あらすじ
峠の茶屋は、駆け込んでくる客を拒まない!
峠の茶屋の中年夫婦。夫は滅法腕がたち、妻はとても賢い。夜逃げ家族、女盗賊など珍妙な客が続々と。痛快な歴史エンタテインメント。
峠の茶店を切り盛りする中年夫婦。腕っぷしの強い夫の半平と「弁天様」と呼ばれるほど美しく賢い妻の志乃。茶店を訪れる夜逃げ家族や女盗賊、はたまたお家騒動の渦中の一行など、困っている人らを見過ごせない二人には実は苦難の過去が……。笑いあり涙あり陰謀あり剣戟あり、著者の魅力満載の傑作時代小説。解説・末國善己
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
色々な伏線が出ては、時々に、最後に回収されていき、とても面白かった。主要人物の人柄の爽やかさが最後に押並べて現れていき、それらは主要人物の他者の心を慮っていることをよく表してあり、読後の一種の清涼感を感じる事ができ、さすがは葉室麟だと思った。この作品の映画版かドラマ版を試聴したいとさえ思う。
Posted by ブクログ
葉室麟にハズレなし。とても面白かった。この本で思っとのは、女性の活躍なフォーカスしていること。主人公の男性もいるのだが、最後の生き残りをかけた彼の戦いは省略されていると言う潔さ笑。これは新鮮だった。話も面白くて楽しめた。
Posted by ブクログ
「ひとは強くもあり、弱くもある。しかし一方で、弱くはあるが、やはり強い」
峠の茶店を切り盛りする中年夫婦。かつてやむを得ない事情により藩を追われ、茶店に落ち着いた二人は、困っている人を見捨てない。夫婦がそれぞれ対処する事件が、最後の事件につながる。過去をを抱える中年夫婦のしなやかな生き方、伏線の回収の見事さ、謎解きの楽しさなどいろんな味わい方ができる大人の時代小説。