歌野晶午のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
2026.07.28
このショートショート企画のなかでいちばん「これ、おもしろいな」と思った本。
お気に入りは3作。
市塔承さんは『最後の一行』がはじめましてで口調の軽さが好きで読みやすかったのだけれど、今回も突拍子もない物語でありながら一気に読めた。想定外にほっこり。
横関さんははじめましての作家さん。会社勤めしたことある?と思える内容。ヤマシタ、人事が天職だわ。出来る人ってこうよねと関心してしまった。
河村さんの物語はクイズ作問者ならではの視点かもしれない。動画でふくらPが「使う側より作る側が強い。世の中ってのはそういうもん」という言葉を思い出してにそにそした -
Posted by ブクログ
ネタバレ「最後の一行 white」よりもこちらの方が最後の一行のインパクトが強かった。
◆市塔承「プカプカ塔」
伝染病を治す特効薬として、鳥の卵を求めにとある島に辿り着いた3人の男。
島には先住民がいて、捉えられてしまったが、先住民の話す言葉がオノマトペで構築されているのは、新逸だった。全くわからない言葉ではないから、考えたら分かりそうなもどかしさがあった。
結局、完璧に意思疎通はできず、最終的には自分たちの行いのせいで目的は達成できず、言葉の意味を取り違えたせいでバッドエンドになったが、「なるほどそういうことか!」とページを戻ってしまった。
ネタバレしない範囲で、知ってても問題ない単語
・エーン、オンオン、キャッキャ、オンギャア:人の名前。その人が生まれて最初に発した言葉がそのままその人の名前になる
・ヨボヨボ:その島の長老を指す。
・モジャモジャ:島に来た3人の男たちの総称。もじゃもじゃ髭を生やしているから。
・チュンチュンパァ:朝
・ザブンヒラヒラ:地上に咲く青い花。幻覚作用がある。
・シュタッ:立て
・ピーチク:ピーチクと鳴く鳥
・コケコッコ:多分鶏
・キュルルーグ:今回モジャモジャが探していた鳥
・テクテク:歩く
・コロコロコロン:卵
・モグモグ:食べる
・ズババグサッ:ぶっ刺さっている
・ポックリ:死ぬ
・ザブンザブン:海
・プカプカ:???
・ザブンノソノソ:???
◆歌野晶午「邪魔者」
オチがある程度予測できてしまったが、それであっても引き付けられた。
スパンっ物語が終わるのも良い。
その後の展開が気になるけど、一番驚いたタイミングで終わったので、余韻がすごい。 -
Posted by ブクログ
タイトル通り「最後の一行」に慄け! 脂がのってるミステリー作家陣が織りなすミステリー作品集。
■きっと読みたくなるレビュー
今年1月に発売された『最後の一行 white』に続く『black』バージョン。脂がのってるミステリー作家陣が織りなす作品集で、タイトル通り「最後の一行」が強烈。
まぁ皆さん挑戦的で、何でもありな作風。オリジナリティが強すぎてぶっ飛びます。
イチ推しは東川篤哉先生。キャラクター、会話劇は超一流ですよね。わちゃわちゃ感は天下一品、ミステリー愛もめっちゃ伝わってくるし、大好きですね。みなさん、今後の作品にも期待しています!
●プカプカ島/市塔承
疫病の特効薬を追い求め、とある島に行き着く医者と船員の物語。島民との言語のやりとりが奇妙で…
挑戦的ですね~! こんなの思いついてもやらねぇだろうって作品。物語自体は冒険小説なんですが、島についてからはヘンテコな会話劇になる。読み進めていくと、日常の嫌なことや悩みを忘れさせてくれる楽しさがありました。
●邪魔者/歌野晶午
とある出会いからお付き合いを始めた男女、女性の母親に悲劇が訪れ…
シチュエーション、会話劇で物語が進行していくのですが、ひとつひとつの解像度が高いんよ。仲良しの母と娘の距離感もお上手に描いてるんすよね。終盤にかけて訪れる急展開、ラストもスパっと切れ味鋭かったです。
●雷鳴と稲妻/麻耶雄嵩
山間のペンションに怪しげな奴らが集う、銘探偵メルカトル鮎の犯人当て。
全体的に若干怖くて不気味。なんつーか、事件が起きてロジカルに解答編が展開されたと思うんだけど、結局何を読まされたのかよくわからんという(爆
●そして世界がひっくり返る/東川篤哉
別荘で殺人事件が起こる、犯人を捜すも条件にあう者はひとりもおらず…
最初から最後まで本格ミステリーを真剣に愛して、真剣にふざけてる。ラスト数ページで茫然とし、ラスト1ページの強引さに震え、ラスト1行で投げ捨てたくなる作品でした。 -
Posted by ブクログ
どんでん返しが好きな方には面白いと思います。
ですが…後味の悪い終わり方ですので、賛否分かれるのではないでしょうか。
まさに、ラストは絶望です。
内容としては、主人公の中学生の男の子が“絶望ノート”という日記をつけるのですが、そこに記された同級生が大怪我を負ったり、死んでしまいます。
デスノートにちょっと似てるな、と思ったのは私だけではないはず。
こちらの作品、637ページの長編で読んでて長いな〜と感じたのは否めません。
いじめの描写にもモヤモヤ、イライラさせられます。
ですが文章は読みやすく、いったいどうなってしまうのか続きが気になって読み進めていきました。
読みながら少し違和感を感じる記述があり、なんだろうな〜と思いながら最後まで読んで、だからか!と納得できたところもありましたが、何というか…
唖然としました。