2013年05月06日
  • 風の軍師 黒田官兵衛

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    大胆な構想を胸に策謀を巡らせる黒田官兵衛が本作の主人公ではあるが…彼と行動を共にしている修道士、そしてその修道士とぶつかって最終的に棄教する別な修道士、黒田官兵衛の家臣で武辺者の後藤又兵衛、細川ガラシャとマリアこといとの主従、彼らと関った織田秀信…更に“敵役”的な石田三成と嶋左近主従や、彼らに近い小西行長…或いは黒田官兵衛とは別箇に己の大胆な構想を胸に動こうとする毛利輝元…こう言った面々の“群像劇”という趣も在る…
    こういう「本当はこういうことだったかもしれない?」的に纏めた時代モノ…凄く面白い!!

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    2013年02月24日
  • いのちなりけり

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    重臣を手討ちにしたところから始まり、水戸黄門てこんな人だった? という興味で惹きつけられた。 一つの和歌を求め続ける佐賀鍋島家のはぐれ剣士の純愛を 綱吉の時世にうまく取り込んで小気味よく展開していく。
    ラストは 一本勝ちですっきりという感じで納得。読後感は 非常に晴れ晴れしたもの。恐れ入りましたと脱帽のストーリーです。

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    2013年02月01日
  • 風渡る

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    盛り上がりの場面さえ、淡々と描写してあり、却ってリアリティーを感じる文体だと感じた。
    他の作品も読んでみたい。

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    2012年10月01日
  • 風渡る

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    九州の地名や、地元の歴史がちらちら見えたりして、
    遠い昔の出来事を自分の知っていることと関連付けながら読むことができました。

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    2012年07月13日
  • いのちなりけり

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    骨太の時代小説で清冽な恋愛小説。余韻。
    蔵人は「天地に仕え、いのちに仕えるのが武士である。いのちに仕えるとは死すべき時に死に、生きるべき時に生きる命を受け止める。」 という武骨な武士。妻咲弥は「これこそ自分の心だと思う歌を教えろ」と迫る。
    読者は、物語の展開よりも登場人物の心理をもっと掘り下げて欲しいのに、そこは淡々と描写し読者が想像し考えるようにしていて、多少いらいらする。わざとだとすると汚いな~。
    ラストシーンは、途中から分かっているが再会では泣いてしまう。しかも、またまたあっさり描き過ぎ。北方謙三なら5ページのクライマックスにもっていくぞ!また、これが葉室麟。
    最後に、武士道を描いた『葉

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    2013年05月12日
  • 乾山晩愁

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    尾形乾山(光琳)・狩野永徳・長谷川等伯・狩野雪信・英一蝶…絵師たちを主役に歴史の動乱を書いた短編集。切り口が面白い。

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    2009年10月04日
  • 影ぞ恋しき 上

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    ネタバレ

    これまで出てきた人が仲間となって加わる
    蔵人の安心できる強さと、咲弥の芯の通った強さ

    ののうの存在も面白い
    ひょうひょうとした藤左衛門との関係はどうなるのか
    下巻の展開が楽しみ

    歌で伝える文化は本当に素晴らしい
    自分はできないけど^^;

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    2026年06月11日
  • 読書の森で寝転んで

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    葉室麟が読んだり影響を受けた様々な種類の読み物について触れた本。
    巻末には「大獄 西郷青嵐賦」の続編についてふれらた箇所もあり、やはり、もっと作品を世に出してほしかったという想いに駆られた。

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    2026年05月19日
  • 実朝の首

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    北条政子がでてくる場面は小池栄子が浮かんだ(笑)
    高校の日本史を学んだレベルでは、知らない武将の名前などが沢山でてきて最初は読み進めるのが難しかった。
    でも話がとても面白く、色々な人の思惑が絡んできてドラマチックな展開でぐんぐん読めました。
    面白かったです。

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    2026年05月18日
  • 花や散るらん

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    こんな形で忠臣蔵がかかわっているとは!
    読み進めていくうちにワクワクが高まる。
    町子と斎の悲恋
    神尾与右衛門の後悔
    みんな何かを抱えている。
    上野介の表情が見えた忠臣蔵は初めてだった。

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    2026年05月08日
  • 青嵐の坂

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    災害、火災、飢饉に苦しむ地方の藩、商人と組んで私服を肥やす大老、既得権益を打ち破って藩政改革を目指す中老、一筋縄ではいかない大阪商人。時代ものには定番の役者と舞台が揃う物語に目新しさはないが、まさに今の時代だからこその悪に屈せず信念を貫いて権力に立ち向かう武士の清廉な姿が神々しくさえ思える。どっかの大統領には全く通じないだろう、彼の国には爪の垢を煎じて飲むなんて話も理解されまい。
    命懸けで立て直しを計ろうとする扇野藩は架空のものだが、このシリーズは4作目、他にもいくつもの藩シリーズがあるようなので、人気があるということだろう。それだけ義で動く武士道というものに惹かれる人は少なくない。
    勧善懲悪

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    2026年05月04日
  • 星と龍

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    鎌倉幕府の滅亡から建武の新政に暗雲が立ち出す辺りの話を、楠木正成の視点から描かれた話。
    予備知識無しで読み進めて、最後の「未完」の文字に「はぁ⁉︎」となりましたが、この作品が遺作だったんですね。残念です。
    さて、読んでて思ったのは、高校の社会で日本史選択してて良かった!の一言です。
    日本史で、この辺りの勉強してた時に覚えた人物が、出てくること、出てくること。
    メインキャラは当然ですが、夢窓疎石とか、高師直とか、「あぁ、覚えた!覚えた!」って感じで読んでました。教科書では一二行で流されてた人物が、話の中でかのように立ち回っているのは実に面白いと言うか感慨深いものですね。
    日本史勉強して良かったな

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    2026年05月03日
  • 不疑 葉室麟短編傑作選

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    2026年、9冊目です。
    葉室麟の短篇集です。

    本のタイトルにある「不義」は、中国間時代の物語でした。
    残念ながら、私の読む力が低く没入感を得られませんでした。他の5つの短編については、登場人物や時代背景などの知識もあったので、読み進めることが容易でした。
    歴史の流れの中で、「あったであろう」物語をリアルに描き史実に繋いでいる作品ばかりで、ステレオタイプの人物像に異なる一面を色づけしている感覚でした。
    短編ということもあり、物語の中にしっかり入れた作品でした。
    表題作以外の短編が、5つ納められています。
    ・鬼火
    ・鬼の影
    ・ダミアン長政
    ・魔王の星
    ・女人入眼

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    2026年04月13日
  • はだれ雪 上

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    ううむ

    そうですか
    そうきましたか
    『忠臣蔵』を絡めてきましたか

    時代小説家たるもの、やはり『忠臣蔵』一度は書きたいんでしょうかね
    でもちょっとこの時代劇の王道中の王道を自分なりに料理したいという気持ちも分かる気がする
    あえてな
    あえて行くのも武士なのよ
    わいも武士だから分かる
    時代小説家って基本武門の徒やからな

    そして葉室麟さんは自分のフィールドで勝負することを選んだようで、扇野藩が舞台となっており、あくまで『忠臣蔵』はサイドストーリー的扱い

    どんな清廉な結末が待っているのか、下巻が楽しみ!

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    2026年04月11日
  • 草雲雀

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    姫野藩の栗屋清吾と道場仲間の山倉伊八郎との話。伊八郎から用心棒を頼まれた清吾。伊八郎の清濁併せ吞むような気概と清吾の「草雲雀」のような心持の対比や、それぞれの強さが描かれていて、面白かった。侍というものは、つくづく大変だったのだなとさえ、感じた。

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    2026年03月08日
  • 花や散るらん

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    読む順番を間違えたが、それはそれで私の中で謎を生み良かったと思う
    三部作の中心が忠臣蔵だったとは
    また、花や散るらんで謎が解き明かされた
    この作の題名にある「花」とは誰のことなのだろう
    らんについて調べてみたら、九州の方言で否定的な表現からきたものかと「〜なん(ら)ん」
    できない等
    とすると花は‥

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    2026年02月04日
  • 銀漢の賦

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    松本清張文学賞を受賞した作品
    人間の心、欲、友情を素晴らしく描いている
    自分の人生を振り返ると、欲や裏切ったこともある事に気づいてしまった
    これからの人生に活かしたい

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    2026年01月21日
  • 千鳥舞う

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    葉室氏にしては珍しく恋愛要素、しかも基本的には不義密通の関係が多い作品でした。
    一方で、かつて仕事の都合で住んでいた博多の町を舞台にした絵師の物語は美しく、あの時読んでいれば八景を訪れることができたのにと惜しい気持ちになりました。

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    2026年01月18日
  • 草笛物語

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    羽根藩シリーズラスト。秋谷も襤褸蔵も多聞隼人も颯太もカッコ良くて惚れてしまった。脇役の方たちの存在も非常に大きく心を揺さぶられる作品。
    続きが読みたい。名君はどうなったのか、幕末はどうなったのか、もう先がないと思うと悲しい。

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    2026年01月18日