あらすじ
冬の八ヶ岳山麓の別荘で、猪狩家の令嬢・静香が逆さ吊り死体で発見された。凄惨な密室殺人は別荘を恐怖の渦に巻き込み、そして第二の被害者が出てしまう…。一冊の日記帳によって明らかになる猪狩家の悲しく暗い過去。事件解決に挑む青年探偵・信濃譲二は完全犯罪を暴けるのか!?傑作長編推理第2弾。
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『この世には悪という絶対的な存在があるとしか思えない。「悪が栄えたためしはない」というが、それは嘘だね。
それまでは悪とされていたことでも、支持する人間が増えることによって善へと転化する。逆に善とされていたことが悪になることもある。
悪は絶えることなく、そして犯罪も、それにともなう悲劇も永遠に続くことだろうよ。
人間の力で動かせないことだ。』
歌野晶午は『葉桜の季節に君を想うということ』のイメージが強いけど、こういう正攻法の作品もあるんだな。
伝統的なスタイルで素晴らしい!しかも「嵐の山荘、密室、雪の足跡、探偵、見取り図、家系図、毒殺、ロープ、離れ、、、」探偵小説のガジェット完全装備じゃないですか!
笠井潔大先生も評価しているので間違いない。
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信濃譲二の家シリーズ第2弾。
最初読んでいて徹が巻き込まれた過去の事件のお話かと思いましたが違いましたね。今回は信濃がやたらと小綺麗に探偵をしていて何だか信濃じゃないみたいでした(笑
トリックのまとめ方も好きです。
最初から最後までムラなく楽しめる本でした。
被害者も加害者も何となく憎みきれないあたりが魅力的なキャラクター作りに長けた歌野先生らしいですね。
犯人はヤス!と騒ぐ徹にうるさいよ(笑)と思いつつも、信濃と徹はなかなか良い「探偵と助手」だと思います。
解説は正直必要無いのでは…。
ミステリーには様々な種類があり、流行のミステリーというのも存在すると思うのですが、そんなに深く考える必要は無いと思います。
楽しめるか、楽しめないか、それだけでも別に良いのでは。
何より全歌野作品をヨイショされたところで「えっそれイマイチな作品だったじゃないか…」というのがありましたし(笑
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振り子にロープウェイ。
今となっては、あまり驚かないが、当時はなかなか突飛なアイデアだっただろう。
「意図せずに偶然起こった」というのの使い方も面白い。
ラストで明かされる真実も驚き。
王道ともいえる、悪くない作品だった。
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古式ゆかしい本格ミステリ。第一作の「長い家の殺人」と同じく大胆さが強かった。こういう密室は好き。しかしトリックや動機などの面は書かれた当時に読めていればもっと面白く感じられただろうなとは思う。最後の信濃譲二の心遣いがいいねぇ、かっこいい。
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犯人は手首のひもでなんとなくわかったが、その他はさっぱりだったので楽しめました。気になったのは、そんな理由で人を殺すのかということ。たぶんこれは私が年をとったからそう思うだけかも。
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キャラクター重視の軽い作品が増えている中で、時々無性に「本格系」の作品が読みたくなる。
最近めっきり数が減ってしまったけど、しっかり考えて書かれた作品を読むと安心するわ。
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とある別荘での殺人事件に巻き込まれた主人公の徹が
またもや親友の信濃の名推理に助けられる展開です。
今回の舞台は雪に覆われた別荘。
うん、いかにも本格的なかんじ。
今回のは、トリックも動機も全然分からなかったな~
ひとつだけ、なんとなくそうしたんだろうな、
っていうのが正解だったくらい。
それにしても、、、主人公の迷推理ぶりがちょっと・・・うざい。。。
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歌野晶午さんのデビュー第二作
最近のものとの作風の違いはデビュー作「長い家の殺人」ですでに知っているけれど、改めて、違う作家さんのものとして読んだ方がいいと思う。
僕は嫌いじゃないけれど…
殺人トリックとか、情景描写が複雑すぎて分かりにくい、というのが正直な感想。
あまりにも実直な当時の作風が故であることは明らかなんだけれど。
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本人が最初に記している通り、若い時に書いた作品なんだなっていうのが分かるような気がしました。
全体の流れは面白くてのめりこんだけど
最後の纏め方が、今書けばもっと上手く纏めたんだろうなあっていう印象。
でも、逆を返すと、やっぱり最初っから
偉大な作家になるべき人だったんだなあ、と。
家シリーズ、残るは「動く家の殺人」。
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大富豪の別荘で起こる3件の殺人事件。どれもが密室性を持っている。謎が解けていくと、第一の殺人が偶然に密室になったがために謎が深まっただけのこと。殺人の理由は、最後まで明かされないが、不幸な過去をもった女の日記が発見されてすべて解決する。こんなのありか・・・という思いもあるが、初期の作品とは言え良く書けている。
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最初の事件は良かったと思いますがだんだん面白味のない事件になっていく感じが・・・。市之瀬君の存在がそう思わせたのでしょうか・・・。最後の日記のところは良かった(笑)
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一応、長い家の殺人からのシリーズらしいけど意識してなかった。主人公扱いの徹は、途中からただの当て馬と化してくのが酷面白い。それ以上に犯人を決め付ける登場人物達にはうんざりするが、動機の手がかりなんてほとんどないから仕方ないし、それを踏まえて終盤に明かしに来る展開が良かった。なかなか他では見ない大ネタバラしには驚き呆然として、何なら笑った。基本的には本格ミステリなんで、今の歌野晶午からはイメージが離れてる。
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田辺医師もだけど、一族みんな性格うざすぎでは…?人格者ぽい祖母千鶴もまあまあキチババだし…?
静香を逆さ吊りにした理由が結局わからなかったんだけどちゃんと読んでないだけかな?
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信濃譲二探偵のシリーズものの二作目らしい。私は一作も読んでなかったが、探偵のキャラクターはなかなか良い。多くは語らないが友人思い。
ところどころ市之瀬への友情を伺い知れる。
市之瀬の間違った推理にはイライラするところもあるけど、犯人の犯行動機には少し悲しい思いになる。
娘が殺されたのは完全にとばっちりで可哀想。
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私の推理力は徹並だった。
ことごとく推理する内容が同じで凹んだ。
最後まで何ひとつわからなかった。
1番目のトリックは窓を閉めに行くのとか危険すぎるし、3番目のトリックは…種明かしされても本当にできるんだろうかという感じ。(ミステリーにはそういうトリックも往々にあるが…)動機となった再会についても、偶然を通りこして奇跡レベル。読みものとしては楽しめたが、おススメしたいかは疑問。
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舞台設定はすごく好きです。雪の別荘、怪しい家族、どんな事件が起こるかワクワクしました。
第一の殺人は殺人状況とその現場の異常性が印象に残った程度で、第二の殺人と共に及第点といった感じです。第三の殺人は少々お粗末かなと思いました。
全体的に『長い家の殺人』よりも手が込んでいると思いました。
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信濃譲二シリーズ第二段!!個人的には嫌いじゃない。ゾロアスター教…そこまで重要かな?苦笑 私には最後まで動機がわかりませんでした。火サスか!みたいなw次も読みます!
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密室トリックが変化球な感じがした。
意外な犯人ではあったけど、フェアな感じがしないのは自分だけだろうか?
動機が最後まで明かされなかったからかな?
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初期やからか歌野作品にしては暗さが少なめで有栖川とか赤川みたいな娯楽感
それはそれでよかったけど今のトリックというかどんでん返し的なおもしろさを期待してたからなんかスッキリしきらんかった!