歌野晶午のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
歌野晶午の原点を、と思いストックされていたこちらの作品。どうせなら新装改訂版を読みたかったので長らく積読本と化しておりましたがやっと巡ってきてくれたので早速読んでみた。
一直線の長い廊下に連なるいくつもの部屋、1度消えて再び現れる死体。「愛」を感じるプロローグとの繋がりの読めない不明な展開。
そして2度目の類似した殺人事件。
登場人物に動機らしい動機が全く感じられず、最早本当に泥棒の仕業か!?!?なんて萎え一直線の推理に到達しましたが、なるほどこれは読めない。
風来坊の元メンバーの登場に戸惑い、ギャンブルなトリックに小首が捻れ、動機に口が尖った。
曲の中に隠されたメッセージの難解さとそれを実行した本人のひねくれ具合に同情心を削がれ、謎のミラクルが重なりミルフィーユと化した完全犯罪に頭を抱える。「〜だぜ」の話し言葉にニヤニヤする。
あれ、ツッコミ含め凄く楽しんでいるではないか。
この粗さが過去作を読む醍醐味であり、聖地巡り パワースポット しかり原点を見た事に満足感。
これから出逢うであろう著者が作りあげた沢山の驚きが待ってると思うとワクワクします。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ動機を持たない殺人者たち
殺したい人間がいるから殺したのではなく、使いたいトリックがあるから殺してみた。
動機を持たない殺人者たちが、
ただ自分たちがリアル推理ゲームを楽しむためだけの殺人を行う。
リーダーが買っていた本の中の一冊。
夏のミステリー特集で、チャートを辿っていったらこれを読め!的なことがかかれていたので早速。
歌野晶午さん3冊目だけど、
『葉桜の〜』以外、いまのところすべて暗い。(笑)
本当にありそうで怖いなって思ってしまった。
最初の方は、トリックが思ったよりも緩くて、
仲間内でも貶されたりしているのが目立った。
でもだんだんエスカレートしていき、
とうとう屋根裏の殺人者、身内殺人へ…
どっちも衝撃的だった。
頭狂人が女の子だったことと、
お兄ちゃんがコロンボだったことがダブルでびっくりで、
そこがピークで面白かった。
2010年の作品だけど、
本当に「いま」っぽくて驚く。
夏はミステリーだ!!みたいに言うけど、
割りかしわたしは通年ミステリーしてるわ(笑)
あとやっぱり、いろんな映画・小説のパロディーが出てくるから、
これからももっといろんな作品に触れたい!と思った -
Posted by ブクログ
主に恋心を綴った短編集。と見せかけて……
話自体はどれもそんなに面白い訳ではないと思う。
サスペンス仕立てだったり、ジュブナイルだったり、どんでん返し有りーのと多彩で作者の力量が感じられる。
所々で見た事ある名前が出てきたりするので、何となく察してはいた。
それにしても、主人公の節制の無い女好きには呆れてしまった(笑)どんなに振られても、別れても、めげない生きる力とか……
そんな彼でも自殺を望んだり、底辺の生活をしてアル中になったりと色々な人生のターンを経験して来たのかぁ?
これを思いついた作者は密かにほくそ笑んだのかな。しかし発表媒体を見るとあちこち変わったりしているので、イマイチ仕掛けに気がつく人が居なかったのかも?
説明っぽく書かれている「錦の袋はタイムカプセル」が書き下ろしとなっていたので、そんな事を想像して楽しませてもらった。