歌野晶午のレビュー一覧

  • 新装版 白い家の殺人

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    一応、長い家の殺人からのシリーズらしいけど意識してなかった。主人公扱いの徹は、途中からただの当て馬と化してくのが酷面白い。それ以上に犯人を決め付ける登場人物達にはうんざりするが、動機の手がかりなんてほとんどないから仕方ないし、それを踏まえて終盤に明かしに来る展開が良かった。なかなか他では見ない大ネタバラしには驚き呆然として、何なら笑った。基本的には本格ミステリなんで、今の歌野晶午からはイメージが離れてる。

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    2023年01月15日
  • 密室殺人ゲーム2.0

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    前作を読んでいたなら、序盤から「?」マークが灯るはず。そして、段々、謎は深まってきて、中盤でようやく納得。
    個人的には前作のほうが好みかな。前作のほうが驚きも大きかった。

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    2023年01月04日
  • 明日なき暴走

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    倫理観のないテレビマンの男や人を恫喝し暴力を平気で振るり万引きをなんとも思わない若者達など読んでいて好きになれる登場人物はゼロでした。
    殺人鬼になってしまう美容師の若者も境遇には同情するけど…
    大体の登場人物は報いを受けてる気がするけど現実と同じように平等ではないしモヤッとするところもあり。

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    2023年01月01日
  • 名探偵、初心者ですが 舞田ひとみの推理ノート

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    この作者にしては文章が平易
    時折会話文ばかりになって低年齢を意識してるようにも思える
    内容は割とオーソドックスな推理物

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    2022年12月28日
  • ハッピーエンドにさよならを

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    短編集で読みやすい。でも話の終わらせ方があまり好みじゃなかった。スッキリしない感じ。「殺人休暇」は好きだった。

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    2022年12月09日
  • 春から夏、やがて冬

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    おもしろかったけれど終わり方は消化不良でした。
    物語は、スーパーの保安責任者・平田が万引きをした末永真澄を捕まえたところから始まる。平田が末永を警察に突き出さなかった理由は、亡くした娘と同じ歳だったから。末永はDVに遭いながらも男から離れられず、親切にしてくれる平田を頼るようになる。平田も末永を放っておけず、過剰なまでに世話を焼くようになる。
    ところが…、

    …の後はネタバレになるので記しませんが、「ところが」に至るまではおもしろかったです。平田のひねくれたようで相手を想っている頭の良さそうな喋り方、末永の無教養で依存症が伝わってくるような口調や動作。妻が病んでいく様子も被害者遺族の悲しみがリ

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    2022年12月02日
  • Dの殺人事件、まことに恐ろしきは

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    江戸川乱歩の名作をモチーフに、歌野晶午が翻案したミステリ短編集。

    翻案といえど乱歩らしさは薄れず、じっとり湿っていて淫靡な感じ。ただ、使われる小道具やギミックは大分現代風になっています。
    どれも何となく後味悪く、ホラー的な話も含まれます。そういうところも乱歩っぽい。

    個人的には『人間椅子』をモチーフにした『椅子? 人間!』がこの中では一番好きでした。じわじわと追い詰められていく恐怖を楽しめます。
    ある意味一番怖いのは、『D坂の殺人事件』をモチーフにした『Dの殺人事件、まことに恐ろしきは』のオチかもしれない。
    ちなみに、私は乱歩の短編では『人でなしの恋』が好きなのですが、それをモチーフにした

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    2022年11月28日
  • 間宵の母

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    最恐のホラー・ミステリーということだったが、得体の知れない気持ち悪さがあった。
    その気持ち悪さが何に起因するか、理由を知りたくてどんどんページをめくっていき、気がつけば一気読みしていた。
    失踪した人間の家族の、地獄のような人生の物語。

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    2022年11月07日
  • 密室殺人ゲーム2.0

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    なんでこのメンバーがと思ったがしっかり回収が
    あった
    ネタのクオリティは前回を下回ったと思う
    最終章は序盤に気づいてしまった

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    2022年11月04日
  • 密室殺人ゲーム2.0

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    読みやすさはよかったが、一つ一つのストーリーは前作に増して無理があるような感じで魅力的とは言い難かった。前作との絡め方も期待したほどではなかった。次回作でさらにあっと言わせてもらえるのに期待。

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    2022年10月29日
  • 死体を買う男

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    江戸川乱歩と萩原朔太郎のコンビ!

    なんですが、萩原朔太郎の作品はまだ未読。江戸川乱歩は小学校の頃「怪人二十面相シリーズ」をとにかく読みまくってましたが、少し記憶も薄れていました。

    作中作で描かれる『白骨鬼』。古風な描写で少し読みづらい部分もあったが、江戸川乱歩好きなら面白いと感じるかもしれません。

    トリック自体はそんなに驚いたものではないが、ヒントに気づかなかったことが少し悔しい。

    歌野さんが江戸川乱歩のことめっちゃ好きなんだなってことがよく伝わる小説。

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    2022年10月18日
  • 新装版 長い家の殺人

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     『葉桜の季節に君を想うということ』やアンソロジーの短編で、すっかり「だまされた。」ので、著者の処女作(ただし新装版)を読んでみた。

     密室トリックあり、動機と絡む暗号ありと、読んでいるうちに続きが気になってくる作品であったが、肝心の密室トリックは、詳細はともかく、はじめからだいたい察しがつく。警察は、冤罪上等の無能に描かれているが、いくら何でもトリックの核心に気づかないわけはないと思う。

     終盤に出てくる探偵役の信濃譲二は、個人的にはあまりに好きになれないが、島田荘司の「薦」を読んで、そのキャラに著者の反骨精神が反映されているとわかり、納得した。この点も含め「薦」は興味深かった。

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    2022年10月18日
  • 間宵の母

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    救いようのない後味の悪さ。誰も幸せな人は存在しない話。夢か現実か、薄気味が悪いと思ったまま最後まで一気読み。一章(なのかな?)を読んだ時は、ハズレだったかと思ったけれども、最後まで読んで納得がいった。

    しかし、歌野晶午という作家、葉桜の季節…だけじゃなかったのね。(密室殺人ゲームシリーズも読んでるけど)

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    2022年09月24日
  • 間宵の母

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    不条理ホラーと見せかけてのミステリからのホラーやないか!
    帯に、風呂敷を破綻なく畳んでる…みたいなコメントがありましたが、破綻なく畳めなくてホラーで蓋した感はあります。
    オチまで含めて文句のつけようがない胸糞加減ですが、ライトな語り口とキレキレのツッコミに時々笑ってしまう。
    ラノベ好きの方にもオススメです。

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    2022年09月17日
  • 春から夏、やがて冬

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    この人のバリエーションがすごい。読む作品ごとに印象が変わる。
    今回は、なんというかとても残酷で不条理。
    でもその中でも人の優しさに触れられるお話だった。

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    2022年09月12日
  • 新装版 長い家の殺人

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    歌野晶午さんのデビュー作を読んだ。本格的なものからライトなものまでミステリーが身近になった昨今では、本作のメイントリックはもはや真新しいものではないが、それが露見しないための種々の細工については実に丁寧だと感じる。本作のもう一つの肝はホワイダニットで、犯人が動機について語り終えたあと、プロローグを読み返すと面白い。こういう仕掛けが歌野さんらしい。もう三十年以上前の作品だが、古臭さを微塵も感じさせず、テンポがよく読みやすい。作中でベルリンの壁が出てくると、当時はまだこれが健在だったのだなあと時代を感じた。

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    2022年09月11日
  • 明日なき暴走

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    登場人物は全員クズで、曇りが続くような陰鬱な雰囲気の小説。華やかなテレビ番組の裏方にはこうした灰色の世界があるのだろうか。冒頭の無軌道な若者たちの暴走から胸糞悪く、まるで食べ物を上手く飲み込めないように、なかなか読み進められなかった。種明かしの前には暗転するテレビ的な演出が入り、そこからディレクターズ・カットにより捻じ曲げられた驚きの真実が語られるという趣向は面白い。これはどんでん返しというよりは、まさに著者によるディレクターズ・カットなのだ。嫌いな場面はハッピーキッチンのシーン。嫌いな登場人物はニーナ。

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    2022年09月11日
  • 死体を買う男

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    物語の半分くらいまでは予想どうりでしたが、さらにそこから二転三転あるとは恐れ入りした。


    タイトルの死体を買う男が最後まで??でした笑

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    2022年09月08日
  • そして名探偵は生まれた

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    「密室」をテーマとした四遍からなる中・短篇集。密室と言っても舞台が山荘だったり絶海の孤島だったりで、どれも趣が異なります。特に本書のタイトルにもなっている「そして名探偵は生まれた」がまさかの展開だったりで楽しめました。

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    2022年09月02日
  • そして名探偵は生まれた

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    ちょっと期待し過ぎたかな?
    歌野晶午ということでどんでん返しを期待したのだけど。とはいえ4編どれも面白かった。無人島へ逃げたお話は二転三転。平均点以上でした。

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    2022年08月11日