歌野晶午のレビュー一覧
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我孫子武丸さんデビュー35周年記念ということで、殺戮にいたる病からタイトルをとった各作家さんによるオマージュ的オムニバス。
まえがきでご本人が書かれているように、編集者さんのアイデアありきのものなので、作家さんごとにタイトルは共通しているものの、テイストが全く異なり…。
正直、我孫子武丸さんご自身がいちばん力が入っていないような…。
その中でも背筋さんは、モキュメンタリー作家さんと受け取られていますが、普通の物語もうまくまとまっているし、
八樹純さんのは別の著作を読めばしっかりその世界観を楽しめるらしいです。
とはいえ、ラストに行くまでは、淡々と読んでおりましたが、
歌野晶午さんよ。
さ -
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明確なトリックがあって、そのトリックを明かして犯人を明かすっていうオーソドックスな推理小説。私の好きなタイプではなかったけど中々面白かったかな。
どうしてその行動に至ったのか、犯人含む登場人物が何をどう感じてその行動に至ったのか。そういうものにフォーカスしたい私には物足りないけど、それは趣味の問題ですからね。
ちょっと、この人!っていう主人公が分かりづらくてはじめのうちは誰目線で読み進めていけばいいのか分からず混乱したけど、途中から明瞭になって読みやすくなる。かなり後半から出てくる人物にいいとこ全部っていかれるのは私は好きじゃないけど。笑
これぞ王道推理小説といえる数々の伏線散らばめと回 -
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ネタバレこれは歌野式アンチミステリなのかしら?
旅行参加者のエピソードが積み重ねられていくが、それはメインの謎に対して何の伏線でもない
江藤洋基=大島健司という叙述トリックが仕掛けられていてるが、それも事件には何の関係もない
かと思えば、最終章で突然事件の真相が語られメインの謎は解決してしまう
しかもあまりにもあっさりと、あっけなく、味気なく
というかそもそも、久我陽一郎殺しが『メインの謎』という自分の認識自体を見直すべきなのでは?
事件と関係なくても叙述トリックがあればミステリなのか?
そもそもミステリってなんだ?
みたいな考えになってきます
ラスト、鳥飼雄悟=久我陽一郎の不在、という作 -
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ネタバレ期待値が高すぎた?
面白かったんですけど、期待していた方向とは違ってたの。
以下、ネタバレ。
前作で憑依してきた巳代子を葬ろうと、蒼空がボールペンで耳をさすという迂遠な方法での自殺を試みるところで終わっていました。今作はこっからです。
あんな方法でうまく死ねるわけもなく、蒼空と巳代子は仲良く共存してます。
この両者の掛け合いがユーモラスで最高。でも、蒼空は、いづれ完全に巳代子に乗っ取られるであろう自分を守るため、いろいろとあがくのですよ。
今作で、巳代子の邪悪度がかなりマイルドになっているようで、「宿業」とかいいながら、蒼空との共存生活、かなりエンジョイしてるみたい。蒼空の悲壮さとは裏腹に -
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ネタバレ「彼の名は」太郎なのになんで女扱いされていたのか不思議だったが、読みがはなこだったと最後に判明して謎が解けた。この名前がリトマス試験紙になってるという母の言い分は理解できなかった。
「有情無情」そんなつもりは一切なかったのに小児性愛者だと決めつけられて行き場を失ったお爺さん。たとえ危険な目に遭っている子供だとしても自分が助けようとするとまた勘違いされてしまうため助けることはできないと悟って自死してしまう結末は悲しかった。
「わたしが告発する!」両親が事故に遭って2人とも他界したあと、引きこもりの姉と実家や遺産はどうするかと揉める話。死産なのか自分で殺したのかは不明だが、子供を天井裏に隠してずっ -
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ネタバレサブタイトルを付けるなら「こんな同窓会は嫌だ!」でしょうか。「映像化不可能!」でもあるかな。
一章ごとに語り部を変えて、それぞれの秘めた嘘が述べられる本作。厳密には全員が嘘をついてるわけではないし、今回の事件に直接関わるような嘘をついてる人間は実は一人もいないっていう、まさかの展開。
今作最大の謎が「誰が同級生の一人を殺したか?」であると見せかけて、実は意外な叙述トリックが仕掛けられててそっちがメイントリックだったっていうのは嫌いじゃないんだけど、犯人が意外な人物っていうか最早アウトでは?なギリギリなところ攻めまくってて、ちょっとがっかり。「意外な犯人」って言うかさ…そっちはあかんやろ… -
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不幸と業の倍々ゲーム! 弱肉強食と歪んだ社会を皮肉るホラーミステリー #中にいるおまえの中にいる
■あらすじ
間宵己代子は深い業のなせる能力により、栢原蒼空の意識に入っていた。己代子は身体を乗っ取りたいが、蒼空は対抗し続けており、お互い不満ながらも共存していた。二人は己代子の新たな宿主を見つけるため、遠縁の少女を訪れるのだが…
■きっと読みたくなるレビュー
よくもまぁこの設定で続編を書こうと思ったな、という感じの作品。でも、面白いっ
いわゆる意識がひとりに同居するという、特殊設定ホラー&ミステリーといった趣ですね。前作のネタバレになちゃうので、あらすじは詳しく書かなかったのですが、こうな