葉室麟のレビュー一覧

  • 決戦!本能寺

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    いやぁー、面白かった!
    お勧めは伊東潤先生、天野純希先生、木下昌輝先生ですね。
    「麒麟が来る」が更に面白くなる1冊です。

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    2020年02月22日
  • 潮鳴り

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    ネタバレ

    「落ちた花を再び咲かせる」、まさに俺の一番好きなテーマ、人生再生の物語である。

    襤褸蔵と漁師にバカにされるまで落ちた武士、櫂蔵
    男に裏切られ、絶望の末娼婦となった、お芳
    三井越後屋の大番頭から放浪の俳人となった咲庵
    借金漬けでどうしようもなく経済破綻している羽根藩

    登場人物も舞台も堕してしまったところからの再生を志し、あがいていくのである。その様をみて「他人ごとではない、俺だってあがいてみせるさ」と読者を勇気づける、そういう小説が楽しくないわけがない。

    実は、この小説で一番魅力的だったのは、家は堕ちても、心根は堕ちず孤高を保った主人公の継母「染子」ではないだろうか。武家の妻としての矜持を

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    2020年01月26日
  • 鬼神の如く―黒田叛臣伝―(新潮文庫)

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    実に面白い作品だった。
    沈黙を読んだことがあったから、あっと思った場面も多かったし、宮本武蔵も出てくるし、栗山大膳がthe武士って感じだし、気に入った。

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    2019年12月16日
  • 銀漢の賦

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    江戸時代後期、徳川吉宗の時代。町道場で知り合った身分の異なる3人の若者は、「銀漢」と呼ばれる天の川の下で友情を誓い合う。なんとなく三国志の桃園の誓いを思い出すが、3人の生き様は劉備・関羽・張飛とは全く異なる。

    時は流れ、3人は成人し、藩の不正問題に巻き込まれる。その後、1人は農民一揆の首謀者として死刑に処され、それをきっかけに藩の役人である2人は意見の対立から絶交。さらに年月が経ち、再び藩に不正問題が持ち上がる。

    2人の死をかけて藩を救おうとする武士道が美しい。その決意を買い物でも行くかのように、あっさりと受け入れるのは、友と話し合えたからだろう。長い絶交時代があっても、幼い頃の友情はすぐ

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    2019年11月28日
  • さわらびの譜

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     本書を読み終えて、時代小説の王道は、巧みな戦略家や諜報そして剣術の達人が多く戦となれば織田信長の時代から、刀剣、槍、鉄砲等が武器の主流となることが多い様に思う。そんな中で、葉室氏が弓術を通して主役となる女人の心を描くのは珍しく、造詣を深め心震える物語を読むことが出来たことは僕自身の心の糧となった。
     本来の弓術は、魔を祓い、敵を退けるために射るものと書いており、よって殺傷能力は低い。
     さて、扇野藩(架空の藩)当主有川将左衛門は日置流雪荷派の伝承者。子は、伊也と初音の娘二人男子はいない。将左衛門は、伊也に伝承すると決めた。何故なら、他の流派を稽古したものに伝えれば、作法に乱れが生じるというも

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    2019年09月19日
  • 決戦!関ヶ原2

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    ネタバレ

    関ヶ原、2である。2であるからには、やはり1を超えねばならない。作家さんたちのそんな意気込みが感じられる。誰もどれも素晴らしい!
    少々マンネリ化しだしていた決戦!シリーズ。今一度注目したいと思わせてくれた1冊。

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    2019年08月25日
  • 紫匂う

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    内容(「BOOK」データベースより)
    寡黙で実直な夫・蔵太と共に平穏に暮らす澪の前に、一度だけ契りをかわした幼馴染みの笙平が現れた。藩内抗争に巻き込まれ咎を受け逃亡した笙平を匿う澪に、朴念仁であるはずの夫は意外な優しさを見せる。武士の妻が持つべき義と交錯する想いに、二人の男の狭間でもがく澪。日本人の心性を問う傑作時代小説。

    令和元年7月23日~25日

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    2019年07月25日
  • はだれ雪 下

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    忠臣蔵に縁がなく、人物名と討ち入りという言葉くらいしか知らなかった。それゆえに、先入観なく読めたのかもしれない。

    はむりんの小説は登場人物それぞれの生き方、心情、心情の結び付きの描写が好みで、思わず涙が出てきます。

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    2019年05月13日
  • 決戦!本能寺

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    本能寺といえば明智光秀。時代小説を読んでいて様々な説に出会ってきましたが更に濃い物語集でした。光秀の後ろからどれだけ沢山の糸が引かれていたのか。千利休黒幕説が面白かったです。信長はあれね、もう少し人の心をね・・・と言っても詮無いことですね。

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    2019年04月25日
  • 陽炎の門

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    まさかまさかの展開。四面楚歌の主人公の味方にこの人物が。そして切ない別れ。読んで良かった珠玉の作品。

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    2019年04月04日
  • 秋月記

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    深く澄んだ湖を見ているような気分にさせる素晴らしい作品です。力を尽くして作り上げた静謐、受け継がれると良いですね。毅然とした生き方、そして信念。私も見倣わなければ…

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    2019年03月31日
  • 柚子の花咲く

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    内容紹介
    少年時代に梶与五郎の薫陶を受けた筒井恭平は、与五郎が隣藩で殺害された事実を知り、真実を突き止めるため鵜ノ島藩に潜入するが――。人を愛すること、人が成長するということなど、人間にとって大事なものを教えてくれる感動の長編時代小説。

    平成31年2月24日~26日

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    2019年02月26日
  • 無双の花

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    太閤のもとでは「西国無双」と呼ばれたバリバリの戦士。一方、徳川のもとでは泰平のための「画竜点睛」として平和に徹した一人の人間。義を守り、ひとに仕えるという武士の生き様とはこういうことなのか。尾崎行雄の言葉を借りるなら、まさしく「人生の本舞台は常に将来に在り」。

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    2019年02月24日
  • 風花帖

    購入済み

    新六

    『俺も生きたや新六のように』と思わせ武士の生き方だと思わせる新六の生き方に感銘

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    2019年02月07日
  • 実朝の首

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    『蜩ノ記』で著者に興味を持つ。鎌倉時代にはあまり興味がなかった。実朝の数奇な運命も知らずに読んだ。公家から武家の時代になったと思っていた鎌倉時代に、新たな視点を与えられた思いだ。実朝が鶴岡八幡宮で暗殺され、その首が何者かに持ち去られた史実を基にした物語に惹き込まれた。人物相関はややこしいが、鎌倉時代も面白いではないか。

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    2019年01月06日
  • 鬼神の如く―黒田叛臣伝―(新潮文庫)

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    日本三大騒動の一つ、「黒田騒動」。「わが主君に謀反の疑いあり」筑前黒田藩家老・栗山大膳は、あえて主君の黒田忠之を幕府に訴え出た。その後の顛末は・・・。司馬遼太郎賞受賞歴史作品。

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    2018年12月21日
  • 散り椿

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    葉室作品は蜩の記に次いで二冊目
    映画化の話題に乗って

    一本芯の通った壮年の男性と、その人に関わる事で成長する若者
    どうにもならない世の中だけれど、己の信じるものを求め、ひたむきに生きる事の素晴らしさと切なさ
    語彙が少ない自分がもどかしい

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    2018年11月06日
  • 葉室麟 洛中洛外をゆく。

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    尾形乾山、海北友松、小堀遠州、わかりやすい言葉で優しく見つめる。作者のお人柄に優しい心になれます。もっといろいろな作品を産んで欲しかった。

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    2018年08月03日
  • 紫匂う

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    初めから息詰まるような緊張感が続く。寝る前にはとても読めなかった。
    葉室麟さんの小説の常で、必ず成功するとわかっていても何度も窮地に陥りながらの長い長い道のりだった。

    夫婦とは、子育ての芯とは、家族のありようとは、女性の生きざまとは…など、感じることのとても多い作品だった。

    心から信じる相手がいることの強みを目の当たりにして、自分もそうありたいと思った。

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    2018年07月19日
  • 緋の天空

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    歴史小説に多くみられることだけど、特にこの時代は書き手や視点となる人物によって善人にも悪人にもなるところが面白い。
    ここで描かれる光明子はえらくいい人に描かれている。
    反面、長屋王がやたら悪く描かれているのが非常に新鮮だった。

    自分の持っている知識と突き合わせて読んでしまうと思うところも多く出てくるけれど、それも含めて様々な作者のものを読んでいくのは楽しいと思う。

    葉室麟さんの本は初めてだったけれど、とても興味を持った。

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    2018年05月17日