歌野晶午のレビュー一覧
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ネタバレ読書会でオススメされた小説。歌野晶午は「葉桜の季節〜」以来2作目。
驚きの仕掛けがあることだけ教えてもらっていたが、4作目あたりで何となくネタの見当はついた。『黄泉路より』で人に惚れやすい人生だったという文章から少し見えてきて、あだ名や偽名が多いあたりで繋がりを隠そうとしているんだなと確信を強めた。ただ、明らかに名字が違う話もあったため、もしかしたら2、3人いるのかなとも思ったりしたが。
『葉桜〜』と同じ感想になるが、やはり作者の作品は苦手だ。というより叙述トリックに気持ち良さではなく、ズルさを覚えてしまう。素直な驚きはあるが、どうしても上手いなとか考え込んだんだろうなといった裏側を見過ぎ -
Posted by ブクログ
ネタバレ引きこもりの40過ぎのオタクが殺人事件に巻き込まれて…。さすがに歌野晶午氏の作品だけあって、一筋縄ではいかない。
オタクが女王様?にイジられる冒頭から、事件に巻き込まれ、さらにはオタクの恋愛?再生?色々な要素を含ませながら常に意表を突く展開が畳みかけられる。
最後の最後まで予断を許さない展開で一気に読める。
でも、しかし…、いかんせん話が長いしあまりにも荒唐無稽すぎて説得力はゼロ。映画ではこういうネタがあったが。
そして、この展開だから当然カタルシスはゼロ。
歌野氏の作品の場合、モラルや現実的な設定は軽く超越するのでそこはいいとしても、無駄な描写や会話エピソードが鼻につく。
もう少しスッ -
Posted by ブクログ
「新装版 正月十一日、鏡殺」
初版の刊行は1996年。
長編が全く書けなくなった頃、代わりに文量が少ない短編を書くことに集中した結果、また創作意欲が湧き出したとのこと。短編のおかげで今があると作者は語っています。新装化にあたり、修正は施していないため、作者当時の若さを感じ取れる。
*結末の後味は悪くない(作者初期作品だからか?)のものは●としてます。後味最悪なのは、★としています。
■盗聴●
浪人生の僕は、教えてもらった盗聴技術を駆使して、「カチカチドリを飛ばす」と話す電話を盗聴する。
■逃亡者 大河内清秀●
2人のコーチ(大河内)が交わる?謎が無いように見えるストーリー。
■猫部屋 -
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ネタバレ評価
サプライズ ★★★☆☆
熱中度 ★★★☆☆
インパクト ★★★★☆
キャラクター★★★★☆
読後感 ★★☆☆☆
希少価値 ★☆☆☆☆
総合評価 ★★★☆☆
〇 サプライズ ★★★☆☆
河合来未の正体が加藤月だったというオチがサプライズ。真藤数馬の妄想の世界という設定のため,SF的な要素もある。歌野晶午の描く河合来未=加藤月や真藤数馬の内面的な描写が結構しっかりしているので,加藤月が真藤数馬をはめようとしていたというところで驚くことができる。とはいえ,そこまで大きなサプライズがある作品ではない。
〇 熱中度 ★★★★☆
真藤数馬の妄想の世界は,妄想の世界 -
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定年で教壇を降り嘱託で学校史編纂の仕事を続けている70の老人に寄生している44歳の息子。少女の人形を連れまわし一人二役で無聊を慰める。学校にも仕事にも行けないひきこもり状態を情けなくも思うも、さりとて何をすればいいのかも分からない。自分の適性を見出すことができず結局ずるずる家にひきこもる。分かっているのは集団が苦手で勤めには向いていないこと。世の多くの人は、給料がいいとか休暇が多いとか親方日の丸だとか、志とはほど遠い理由から職に就き心を空っぽにして定年まで黙々と働く。自分に何ができるのだろうかと悩み続けるひきこもりは、ある意味よっぽど人間らしいとも思う。ひきこもり状態から何かを契機にめまぐるし
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準ひきこもりの真藤数馬。彼は妹の絵夢の服を探しに日暮里を訪れ、そこで女王様と出会う。高い食事をおごらされ、貢がされる日々に快感を覚え始めた頃、競争率が高いアイドルのコンサートのチケットを取るように命令される。何とかネットオークションで獲得したものの、女王様はなぜか気落ちした様子でもういらないと言う。理由は、一緒に行くはずだった友達が殺されたからー。
とにかくギャル文字?が読みにくい…。絵夢のしゃべり口調はふつうにして欲しかった。演出だったのかもしれないけど。内容はとにかく先が見えずどうなるのか分からなかったけど、ラストは何となく予想できた。