歌野晶午のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
令和の世相を映し出した短編集。
個性を認め、個人に配慮された平等な世の中であるべきという声があふれる現代で、それらが行き過ぎた末やその背景を皮肉っています。
小説のテーマだから仕方ないですが、令和を表すテーマが暗いものばっか…「性の多様性」「不法滞在者」「ひきこもり」「虐待」「誘拐」などなど。
「虐待」「誘拐」なんかは実質昭和でも平成でも社会問題としてあったと思いますが、それに対する登場人物や社会の反応に令和を感じました。
なんなら登場人物の名前からいかにも令和っぽくて笑
そして短編ながらも歌野晶午ワールドを存分に感じられる展開です!
いかに自分が年齢や性別を人に当てはめているか、それを実感させられますね。
とくに3章あたりからどんどん惹き込まれていき、「次は展開見破るぞ〜」と思いながら読むんですが、結局章ごとにだまされるという…
ただ短編だからこそ、意味深に見える人物がとくになにも起こさず、伏線回収的なのもなく、終わってしまうのは少し消化不良でした。
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Posted by ブクログ
歌野晶午さんらしい仕掛けが随所に施されており、終盤で短編同士がつながっていく展開には多少の驚きがありました。ただ、作者の作風を知っているだけに、「きっとこういうことだろう」と予想しながら読んでしまい、伏線回収も期待したほどの衝撃ではありませんでした。
何より、各短編がそれほど面白いわけではないうえに、全体のページ数がかなり多く、最後まで読み通すのは少ししんどかったです。
一方で、「恋」と「愛」の違いや、人間関係のすれ違いなどを描いた文章には印象に残るものがあり、いくつかの短編では考えさせられる部分もありました。
歌野晶午さんならではの構成を楽しむ作品だとは思いますが、個人的には長さに見合うほどの面白さは感じられず、やや期待外れでした。歌野晶午さんの作風を知らない人が読めば楽しめる気もしますが、一方で、歌野晶午さんの作風を知らない人が本当に最後まで読み切れるかは微妙かも?? -
Posted by ブクログ
最初の一行は共通で、あとの展開が作者によって異なる、メフィストリーダーズクラブのショートショート企画の第七弾。「検索結果はありません」の一文で始まる24の短編集。
この一文で始まるので、あるはずのものがない、という内容が多め。そのためか、「小説版の世にも奇妙な物語短編集」のような内容が多く、楽しめた。
少々、落ちがわかりにくかったものがあったのはやや残念。
(ちなみに、短編集なので、ボリューム不足云々言うのはお門違いだと思ってる)
特に面白かったのは、風森章羽「検索の怪物」、金子玲介「お前のためのハンバーグ」、梨「被り拒否強火担なんで自衛でブロックします」、時農(著)阿井幸作(訳)「変容」、麻根重次「ロスト・マム」。
次回作『引き出しの奥に何かがある』を楽しみにしよう。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ続編ということもあり、どのような話になるのか気になりながら読み始めた。最初は前回からのつながりが見えずに困惑。しかも頭狂人が男であることがわかり動揺した。
前回の狂気的な殺人ゲームが公になってしまったことにより、真似する人間が現れてしまったのだ。
最後の殺人の犯人が間宮で、自殺したのでは?とは考えていたが頭狂人のチャットによってミスリードされてしまった。
狂気的な事件が起きると、それを真似してしまう人間が現れてしまうという点が現実の世界でも起きる事象なのだと考える。そして狂気の行き着く先が自らの死であるという点が興味深く感じた。