葉室麟のレビュー一覧

  • 風の軍師 黒田官兵衛

    Posted by ブクログ

    大胆な構想を胸に策謀を巡らせる黒田官兵衛が本作の主人公ではあるが…彼と行動を共にしている修道士、そしてその修道士とぶつかって最終的に棄教する別な修道士、黒田官兵衛の家臣で武辺者の後藤又兵衛、細川ガラシャとマリアこといとの主従、彼らと関った織田秀信…更に“敵役”的な石田三成と嶋左近主従や、彼らに近い小西行長…或いは黒田官兵衛とは別箇に己の大胆な構想を胸に動こうとする毛利輝元…こう言った面々の“群像劇”という趣も在る…
    こういう「本当はこういうことだったかもしれない?」的に纏めた時代モノ…凄く面白い!!

    0
    2013年02月24日
  • いのちなりけり

    Posted by ブクログ

    重臣を手討ちにしたところから始まり、水戸黄門てこんな人だった? という興味で惹きつけられた。 一つの和歌を求め続ける佐賀鍋島家のはぐれ剣士の純愛を 綱吉の時世にうまく取り込んで小気味よく展開していく。
    ラストは 一本勝ちですっきりという感じで納得。読後感は 非常に晴れ晴れしたもの。恐れ入りましたと脱帽のストーリーです。

    0
    2013年02月01日
  • 風渡る

    Posted by ブクログ

    盛り上がりの場面さえ、淡々と描写してあり、却ってリアリティーを感じる文体だと感じた。
    他の作品も読んでみたい。

    0
    2012年10月01日
  • 風渡る

    Posted by ブクログ

    九州の地名や、地元の歴史がちらちら見えたりして、
    遠い昔の出来事を自分の知っていることと関連付けながら読むことができました。

    0
    2012年07月13日
  • いのちなりけり

    Posted by ブクログ

    骨太の時代小説で清冽な恋愛小説。余韻。
    蔵人は「天地に仕え、いのちに仕えるのが武士である。いのちに仕えるとは死すべき時に死に、生きるべき時に生きる命を受け止める。」 という武骨な武士。妻咲弥は「これこそ自分の心だと思う歌を教えろ」と迫る。
    読者は、物語の展開よりも登場人物の心理をもっと掘り下げて欲しいのに、そこは淡々と描写し読者が想像し考えるようにしていて、多少いらいらする。わざとだとすると汚いな~。
    ラストシーンは、途中から分かっているが再会では泣いてしまう。しかも、またまたあっさり描き過ぎ。北方謙三なら5ページのクライマックスにもっていくぞ!また、これが葉室麟。
    最後に、武士道を描いた『葉

    0
    2013年05月12日
  • 乾山晩愁

    Posted by ブクログ

    尾形乾山(光琳)・狩野永徳・長谷川等伯・狩野雪信・英一蝶…絵師たちを主役に歴史の動乱を書いた短編集。切り口が面白い。

    0
    2009年10月04日
  • 紫匂う

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    澪の揺れる心と、雫亭に笙平を送り届ける危うい道のりにドキドキして一気読み。
    蔵太の器の大きさ、正しく強く優しい人柄ときたら、かっこよすぎた。
    解説に書かれていた、読者は格の違いに早々に気づくだろう、に納得。
    蔵太に大切にされて澪はなんて幸せなんだろう。
    澪が元彼に気持ちが浮つく浅い女じゃなくて良かったし、心の変化の描き方が秀逸だった。
    笙平は軽率なところがあるけど、ならば澪を娶りたいと主張すれば良かったのに。愛情に恵まれない彼が少し不憫。

    『螢草』も最高だったので、葉室麟の描く女性が戦う歴史小説はもっと読みたい。

    0
    2026年08月16日
  • 潮鳴り

    Posted by ブクログ

    「蜩の記」続編にあたる本作。
    襤褸造といわれるまでに落ちた侍が弟の死を境に生まれ変わり仇を取る、という筋書きでは単なるエンタメ小説にも聞こえる。
    しかしその過程で悲しい出来事もあり、救われてほしい者が真には救われない。
    襤褸造の時に聞いた「潮鳴り」と最後に聞いた「潮鳴り」が異なって聞こえる、それが最大の救いともいえる。

    0
    2026年08月15日
  • 津軽双花

    Posted by ブクログ

    石田三成の娘辰姫が正室として嫁いでいる津軽藩信牧の元に、新たに徳川家康の養女(姪)満天姫が正室として嫁いでくる・・・、こんなあらすじと知った時点では「ああ、これ大奥みたいな嫉妬とか足の引っ張り合いのどろどろした嫌らしい奴や」と予想してましたが、そこは葉室作品。全く異なる内容でした。
    ドロドロどころか、この二人の姫様の立ち回りが立派すぎて、先に書いたような内容を予想したことを反省したいくらい。
    互いを誹謗するのではなく、己を高めて認めてもらう。二人ともこのスタンスなんですよ。
    辰姫は、満天姫を恨む心を信じる心に変えようと努め、
    満天姫は、辰姫を厭わしく思う心を、自らの矜持で抑え込み、徳川の名を使

    0
    2026年08月12日
  • 柚子の花咲く

    Posted by ブクログ

    葉室麟の作品が好きです。
    時代小説は得意ではないですが、とても読みやすく、読後感が良いと思います。
    この作品もそうでした。

    人が亡くなるのに、こう言うのは間違ってるかもしれませんが、最後に報われて良かったと感じました。
    主人公がまっすぐな性格なのも共感できます。
    タイトルも内容をよく表していると思います。

    0
    2026年08月05日
  • 峠しぐれ

    Posted by ブクログ

    葉室麟、私にはまだ早い。

    面白いの。それは間違いないの。

    でもね、なんというか、私が読むにはまだ人生経験が足りない気がするの。

    あと10年くらいして読んだらこの人の書いた本をもっと深く味わえる気がするの。

    この世界観、私にはまだ勿体ない気がするのよ。

    背伸びして読むには惜しい気がするのよ。

    だから、お宝は大事に眠らせておこう。

    そうしよう。

    0
    2026年08月03日
  • 決戦!関ヶ原

    Posted by ブクログ

    勝利のため、生き残るため、戦うため
    それぞれの思いで描かれる関ヶ原の戦い
    教科書では一言で終わる戦いの裏に、人々の交錯する思いがあることを感じさせられた

    0
    2026年08月02日
  • 川あかり

    Posted by ブクログ

    江戸時代の街道川止めと木賃宿が舞台設定という珍しい作品。
    臆病者が刺客になってなって敵対する派閥の領袖の暗殺を謀るというのも、人は力の強さより心の強さを大切にするべきだと改めて感じた。

    0
    2026年07月28日
  • はだれ雪 下

    Posted by ブクログ

    歴史事実の裏をこのような小説に仕上げる作者には拍手
    ハッピーエンドに終わるか、疑っていた読者もいるだろう
    できるならば、主人公と妻のその後も書いて欲しかった
    叶わぬ事になってしまったが

    0
    2026年07月20日
  • 冬姫

    Posted by ブクログ

    清冽な読感でよかった。
    詰めが甘いと感じる部分もあるが、女性の役割が案外に大きなものであったかもしれないという一つの歴史物語として受け入れられる。魂的感応とかそういうのも当時の人の心象風景かもしれないし。

    0
    2026年07月11日
  • 草笛物語

    Posted by ブクログ



    人の命。役目。
    そこで何を残せるか。

    ままならぬことばかりの武家社会。
    勝手に令和の職員室と重ねてしまいました。
    個人的にはすごく心に響く小説でした。

    あと、江戸時代では当たり前かもしれないが、
    女性がモノ扱いされてる部分が読んでいて辛く感じた。その点について、無知な部分がおおいのでこれから学んでいかなければと感じた。

    0
    2026年07月05日
  • 鬼神の如く―黒田叛臣伝―(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    初九州への旅行を控え、九州のことを知ろうとこの小説を読んでみました。不勉強のため歴史に疎く、登場人物をメモしながら読みました。宮本武蔵や柳生の名前を見て、お!知ってる名前がなんて思ってちょっと楽しくなりました。

    時代の流れを見据え忠義を尽くす栗山大膳の姿に、人々が惹きつけられ導かれていく様がとても壮大でロマンがあるなと感じました。しかし現実は美しいものでなく、時代背景として死がすぐそばにあり、過酷で残酷な時代であったことも事実で、政治と平和について考えさせられました。

    時代物に不慣れな私は読むのに時間がかかってしまいましたが、人物や闘いの描写が面白く、とても読みやすい小説でした。

    0
    2026年07月02日
  • 草笛物語

    Posted by ブクログ

    羽根藩シリーズ、第五作。第一作『蜩ノ記』の続編。読み終わって一番に思ったのは「……まさかこれで終わりのわけないよな」だった。
    案の定、次作の構想が既にあったという。「…嗚呼、やっぱりな」と。だって、ありありと続いていく様が見えるんですもの…。涙。
    もう、このシリーズの続きを読むことができないのかと思うと、ただただ哀しい…。星四つ半。

    0
    2026年06月28日
  • はだれ雪 下

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    勘解由の父母の自刃と切腹とが浅野内匠頭の切腹と幕府の都合で処理された境遇が似ていることで他人事ではないことを感じていた。そうした中、打ち入りを決断した大石内蔵助と遭い「大石殿とお会いして、自分が侍であることを誇らしく思えました。ありがたく存じずる」と、幕閣の都合で処理されたことへの怨念を貫くことが侍としての信念だと感じたのではないだろうか。
    大石内蔵助の言葉「なぜ、討ち入りをしなければならなかったのか。どのような思いで吉良上野介の首級をあげたのか、そのことを世の人々に知って貰えば、遺された家族たちに救いの手を差し伸べてくれる人もいるだろう」(遺すものたちのためにできることは、我らの想いを少しで

    0
    2026年06月23日
  • はだれ雪 上

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    人を見て、その人柄と心を目と感で読み取る。「人の情を察するのも武士の心得の一つかもしれぬ」と武士の初見の立居姿勢は鋭い感覚を持っていた。浅野内匠頭を最期に立会い、遺言も聞いたのではないかと元幕府の目付役に絡まる周りの人々の心理を読み取った記述が面白い。将軍の怒りを買った目付役に対する、流人を預かる藩内の思惑、幕府の思惑、赤穂浪士たちの心理など「遺言」と言われた言葉に翻弄される。大石は祇園で遊楽していたが、内匠頭弟大学の処分を機に決断する。同志に「大学様の処分が決まり、ご再興が望めなくなったからには、我らの取るべき道はただ一つである」と宣言。一方永井勘解由は接待役で会った後家の紗英を「苦難を共に

    0
    2026年06月23日