歌野晶午のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
密室がテーマの4つの短編集。
雪の山荘、無人島、館、雪の住宅。
①表題
雪の山荘での密室殺人。
名探偵の誕生方法に注目だ。
②生存者、一名
無人島での連続殺人。
読者には事後の新聞記事が提示されているが、
生存者一名が誰なのか、最後まで目が離せない。
③ 館という名の楽園で
館での殺人ゲーム。
ミステリー好きが高じて、奇妙な館を建てた男性。
知人を招待して推理ゲームを行う。
館の主人の気持ちになれたのが新鮮。
④ 夏の雪、冬のサンバ
外国人ばかりが暮らす古いアパートでの殺人。
古いアパート、外国色、が味噌。
どれも一味違うトリックで驚きがあったが、
短編なのでどっぷりと世界観に入り込 -
Posted by ブクログ
割と古典的?殺人事件。
会社の方からお借りした一冊。
少し時代は古いが十分楽しめる作品だった。
信濃譲ニが殺された。
話はそこから展開していく。
信濃譲ニ?
この作家さんの名探偵なのかな?
自分には記憶が無く、取り敢えず御手洗清とかそういう位置付けで読んでみる。
多分その読み方が正しいのだろう。
劇団の中で起こる殺人事件。
事件が起こった小屋は、かつて劇団の中での事故で娘の命を失った、建築家の父親が建てた小屋だった。
犯人は誰なのか!?何故殺されなければならなかったのか!?
いくつかのどんでん返しがあり、ミステリ好きには十分楽しませてもらえる作品だった(*^▽^*) -
Posted by ブクログ
ネタバレ読書会でオススメされた小説。歌野晶午は「葉桜の季節〜」以来2作目。
驚きの仕掛けがあることだけ教えてもらっていたが、4作目あたりで何となくネタの見当はついた。『黄泉路より』で人に惚れやすい人生だったという文章から少し見えてきて、あだ名や偽名が多いあたりで繋がりを隠そうとしているんだなと確信を強めた。ただ、明らかに名字が違う話もあったため、もしかしたら2、3人いるのかなとも思ったりしたが。
『葉桜〜』と同じ感想になるが、やはり作者の作品は苦手だ。というより叙述トリックに気持ち良さではなく、ズルさを覚えてしまう。素直な驚きはあるが、どうしても上手いなとか考え込んだんだろうなといった裏側を見過ぎ -
Posted by ブクログ
ネタバレ引きこもりの40過ぎのオタクが殺人事件に巻き込まれて…。さすがに歌野晶午氏の作品だけあって、一筋縄ではいかない。
オタクが女王様?にイジられる冒頭から、事件に巻き込まれ、さらにはオタクの恋愛?再生?色々な要素を含ませながら常に意表を突く展開が畳みかけられる。
最後の最後まで予断を許さない展開で一気に読める。
でも、しかし…、いかんせん話が長いしあまりにも荒唐無稽すぎて説得力はゼロ。映画ではこういうネタがあったが。
そして、この展開だから当然カタルシスはゼロ。
歌野氏の作品の場合、モラルや現実的な設定は軽く超越するのでそこはいいとしても、無駄な描写や会話エピソードが鼻につく。
もう少しスッ