歌野晶午のレビュー一覧

  • 家守

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    家にまつわる話で、すべて見事なトリックです。
    何とも言えぬ読後感を与えるのは意図的なものだろうし、短編集として完成されていますね。
    面白くてぐいぐい読ませます。でも歌野さんの実力を考えると、普通の作品集となってしまうのかな。
    すごいですね。

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    2018年07月11日
  • 新装版 正月十一日、鏡殺し

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    「新装版 正月十一日、鏡殺」
    初版の刊行は1996年。


    長編が全く書けなくなった頃、代わりに文量が少ない短編を書くことに集中した結果、また創作意欲が湧き出したとのこと。短編のおかげで今があると作者は語っています。新装化にあたり、修正は施していないため、作者当時の若さを感じ取れる。


    *結末の後味は悪くない(作者初期作品だからか?)のものは●としてます。後味最悪なのは、★としています。
    ■盗聴●
    浪人生の僕は、教えてもらった盗聴技術を駆使して、「カチカチドリを飛ばす」と話す電話を盗聴する。
    ■逃亡者 大河内清秀●
    2人のコーチ(大河内)が交わる?謎が無いように見えるストーリー。
    ■猫部屋

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    2018年06月18日
  • ずっとあなたが好きでした

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    「ずっとあなたが好きでした」 歌野晶午 ★★★☆☆

    600頁くらいあるので物理的に凶暴です。
    内容はまぁ恋の短編集ですが、途中でとある仕掛けが入ります。(お楽しみに)私は壮大に笑いましたww
    仕掛けだけを抜き取って1冊にしたほうがシンプルでよかったと思う。

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    2023年10月27日
  • 女王様と私

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    ネタバレ

    評価
     サプライズ ★★★☆☆
     熱中度   ★★★☆☆
     インパクト ★★★★☆
     キャラクター★★★★☆
     読後感   ★★☆☆☆
     希少価値  ★☆☆☆☆
     総合評価  ★★★☆☆

    〇 サプライズ ★★★☆☆
     河合来未の正体が加藤月だったというオチがサプライズ。真藤数馬の妄想の世界という設定のため,SF的な要素もある。歌野晶午の描く河合来未=加藤月や真藤数馬の内面的な描写が結構しっかりしているので,加藤月が真藤数馬をはめようとしていたというところで驚くことができる。とはいえ,そこまで大きなサプライズがある作品ではない。
    〇 熱中度   ★★★★☆
     真藤数馬の妄想の世界は,妄想の世界

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    2018年04月30日
  • 女王様と私

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    定年で教壇を降り嘱託で学校史編纂の仕事を続けている70の老人に寄生している44歳の息子。少女の人形を連れまわし一人二役で無聊を慰める。学校にも仕事にも行けないひきこもり状態を情けなくも思うも、さりとて何をすればいいのかも分からない。自分の適性を見出すことができず結局ずるずる家にひきこもる。分かっているのは集団が苦手で勤めには向いていないこと。世の多くの人は、給料がいいとか休暇が多いとか親方日の丸だとか、志とはほど遠い理由から職に就き心を空っぽにして定年まで黙々と働く。自分に何ができるのだろうかと悩み続けるひきこもりは、ある意味よっぽど人間らしいとも思う。ひきこもり状態から何かを契機にめまぐるし

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    2018年01月13日
  • 女王様と私

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    真藤数馬(オタク)、妹?、河合来未(小学6年生)の3人を中心に話が進む
    来未の同級生2人が殺され次は自分じゃないかと不安な気持ちを数馬に相談する。
    しかし、思っていた事とは違う方向へ進んでいく。

    数馬、オタク度全開です。
    そのオタク(ほぼニート)が殺人事件をきっかけに社会復帰出来るんじゃないかと思い始めるも最後は歌野さん得意のどんでん返しが待っています。

    うーん・・・オタクさんって・・・

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    2017年12月16日
  • 女王様と私

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    準ひきこもりの真藤数馬。彼は妹の絵夢の服を探しに日暮里を訪れ、そこで女王様と出会う。高い食事をおごらされ、貢がされる日々に快感を覚え始めた頃、競争率が高いアイドルのコンサートのチケットを取るように命令される。何とかネットオークションで獲得したものの、女王様はなぜか気落ちした様子でもういらないと言う。理由は、一緒に行くはずだった友達が殺されたからー。

    とにかくギャル文字?が読みにくい…。絵夢のしゃべり口調はふつうにして欲しかった。演出だったのかもしれないけど。内容はとにかく先が見えずどうなるのか分からなかったけど、ラストは何となく予想できた。

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    2017年11月30日
  • 家守

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    読みやすく、且つ1つ1つの物語がとても面白い。短篇なんだが、その一篇ずつで長篇を書いてもらいたいなと感じた一冊。もしかすると短篇だから良いのかもしれないが。
    短篇ミステリーが苦手な方も、これはオススメしてみたい

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    2017年11月09日
  • 新装版 長い家の殺人

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    『長い家の殺人』が出てすぐ読んでたなーと懐かしさを覚えて再読。
    よくトリックってすぐ忘れるのだけど、さすがに覚えてた。
    島田荘司さんのあとがきが面白かった。

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    2017年10月30日
  • 新装版 動く家の殺人

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    信濃譲二が大好きなので、読んでいて凄く違和感を感じたが、なるほどそう来たか!物語として面白いかと問われると微妙だが、読者の推理の上の上を行く歌野氏らしい作品。ラストの一行が切なくて好き。

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    2017年09月22日
  • 女王様と私

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    主人公気持ち悪すぎだし、「女王様」の言動もやだ〜。
    不快で読むのやめよっかなーって思ったけど、なんか読んでしまった笑
    それに、結構衝撃的だったから星3つ

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    2017年08月06日
  • そして名探偵は生まれた

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    表題作『そして名探偵は生まれた』は雪の密室。探偵と助手の関係が面白い。トリックが杜撰だが名探偵をテーマとした皮肉が良い作品。『生存者、一名』は孤島の密室。サバイバルものであり謎解きでもある。フェアでない一文が残念だが、一気に読ませる魅力的な良作。『館という名の楽園で』は館の密室。これが一番良かった。王道のミステリ、読者への挑戦もある正当でフェアなそれでいて惹き込まれる傑作。『夏の雪、冬のサンバ』も雪の密室。こちらも密室モノとしてなかなか良い良作。全話共通してミステリファンなら大好きな要素が散見する一冊。

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    2017年08月01日
  • ジェシカが駆け抜けた七年間について

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    歌野晶午さんの小説を読むのは二冊目。
    マラソンランナーのジェシカと、もう一人のランナー・アユミが主人公。彼女を中心に、ある事件が起こる。しかも軸となる事件が起こるのは物語の中盤。
    著者は昔マラソンをやっていたことがあるようで、その経験も生かされているようだ。
    1冊目に読んだ「葉桜の季節に君を想うということ」が傑作だったため(ご存知、我らがSMAP中居正広がスマスマでオススメしてくれて読んだ一冊だ)、期待値が自分の中で上がりすぎてたかな・・・。「分身」というのが大きな伏線となって物語のキーになると思いきや、大きな山場がなかったように感じてしまった。

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    2017年05月14日
  • 女王様と私

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    現実社会と仮想社会。
    リアルな自分とインターネットなどを含む媒体の中で生きている自分。
    どんどんその境目があやふやになっていき、本当の自分を見失っていく・・・。
    妄想の果てに待っている世界は、たぶん自分が一番楽で生きやすい世界なのだろう。
    有り得ない世界への境界線を越えてしまったとき、人は壊れていく一歩を踏み出しているのかもしれない。
    結末は中盤でおおよそわかってしまうけれど、最後まで飽きずに読ませる力量はさすが。
    とくに12歳の来未のキャラクターが見事すぎて圧倒された。
    読者の錯覚を利用し、考え抜かれた構成によって不思議な世界に引きずり込み、そして最後には「またやられた!」が待ち受けている。

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    2017年04月12日
  • さらわれたい女

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    あった言う間に読んでしまった。スピード感のある展開が面白い。小悪党の便利屋だが彼に肩入れして読んでしまう。

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    2016年09月17日
  • そして名探偵は生まれた

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    ネタバレ

    歌野晶午さんといえば、
    「葉桜の頃君を想うということ」での
    想像もしない驚きの結末があまりに印象深く
    今回も期待して読んだのだけど
    短編集だからかな、最後の方はちょっと飽きちゃった

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    2016年09月04日
  • 密室殺人ゲーム2.0

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    ネタバレ

     前作から併せたシリーズとして見れば,そこそこ楽しめる。前作のラストとのズレ,今作のキャラクターとの関係性が明らかになる中盤までは楽しく読めたが,今作のキャラクターの正体が,前作のキャラクターを真似ている別人と分かった後はダレた。
     最後の,意外な被害者というトリックを実行するために自分を殺すという意外性も,ここまで読みすすめてきた展開を踏まえると,ふーんという印象にとどまってしまう。下手にメッセージ性を持たせようとしないが失敗の原因だと思う。トリックはバカミス的だし,構成上,個々の人間のキャラクターも人間関係も描けないのだから,前作のキャラクターとのズレをオチに使った衝撃だけを狙ったエンター

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    2016年08月14日
  • 家守

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    家にまつわる5つの短編集。
    どれも後味が悪くて面白かった。
    どの話も思いもかけない真相で楽しめた。

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    2016年06月18日
  • 新装版 ROMMY 越境者の夢

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    ROMMYが殺害された。

    サスペンスの為、早めに犯人はわかるのだが、犯人というか、解体者が何故、ROMMYの身体を切り刻んだか。

    ?と感じたところ全てが伏線となっており、最後の最後で、おお!となった。

    ROMMY、不器用すぎるよ。
    周りの人に対しての愛情をもっと伝えても良かったのではないのかな。

    まぁ、しかし、一番可哀想なのは、何も関係なかったのに殺された真鍋睦子さんだよね。

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    2016年02月14日
  • 女王様と私

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    40代ヒキオタニートが主人公と言う、なかなかハードルが高い話。
    序盤気持ち悪いなーと思いながら読み、途中なかなか面白くなってきたなと思い、終わりはやっぱりキモイと思った。

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    2016年02月13日