歌野晶午のレビュー一覧

  • 家守

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    【2024年186冊目】
    人形師と消えた友人、妹を待ち続ける姉、記憶を失った老人、村落での殺人、視線に悩む妻。悪意が引き起こす5つのミステリー短編集。

    いや、ホラー小説ちゃうんかい!
    ええ、私が悪かったですよ、いつもあらすじ読まずに読み始めるので今回もそうして読み始めたわけです。でもさ、でも、表紙に「これを読んだら、家にはもう帰れません」とか書いてあったら、「ほほう、家に纏わるホラー小説か…?」って思うじゃないですか。いや、帰れるが?大手を振って帰るが…?

    ということで、ホラーじゃなくてミステリーなので、家は舞台装置でしかなく、家自体に怖い要素はありません。安心してください。怖いのは人間で

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    2024年10月10日
  • ハッピーエンドにさよならを

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    タイトル通りの作品でした。
    ただ、どうしようもなく辛くなることはなく、少し心が重くなるなぁぐらいの物語が多いです。
    身近に起こりえそう、実際にありそう、な物語だという印象。難しい内容ではないので読みやすいですが、ドキドキ、ハラハラ、ゾッとすることはなく淡々と読み進んでしまったことが残念。ちょっとだけ暗い物語を読んでみたいという人にはいいかも。

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    2024年10月07日
  • それは令和のことでした、

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    ネタバレ

    2024年。短編集。
    葉桜とか、ジェシカを読んだことあるので、その流れかなぁ。最後にそういうことかぁ、って思うやつ。女だと思ってたらタニシだった系(ちょい違う)
    「彼の名は」令和のいじめってこんななの?最後でなるほどーって思った。
    「有情無情」
    「わたしが告発する!」
    「君は認知障害で」たまたまあった認知症老人。
    「死にゆく母にできること」毒親だった母。
    「無実が二人を分かつまで」
    「彼女の煙が晴れるとき」これもこの作家さんらしい。
    「花火大会」超短編。

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    2024年09月30日
  • 春から夏、やがて冬

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    ネタバレ

    誰も幸せにならないやつ…
    人を想う心が招いた結末がこれでいいのか。
    でも最初の不幸がなければこの心にも気づかなかったわけで。

    でも読後感が悪いという訳では決してなく、平田という人物がどのような人間なのか、それを探っているうちに結末に到達した。

    いや、でも辛い。

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    2024年09月14日
  • 家守

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    これを読んだら、家にはもう帰れません。の言葉に釣られ読んだので思っていたのとは違くて軽くショック。ホラー的なのを想像していたためがっかりしたが純粋に楽しめた作品もいくつか。

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    2024年08月17日
  • 新装版 長い家の殺人

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    ネットで評価を見ると低いので心配だったのですが、普通に面白かったです。論理もちゃんと納得できるものでした。ただ息を飲むような衝撃やどんでん返しはなかったので★5まではいかず、個人的にハマる作品でもなかったので★3に留まりました(これから読む人のために言いますが、つまらなかったわけではありません。)。

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    2024年08月16日
  • ハッピーエンドにさよならを

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    これもまあ、個人的・夏のホラー特集。発表された年代は結構バラバラな短編集。氏の手になるアンハッピーエンド作品集となれば、それなりの品質が保証されているようなものだし、概ねそれは裏切られない。ただ、表題で結末の方向性を決定づけられてしまっている以上、そこまで意外過ぎる展開もまた期待しづらい訳で、その点では、どうしても物足りなさを感じざるを得ない。面白くはあったけど。

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    2024年08月13日
  • ハッピーエンドにさよならを

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    普段はどちらかといえばハッピーエンドを好むが、ひょんなことからこの本に出会い久しぶりに小説を読んだ。
    短編集で読みやすく、しっかりオチがついているので満足度は高い。
    タイトルのとおりバッドエンドしかないので後味が悪く一気読みすると少し暗い気持ちにはなった。

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    2024年08月12日
  • 家守

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    5編の家に関する短編。

    Wカバーっていうの?カバーが2枚付いてるもので、帯の役目をしているんですが
    それに
    「残念なお知らせ これを読んだら家にはもう帰れません」
    って書いてあって
    そんなに怖いの?
    ってドキドキして読んだのですが、大丈夫です。帰れますww

    5編とも秀逸な謎解き!!
    こういうのって読みながら「どうせ〇〇なんでしょ?」なんて思うんだけど、
    そしてそれが大体そうなるんだけど、さらにもうひとつ!!ってところが
    全部面白かった。
    「埴生の宿」なんて読んですぐに友達に話してしまった。

    ホラーじゃなくてよかった。

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    2024年08月07日
  • 死体を買う男

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    江戸川乱歩の未発表小説が発見された!という体で、とある作品が発表された。それは実話をベースにした小説で、覆面新人作家によるものだった。
    出版社は江戸川乱歩を匂わせてそれを発表、話題性を狙う…って話なんだけど個人的に体調のせいか、すごく読みづらかった。
    わたしのイメージの乱歩とは全然違うし、萩原朔太郎も同様に違う。小説内の小説としてのストーリーと、現実のストーリーと、それも読みにくい。
    飛ばして読んでも構わないって…それはない。
    最後の最後でどんでん返し⁇いや予測つきましたけど…好きな作家さんですが今回はハマらず。

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    2024年07月22日
  • 絶望ノート

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    いじめを受けている割には悲壮感のない日記に感じられた。
    最後の結末は長い日記を読まされた割にはしっくりこなかった。
    期待なしすぎだったのだろうか。

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    2024年07月14日
  • 名探偵、初心者ですが 舞田ひとみの推理ノート

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    刑事の歳三が捜査中の事件について、何気ない小学生の姪との会話からヒントを得て、それまで断片的であった情報が突然繋がって解決するという構成の短編集。
    これ以上ひとみとの生活描写が増えると間延びしそうというギリギリの線で仕上がっているのは短編だからでしょうか。
    強い魅力は感じないものの、気軽に読むには良いかなと思います。

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    2024年07月11日
  • 家守

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    家にまつわる怖い話、事件の話
    期待していた以上に話が練り込まれていて、話の真相が想像の一歩上を行く感じが心地よくて一気読みした。
    短編集だったためか満願を思い出した。3.7

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    2024年07月03日
  • ずっとあなたが好きでした

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    1日1話ずつ読んでいたため、後半に全体の仕掛けに気付いたけれど時すでに遅し。今更読み返すのも面倒だし、残念ながら少し黒いところがある恋愛にまつわる短編集として読み終えてしまった。
    久し振りに歌野作品を読んだので、彼がすごく手の込んだ作品を書く人だということを失念していたことも敗因です。

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    2024年04月14日
  • 間宵の母

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    良く考えられている凄い話だとは思うけど、とにかく読後感が悪い。
    ずーっと嫌な感じがつきまとっていて、こんな気持ちになるために時間を使ったのかと思うと、正直読まなきゃ良かったと思った。
    好みの問題だけど、私は嫌ミスはダメだと痛感した。

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    2024年03月01日
  • 春から夏、やがて冬

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    ネタバレ

    歌野晶午はいくつか読んだが、そのなかでもこれはあんまり面白くなかった。楽しめなかった。
    キャラ造形や展開は良いんだけど、詰めの甘さというか、そうなる?エモいのか?という疑問がわいてしまってダメだった。

    死んだ娘と同い年の人間に甘くなる人間臭さや、事故まで仕事人間、事故後は妻を支え、妻を失ってはポッキリ折れて、肺癌でもう生きる気力も無い主人公が得た気力が復讐。しかしそれは仕組まれたもので偽りで、助けたかった彼女が犯人だなんて主人公にとってはショックだろうなあとしか。余計な重圧じゃなかったのかと自分は思った。

    そもそも、ますみの頭の回らなさを描いておきながら主人公を騙せる話を創作出来るのがフィ

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    2024年02月25日
  • 新装版 長い家の殺人

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    ハウダニット(どうやったか)とフーダニット(誰がやったか)が焦点となります。
    あんなに伏線があったのに、全く予測不能でした。
    1988年に発売された、歌野さんのデビュー作です。

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    2024年02月25日
  • ジェシカが駆け抜けた七年間について

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    陸上選手に焦点を当てたミステリ作品。
    作者らしいトリッキーなトリックが炸裂するけど、有名な「葉桜」に比べると少しパンチが弱いかも。
    けれど、選手の心理描写なども合わさって、その淡白さが作品の雰囲気に一役買ってると思いました。

    この作品割と賛否両論なのですが、その理由がメインのトリックがアンフェアであることに起因するそうで...
    確かに予備知識が前提ではあるんですが、結構露骨な伏線が序盤に散りばめられており、そこからこの発想に行き着くのは、頭が良い人ならイケるんじゃないかと思います。(自分の頭脳だけならまだしも、今の時代ネットもありますし。)
    ただトリックの性質上、謎を解かないまま読んだ方が楽

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    2024年02月21日
  • 死体を買う男

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    ネタバレ

    作中作として描かれる【白骨鬼】を細見達明氏が纏め、出版した、という作品。

    読み進めると、現実なのか作中作なのかちょっと混乱する。なんで作中作なのか、分かりにくいなぁと思っていたけれど、最後の最後でどんでん返し。
    後半誰が誰だか頭ごちゃごちゃになって何度も戻った(笑)
    よくできてるなぁ、と感心しつつ、ありがちかもなぁ、という気持ちもありつつ。

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    2024年01月30日
  • ハッピーエンドにさよならを

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    タイトルの通りの作品で、救いが無く読み終わった後もスッキリはしませんでしたが楽しく読めました。最後の話の叙述トリックは、この作家の別な作品を思い出しました。

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    2024年01月29日