歌野晶午のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ面白かった。
んだけど、浜倉市で起きている一連の事件が、最後に1つの原因に収束してめっちゃ納得できるのかな?って思いながら(期待しながら)読んでたから、最後が肩透かしだった。
「最近、なんでこんなに物騒なの」って愛さんが言う理由がそれなのかな~って思ってたから…。
だから、「え?理由ってそっち側??」ってなりました。
推理としては、歳三が突然ピーンと線と線がつながってバタバタ解説に入ってしまうので、一緒に推理しながら読みたい時には合わないかも。
これこれこういう事件がありました⇒主人公ピーンときた⇒いきなり解説
というショートショートの連続でその背景で主人公家族の群像劇が少々という感じだっ -
Posted by ブクログ
ネタバレあぁ、そういうオチかぁという感じ。そこそこの長編だと思うが、オチらしいオチかと言われると読後の爽快感はあまりない。叙述トリックとしてどうかという点はおいといて。
結果的に登場してた人たちの共通項は年齢だったわけだが、そこに見え隠れしたジェンダー感というか人物像に少しネガティブな印象があったのは、その年齢設定ゆえかもしれない。それはつまるところ、ある意味正しく(というとそれもまたバイアスなんだけども…)、今それを読むとムズムズする違和感というか世代的なギャップも感じてしまう。
話が途中でよくわからなくなって読み返したせいか、そのギャップが際立ってしまった。一気に読むほうがいいかもしれない作品 -
Posted by ブクログ
ネタバレ読み始めてすぐに、こういう展開じゃないと面白くないし、そうなるだろうなと思って読み始めた。
結果そうなった。
それが少し残念だった。
性別の判断はつかなかったが、展開的にはそうじゃないと面白くならないように感じた。
その伏線を用いる為に前半部分から後半途中まで伏線を巡らせていたが、これが退屈でならなかった。
犯人が分かっている謎解き。
トリックの解明は読者目線では、そんなに楽しさを感じなかった。
個人的にはやはりミステリーは犯人に驚かされたい。
ただ、後半はその伏線回収もあって面白くなってくるが終わり方が不完全燃焼...
展開が読めてしまったので、少し残念な結果となった。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ主に叙述トリックメインの短編集。
今の時代だからこその生きづらさ、窮屈さの描写がすごくリアルだった。
引きこもり、外国人の不法滞在、ブラックバイト、ヤングケアラーなど題材も令和の世の中を反映している。
本来は悪くないはずの人間がいつの間にか当事者になり追い詰められていく様は見ていて苦しい…。
どの話も、最後まで読めばそういうことだったかと納得できるオチがあるのですっきりする。
とはいえ後味が悪いというか、善人が善人でいられないのが令和の時代なのかな…暗い話が多くて気持ちは沈む。
「花火大会」だけは、え?それだけ?と拍子抜け。
わざわざこの短編集のラストにあるのは何か意味があるのでしょうか