葉室麟のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
小堀遠州について、知りたいと思って読んだ。
桂離宮の造園を設計したと言われているので、どんなひとなんだろうかと。
時代は、秀吉から徳川家康にうつり、江戸時代の初期の頃。
小堀遠州は、秀長の小姓として仕えるときから始まる。
秀長が、千利休と話している時に、
小姓の遠州は、その会話の中に入ってしまう。
弟子の山上宗二が 太閤の怒りを買うことで、処遇をどうするか
という話で、千利休は平然と「捨て殺し」と言い茶の道のためですという。
遠州は、その厳しさを、しっかりと刻み込むのだった。
遠州は、古田織部に師事することになり、伏見奉行になる。
千利休、古田織部は、太閤に切腹を命じられる。
茶の道を全うする -
Posted by ブクログ
内容(「BOOK」データベースより)
坪内藩の城下町にある青鳴道場は存亡の危機にあった。先代の不名誉な死と、跡を継いだ長男の権平の昼行燈ぶりから、ついには門人が一人もいなくなってしまったのである。米櫃も底をついたある日、妹の千草や弟の勘六に尻を叩かれた権平がようやく重い腰を上げる。「父の仇を捜すために道場破りをいたす」。酔って神社の石段で足を滑らせ亡くなったとされる先代の死には不審な点があり、直前には五つの流派の道場主たちと酒席を共にしていた。三人は、道場再興と父の汚名を雪ぐため、藩内の道場の門をひとつずつ叩いていく。
令和2年4月13日~15日 -
Posted by ブクログ
ネタバレ「落ちた花を再び咲かせる」、まさに俺の一番好きなテーマ、人生再生の物語である。
襤褸蔵と漁師にバカにされるまで落ちた武士、櫂蔵
男に裏切られ、絶望の末娼婦となった、お芳
三井越後屋の大番頭から放浪の俳人となった咲庵
借金漬けでどうしようもなく経済破綻している羽根藩
登場人物も舞台も堕してしまったところからの再生を志し、あがいていくのである。その様をみて「他人ごとではない、俺だってあがいてみせるさ」と読者を勇気づける、そういう小説が楽しくないわけがない。
実は、この小説で一番魅力的だったのは、家は堕ちても、心根は堕ちず孤高を保った主人公の継母「染子」ではないだろうか。武家の妻としての矜持を -
Posted by ブクログ
江戸時代後期、徳川吉宗の時代。町道場で知り合った身分の異なる3人の若者は、「銀漢」と呼ばれる天の川の下で友情を誓い合う。なんとなく三国志の桃園の誓いを思い出すが、3人の生き様は劉備・関羽・張飛とは全く異なる。
時は流れ、3人は成人し、藩の不正問題に巻き込まれる。その後、1人は農民一揆の首謀者として死刑に処され、それをきっかけに藩の役人である2人は意見の対立から絶交。さらに年月が経ち、再び藩に不正問題が持ち上がる。
2人の死をかけて藩を救おうとする武士道が美しい。その決意を買い物でも行くかのように、あっさりと受け入れるのは、友と話し合えたからだろう。長い絶交時代があっても、幼い頃の友情はすぐ -
Posted by ブクログ
本書を読み終えて、時代小説の王道は、巧みな戦略家や諜報そして剣術の達人が多く戦となれば織田信長の時代から、刀剣、槍、鉄砲等が武器の主流となることが多い様に思う。そんな中で、葉室氏が弓術を通して主役となる女人の心を描くのは珍しく、造詣を深め心震える物語を読むことが出来たことは僕自身の心の糧となった。
本来の弓術は、魔を祓い、敵を退けるために射るものと書いており、よって殺傷能力は低い。
さて、扇野藩(架空の藩)当主有川将左衛門は日置流雪荷派の伝承者。子は、伊也と初音の娘二人男子はいない。将左衛門は、伊也に伝承すると決めた。何故なら、他の流派を稽古したものに伝えれば、作法に乱れが生じるというも