葉室麟のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
骨太の時代小説で清冽な恋愛小説。余韻。
蔵人は「天地に仕え、いのちに仕えるのが武士である。いのちに仕えるとは死すべき時に死に、生きるべき時に生きる命を受け止める。」 という武骨な武士。妻咲弥は「これこそ自分の心だと思う歌を教えろ」と迫る。
読者は、物語の展開よりも登場人物の心理をもっと掘り下げて欲しいのに、そこは淡々と描写し読者が想像し考えるようにしていて、多少いらいらする。わざとだとすると汚いな~。
ラストシーンは、途中から分かっているが再会では泣いてしまう。しかも、またまたあっさり描き過ぎ。北方謙三なら5ページのクライマックスにもっていくぞ!また、これが葉室麟。
最後に、武士道を描いた『葉 -
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話題となった時代小説を次々と発表していた小説家、葉室麟。
残念ながら60代の若さで、2017年に亡くなってしまいました。
いくつかの作品は読んだことがあったのですが、他にも未読の小説があるだろうと探したところ、この長編小説に出会いました。
「黒田家に関係する話だろう」という程度の、わずかな事前知識で、読み始めました。
舞台は徳川第三代将軍、家光の時代。
杖術の修行を積んでいた深草卓馬と舞の兄妹は、豊後府内藩主の竹中采女正に召し出され、密命を言い渡されます。
その密命とは、筑前黒田家の重臣、栗山大膳のもとに間者として入り、黒田家の内情を探れというもの。
あわせて、黒田家には二つの問題