【感想・ネタバレ】密室殺人ゲーム2.0のレビュー

あらすじ

あの殺人ゲームが帰ってきた。ネット上で繰り広げられる奇妙な推理合戦。その凝りに凝った殺人トリックは全て、五人のゲーマーによって実際に行われたものだった。トリック重視の殺人、被害者なんて誰でもいい。名探偵でありながら殺人鬼でもある五人を襲う、驚愕の結末とは。第10回(2010年)本格ミステリ大賞受賞作、2010本格ミステリ★ベストテン第1位。

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

 衝撃の結末だった前作から続く本作でも悪趣味でありながら知的でもあるリアル殺人ゲームの面白さは健在で、どれもハウダニットに特化していながら一筋縄では行かない謎解きばかり(中にはバカミスっぽいのもあったが)で一つ一つの問題の完成度は本作の方が好みだった。反面、衝撃度は前作の方が上だと感じられた。

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2026年03月07日

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飛車角落ち読破済み

前作同様、奇想天外なトリックに度肝を抜かれる
見事な推理を披露するがまだ先が!

一般的なミステリーは
誰が?何故?どうやって?を推理するが、この小説はどうやって?のみに集中して読者と考えられる。

ぜひおすすめします!

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2025年11月24日

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おもしれーー!!!!!えーー!!おもしろい!!!目キラキラさせて「楽しい」に没頭する子供の気持ち。
物凄くアトラクション感のある作品だった。スピード感、スリリングな展開、帰りたくないと思わせる吸引力。
共感できる人物はいないのに、何故か嫌いになれない登場人物。
1作目に始まって、今作ときて最終どうなるか想像もつかない。

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2025年09月17日

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前回と同じように推理が好きな人がネットで集まり、出題者が実際に殺人を起こし、そのトリックを当て合うというゲームを行われていた。
この作品は事件が起こる動機や物語よりも、そのトリックに重点がおかれており、淡々と事件が発生し解決していくという他の推理小説ではみられない進み方でとても面白い。
前作と同じ進み方をするためスムーズに読み進めて行けたが、徐々に前作を読んでるからこそ襲ってくる違和感が、『2.0』というタイトルの意味を浮かび上がらせる。

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2024年06月26日

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前作の終わりが気になりすぎて読んだ。
最後の章結構好き。トリックは序盤から何となく察していたが、本当にやるんだ...と感心した。
前作の要素を入れつつ、少しずらすので二番煎じのがっかり感がなくて面白い。
三作目も読もうと思う。

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2026年06月26日

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虚構からの現実への侵食。そのゲームの真意とは

密室殺人ゲームシリーズの続編はここでは語れないネタバレの要素がたくさんあるためぜひ実際に手に取って読んでほしい。今作も五人のハンドルネームプレイヤーによ
るインターネット上での殺人ゲームの謎解きは「誰が殺したか」は明白、出題者ということで「どうやって殺したか?」といった古典的な謎解きに集中することができる。

と思ったらそれはまた違く、衝撃的な展開やトリックに驚き、そこには「なぜ殺したか」や人間関係といった背景や動機の要素も加わるといった何層もの構造が実物であった。

特に「意外性のある被害者」、「意外性のある加害者」、そして一つの殺人のために行われた凶行に含まれる狂気はもちろん読み手としてはフィクションとして捉えられる反面、この作品世界の人たちにとってはノンフィクションである。昨今現実と虚構、リアルとバーチャルが溶け合いつつある現状をまさに読み切った作者の想いがここにあると感じた。

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2026年04月15日

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ネタバレ

前作が面白く続編も読破
前作同様に探偵と犯人をローテーションしていく物語

冒頭から疑問がありながらでその真相と新たな展開は新鮮だったが、前作の設定や各キャラが面白くて続きを読みたかったので正直少しもやった

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2026年04月13日

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ネタバレ

面白かった。
確かに思い返してみれば、ザンギャ君こんなに硬い言葉使ってたっけ?とかコロンボも全く喋らないなとか、勘繰れる伏線はあった。

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2026年01月18日

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前作(王手飛車取り)からの引きが気になって600ページ余りをすぐに読み終わってしまった。相変わらずの悪趣味全開ながら語り部たちの軽快な掛け合いに引き込まれる。オチはなるほどそう来たか、という感想。個人的には好き。

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2025年08月26日

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現実味のない、虚構ならではの世界。
本格ミステリー読者をデフォルメした姿で描かれた登場人物。被害者は誰でもよくて、密室殺人をしたいだけの彼ら。もちろん犯人は出題者本人。人殺しと事件解決を担う二面性を持った彼らを批判的に思う反面、展開が楽しみで仕方なかった。永遠に覚めない夢を見ている気分、なんとも言えない気持ち悪さが心地いい。600ページという分厚さが読み応え抜群の一冊。

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2023年12月29日

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シリーズ2作目

今作から読み始めても前作と直接のつながりは無いので大丈夫だが土台部分を理解する上でも、また中盤あたりでの違和感の払拭することも含めて前作から読むことオススメ

中々の残虐性は前作同様

また前作とは違った方向で驚かされた
まさかコロンボ君が...

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2023年08月20日

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ネタバレ

前作に劣らず面白かった。
最初は「エピソード0かなー」と思ったけどそういうことか。
密室殺人ゲームの存在が世間に公表され、それに感化されて自らもゲームを始めた人たち。あまりにも性格が本家に似てるから気づかなかった。
最後の044APDのトリックはよかった。

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2023年07月05日

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 密室殺人ゲーム第二章!! ゲーム感覚で殺人を犯す若者たち、残虐思考の最期に見出した答えは・・・。

動機をかなぐり捨てた推理ゲームが帰ってきた! 前作の終わりをちゃんと引き継げてます、すごい。 設定は同じなので新鮮味はやや薄れましたがそれでもなおエキセントリックな狂人たちの戯れ、歌野晶午氏の暗いミステリーやっぱ面白いな。 

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2023年06月04日

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前作から半年以上経ってからであったため、思い出すのに少し苦労したが、しっかり続編であった。
登場人物たちの成していく殺しのトリック、そして彼ら自身の正体に、アッとさせられた。

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2023年04月30日

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長編ミステリーは途中でだれてしまう作品もあるが、今作は飽きることなく一気に読んでしまった。作者による謎解きゲームという現実から虚構の世界に没入して、それがものすごい体験であった。

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2023年03月15日

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王手飛車取りの続編なので読む前から楽しみだったけど、前作から繋がっている謎と今作で展開する話の謎、両方とも好みだったので満足した

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2023年01月05日

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ネタバレ

密室殺人ゲームシリーズ第2弾。
前回のあのラストからの何もなかったかのようないつもと同じハンドルネームを持つ5人のメンバーが前回と同じように殺人推理ゲームを行うというものであり、前回とどう繋がっているのかという疑問を持ちながらも読み進めていった。すると、前回に出てきた犯人たちは前回の爆発で半数が死亡しており、彼らの信奉者が模倣犯という形でこのゲームを行っていたのがとても恐ろしかった。そのきっかけが、警察官の些細な流出であると言うのも、リアルさがあってとてもやりきれないと思ってしまった。
今回も叙述トリックが使われており、頭狂人の正体や044APDの末路など驚かされる要素がとても面白かったです。そして最後のチャットのスレはまさかの「あの人」名のだろうか、このまま終わるわけ無いだろうので次のマニアックも読んでいきたいです。

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2023年01月03日

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ネタバレ

 続編ということもあり、どのような話になるのか気になりながら読み始めた。最初は前回からのつながりが見えずに困惑。しかも頭狂人が男であることがわかり動揺した。
 前回の狂気的な殺人ゲームが公になってしまったことにより、真似する人間が現れてしまったのだ。
 最後の殺人の犯人が間宮で、自殺したのでは?とは考えていたが頭狂人のチャットによってミスリードされてしまった。
 狂気的な事件が起きると、それを真似してしまう人間が現れてしまうという点が現実の世界でも起きる事象なのだと考える。そして狂気の行き着く先が自らの死であるという点が興味深く感じた。

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2026年08月12日

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ネタバレ

シリーズ続き。前のゲーム参加者は居ない。前作主人公はしっかり死んでいて安心した。
今回のやつらは前にも増して胸糞悪い感じだけれど、前回の参加者に憧れて、というところが何となく小物感。何となく前回のメンバーの方がまだ可愛げがあった気もする。
メンバーが変わっているのは途中まで気づけないのは面白い。
リックは相変わらずさすが。

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2026年04月07日

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前作の衝撃的な結末の続きが気になり読み進めましたが、そこはあっさり終わって第二章…的な構成でした。

しかし彼らが起こした事件の一つ一つは掘り下げていけば全ていわゆるイヤミスの題材になってもおかしくないようなものなのに、ネット上で集まった推理マニアたちが実際に殺人を行なってそれを解くことを競うという現実離れした特殊な状況下での軽快なやり取りに焦点を当てていることから時にクスりと笑ってしまうようなこともあり、ミステリーに対する固定観念を取り払ってくれる作品でもあると思う。

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2026年01月23日

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ネタバレ

楽しく読めたけど、王手飛車取りの続編ゆえの驚く展開を期待しちゃってたからこれで終わりかぁと思ってしまった。

王手飛車取りで中身を知ったせいで解きづらくなってる事件やオリジナルのキャラクターを上手く真似て起こしてる事件があってそれは結構楽しめた。

最後は伴道全教授だけは生き残ってて、またどこかでこのゲームが開催されてるよって事なのかな?

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2025年10月19日

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ネタバレ

前作て亡くなってる人が出てたりでどうなってるの?とワクワクしたけど喋り方や格好を模倣してるだけの他人だったのがわかってな~んだってなっちゃった
最初のほうの阪本さん(だっけ)はなんだったんだろう 急に話が切り替わって説明が無かった気がする

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2025年09月03日

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ネタバレ

おいふざけんな!!aXeが中年ハゲおじであることをようやく受け入れて、いやむしろそれが可愛いと思って2.0を手に取ったのに。

「実は別人でした」!?
おまけに「実は女でした」!?

おい!!人をおちょくるのも大概にしてくれよ!!
私は彼らが好きだったの!前作の彼らが!
それをさぁ それをさぁ!
や、前回の終わり方からして別人かもしれないとは思ってた 思っていたけどさぁ
そこを「はぁ。本当に別人ですが」なんてちょっぴりひどいんじゃないのかい!?
っていうかエミュレートが上手すぎるだろ。
どんだけオリジナルメンバー信奉してんだよ。
この殺人フリークたちめ。許さん

あ〜〜〜〜〜あ!!!!!!!!

もう見れないのかよ。
キザで嫌味なaXeも、それに突っかかるザンギャ君も、それをほったらかす頭狂人も、いっつもちょっぴりツメがあまい教授も、愛想なしのコロンボちゃんも、もう見れないのかよ…………。
会いたいよ、彼らに………………。

ああ………………。

ああ。
でも まだ諦めきれない。
決めた。決めたよ私。
次の「密室殺人ゲームマニアックス」も読むよ。

まだ見ぬマニアックスに愛を求めて。
私は求道者。そう、愛の。
aXe(オリジナル)への愛、そしてその仲間たち(オリジナル)への愛で、諦めずに立ち向かっていける。
応援しててね。みんな……。

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2023年12月23日

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最後こうなるか、という感じ。あまり好きな終わり方ではなかったかも。派手さは無いけど手のこんだ推理小説って感じかも

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2023年12月04日

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続編なりの楽しさは前作との絡みやキャラクターへの愛着が面白さを増す要素でミステリー的には落ちると思っていたがその逆。それぞれのミステリーは前作よりクオリティ高く楽しめるが、関連性が大したことなく残念。続編として読まず先にこれを読んだ方がまだ面白いかもしれない。

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2023年09月24日

Posted by ブクログ

おもしろかったけど、1冊目の方がおもしろかった。
1冊目がおもしろすぎて期待値が上がっちゃった感じはする。

三つの閂はちょっと難しすぎた笑
図にしてもらわないとわからない…笑

1番好きなのは「次は誰が殺しますか?」

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2023年07月10日

Posted by ブクログ

 前作があり、今作を読み始め、最初に感じるのは、やはりなぜ彼らがここにいるのかという事。前作のラストは?結末があったはずだが?と疑問を持ちながらも読み進める。
 相変わらずの殺人事件と残虐なのに軽い作風は何か機会的だが、所々登場人物達に違和感を感じてしまう。
 今作もトリックなどは決して大量生産の為ではなくそれぞれの登場人物が、それぞれで実行した魅力的なものが多い。
 結末を持って、まあ、納得かなぁと思える作品だが、何故か物足りない感じもしてしまう。
 歌野晶午で最初に手に取ったシリーズがこんなにもイカれているとは(笑)。しかもシリーズ化されており誰よりも筆者に恐怖を覚えた。

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2023年05月24日

Posted by ブクログ

前作の衝撃的な終わり方をしたのに、なぜか引き続きチャットをしているいつものメンバー。まぁ、その謎も物語進んでいくうちに明らかにされていくわけだが。
密室トリックの見事さよりも、そこまでやんのかっていう異常性のほうが際立つ。

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2023年05月20日

Posted by ブクログ

前作を読んでいたなら、序盤から「?」マークが灯るはず。そして、段々、謎は深まってきて、中盤でようやく納得。
個人的には前作のほうが好みかな。前作のほうが驚きも大きかった。

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2023年01月04日

Posted by ブクログ

ネタバレ

 前作から併せたシリーズとして見れば,そこそこ楽しめる。前作のラストとのズレ,今作のキャラクターとの関係性が明らかになる中盤までは楽しく読めたが,今作のキャラクターの正体が,前作のキャラクターを真似ている別人と分かった後はダレた。
 最後の,意外な被害者というトリックを実行するために自分を殺すという意外性も,ここまで読みすすめてきた展開を踏まえると,ふーんという印象にとどまってしまう。下手にメッセージ性を持たせようとしないが失敗の原因だと思う。トリックはバカミス的だし,構成上,個々の人間のキャラクターも人間関係も描けないのだから,前作のキャラクターとのズレをオチに使った衝撃だけを狙ったエンターテイメントとして描いた方がインパクトが残ったと思う。

サプライズ ★★★☆☆
 冒頭から前作「密室殺人ゲーム 王手飛車取り」のラストを無視するかのように、頭狂人,aXe,ザンギャ君,伴道全教授,044APDの5人による推理ゲームが展開される。パラレルワールドにおける作品なのか,前作より前の時系列の作品なのか…と推測させるが,その真相は物語の途中で明らかにされる。前作のメンバーは,前作のラストで,頭狂人が仕掛けた爆弾が爆発し,頭狂人とザンギャ君は死亡,aXeが逮捕され,伴道全教授は生死不明という展開となっていた。aXeが逮捕された際の捜査資料がインターネットから流出。その資料を見て,彼らのキャラクターを真似,同じようなゲームをしているのが本作のメンバーという設定。この真相を,前作同様,頭狂人が自分自身の身近な人を殺害するという形で正体を現し,その正体が男性という形で明かされる。この部分はミステリとして十分な意外性を示している。
最後の出題を044APDが行い,自分自身を殺害=自殺し,プログラムを利用いて出題やチャットを続けていたというラストは見事というより,マンネリを感じてしまった。驚愕というほどの驚きはないが,前作からのズレを上手く意外性に繋げたところは上手いが,サプライズとしては普通。

熱中度 ★★★☆☆
 前作はすごい熱中して,一気にラストまで読めた。本作も,5人の正体が分かるところまでは非常に熱中して読めたが,そこから先がややダレた。ラストも普通。

キャラクター ★★☆☆☆
 個々のキャラクターは,一見,強烈なのだが,実はそれほど人間が描けておらず,あまり入り込めない。もっとも,正体を隠してチャットしているので,人間が描けないのは仕方ない。動機などもなく,トリックを披露するために殺人をするので,被害者側のキャラクターも深まらない。前作のキャラクターを真似たという設定もあって,前作のキャラクターを模しているという設定のため,今作の5人の個性は非常に薄い。シリーズとしてはそこそこ個性的だが,今作の5人としては評価は低くなる。

読後感 ★★☆☆☆
 良くもないし悪くもない。歌野晶吾としては,最後の044APDの遺書として紹介される「ゲーマーにとって自分の死は快感」研究を考えるという記事で,「人間は,たとえ仮装世界の中であっても,人殺しが悪いことだと認識しているということだ」,とか「ゲーム内で自分が死ぬことで,ゲームへの没入感から一時的に解放されることを意味する…自分の精神を健全に保つには,おそらく死ぬことが必要なのだ」といった文章で,ミステリを娯楽として読んでいる読者に衝撃を与えようとしているのかもしれないが(解説でもそのようなことが書いているが),あまり感じなかった。読後感が悪くなれば,歌野晶吾の狙いが当たるということだろうが,正直,感じず,ラストがイマイチだったなという印象を残しただけ。被害者はもとより,今作の5人のキャラクターの個性が薄すぎるので,044APDが死んでもほとんど衝撃がなく,読後感の悪さにもならない。

インパクト ★☆☆☆☆
 薄い。シリーズとして見れば,このシリーズにインパクトはあるのだが,個々の作品として見ると,この2作目には全くインパクトがない。まさに前作の続編であり,マンネリ。いっそ,前作とのズレを活かし,5人の正体が分かったところをラストとすれば,今作としては意外性があるラストであり,インパクトは残ったと思う。今作の5人の正体をさらっと描き,044APDが自殺をすること及びその理由で読者に衝撃を与えたかったのだろうが,ここまで馬鹿げた小説でラストだけ,そのような工夫をしてもインパクトには繋がらない。仮想社会でも人を殺害することは問題だというモチーフで小説を書きたいなら,もっと個々のキャラクターに感情移入させるような小説にした方がよかったと思う。この小説としては,単なるエンターテイメントとして,前作とのズレを生かした意外な真相で閉めるべきだったと思う。

希少価値 ★☆☆☆☆
 現時点では希少価値はない。ただし,今のネット環境などを踏まえた小説なので,将来的にネット環境や社会情勢が大きく変わったときにに,読み継がれるとは思いがたい。古典とはならないと思う。10年,20年単位で考えると,持っておいたほうがよさそう。

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2016年08月14日

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