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天正十年六月二日(1958年6月21日)──戦国時代でいちばん長い夜だった。すなわち本能寺の変。天下人目前の信長を、討った男と守った男。野心と業にまみれた男たちのそれぞれの生きざまとは……。歴史の流れを変えた「瞬間」に、名手7人が集結。累計18万部突破の大好評「決戦!」シリーズ第3弾!
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Posted by ブクログ
いやぁー、面白かった! お勧めは伊東潤先生、天野純希先生、木下昌輝先生ですね。 「麒麟が来る」が更に面白くなる1冊です。
本能寺といえば明智光秀。時代小説を読んでいて様々な説に出会ってきましたが更に濃い物語集でした。光秀の後ろからどれだけ沢山の糸が引かれていたのか。千利休黒幕説が面白かったです。信長はあれね、もう少し人の心をね・・・と言っても詮無いことですね。
周辺人物の話が面白い
書きつくされたテーマであるだけに、主役の信長.光秀以外の周辺人物の話が面白い。 特に意外な視点から描かれた宮本昌孝の作品が気に入った。
7人の作家が異なる主人公と視点、解釈で本能寺の変の顛末を描くアンソロジー。なので黒幕も作品毎に異なり、面白い。個人的には冒頭の織田信房編と5編目の細川幽斎編が良かった。特に織田信房編は君誰やねん???から終始定説の外を突っ走る展開でこんな本能寺があるのかと驚いた。 結びの明智光秀編は光秀と彼を歴史の...続きを読む表舞台へ引っ張り出してきた信長の最後の対話が実に悲しい。
緊急事態宣言の中、令和二年のGWに読んだ歴史小説です。何も活動のできなかったGWでしたので、読書だけが楽しみでした。 この本は有名な本能寺の変を題材にしていますが、7人の武将の立場から見た形でストーリーが展開しています。新しい歴史小説の形で楽しいです、事件現場の空から中継を見ている感じです。 以...続きを読む下は気になったポイントです。 ・源頼朝の鎌倉幕府も、足利尊氏の室町幕府も、どちらも憎悪と野心をたぎらせた親族と家臣達が互いに憎しみ合いながら敵と戦っていた。だからこそ彼らは幕府を開けた(p67) ・肩衝(かたつき)とは肩の部分が尖った茶入れで、楢柴は初花肩衝、新田肩衝と並び「天下三肩衝」と称される逸品である、初花と新田はすでに信長の手中にあり、楢柴を手に入れれば天下三肩衝が揃うことになる、信長は手柄を立てた家臣に領地の代わりとして名物茶器を与えている(p140) ・博多の湊は南蛮船が来航して賑わっていたが、南蛮交易の拠点は肥前の平戸や長崎に移りつつあった。代わりに武士の姿、軍船が博多には多くなった(p142)商いの特権を持つ座を廃し、船が入る際の税である津料も免除すればさらに人と物が集まってくるだろう(p178) ・家康が武田信玄に決死の覚悟で挑んだ三方ヶ原合戦では、結果的に敗れはしたが信長も宿老筆頭の佐久間信盛に3000の兵を授けた(p202) ・信長、家康、秀吉といった諱は、本来、その死後に言う忌み名である。存生中は、特に目下の者などが口にして良いものではない(p221) ・信長の元では手柄を上げるほど危地へと送り込まれ、より強大な敵と戦わなければいけない。それが織田の家老の宿命である(p258) ・木綿は絹よりも高価な繊維だが、硝石やかねで加工することで水に強い雨火縄となった(p267) ・正親町天皇の弟である覚恕法親王を主とするなど朝廷の加護厚く、地理においては陸路の要衝をなし、軍事において数万の兵をおいている坊舎、山から延びる道を支配し、政治・貿易・軍事・信仰の拠点として一帯に君臨してきたのが比叡山である。越後の上杉景虎が四宝としたものを全て持っていた(p381) 2020年12月30日作成
本能寺に関わる人の話ではあるけど、なんか距離が遠い。もっと、本能寺そのものを色んな視点から描くと面白いと思う。
本能寺を主題に沿えた、7作家によるアンソロジー。 実行者は明智光秀であるが、その動機あるいは黒幕については、いまだに諸説紛々。 本作では、葉室麟著『鷹、翔ける』は、明智光秀の家臣斎藤内蔵助こそ、変を起こした随一の者としている。 木下昌輝著『幽斎の悪采』では、細川藤孝の謀を示唆する。 天野純希著『宗室...続きを読むの器』は、宗室の独白で信長への思惑が語られる。 裁判などで分かるように、事実の裏にある真実や当事者の心理などを正確に明らかにすることは、現代の事件においてさえ困難を極める。まして、過去の歴史上の事件など。 だからこそ、あれやこれやと、作家の想像力を刺激するのだろう。読者にとっても、歴史小説を読む楽しみとなる。
ついつい読んでしまうシリーズだ。 最初の感動程はないがやはり面白い。 一つの戦いに関わる人物達を別々の作家が書いている為に、事柄や登場する人物の捉え方がこの1冊の本の中でも全く異なってくる。 本当はどうだったのだろうかが分からなくなるシリーズだ(笑)。
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伊東潤
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