歌野晶午のレビュー一覧

  • 新装版 動く家の殺人

    Posted by ブクログ

    信濃譲二が大好きなので、読んでいて凄く違和感を感じたが、なるほどそう来たか!物語として面白いかと問われると微妙だが、読者の推理の上の上を行く歌野氏らしい作品。ラストの一行が切なくて好き。

    0
    2017年09月22日
  • 女王様と私

    Posted by ブクログ

    主人公気持ち悪すぎだし、「女王様」の言動もやだ〜。
    不快で読むのやめよっかなーって思ったけど、なんか読んでしまった笑
    それに、結構衝撃的だったから星3つ

    0
    2017年08月06日
  • そして名探偵は生まれた

    Posted by ブクログ

    表題作『そして名探偵は生まれた』は雪の密室。探偵と助手の関係が面白い。トリックが杜撰だが名探偵をテーマとした皮肉が良い作品。『生存者、一名』は孤島の密室。サバイバルものであり謎解きでもある。フェアでない一文が残念だが、一気に読ませる魅力的な良作。『館という名の楽園で』は館の密室。これが一番良かった。王道のミステリ、読者への挑戦もある正当でフェアなそれでいて惹き込まれる傑作。『夏の雪、冬のサンバ』も雪の密室。こちらも密室モノとしてなかなか良い良作。全話共通してミステリファンなら大好きな要素が散見する一冊。

    0
    2017年08月01日
  • ジェシカが駆け抜けた七年間について

    Posted by ブクログ

    歌野晶午さんの小説を読むのは二冊目。
    マラソンランナーのジェシカと、もう一人のランナー・アユミが主人公。彼女を中心に、ある事件が起こる。しかも軸となる事件が起こるのは物語の中盤。
    著者は昔マラソンをやっていたことがあるようで、その経験も生かされているようだ。
    1冊目に読んだ「葉桜の季節に君を想うということ」が傑作だったため(ご存知、我らがSMAP中居正広がスマスマでオススメしてくれて読んだ一冊だ)、期待値が自分の中で上がりすぎてたかな・・・。「分身」というのが大きな伏線となって物語のキーになると思いきや、大きな山場がなかったように感じてしまった。

    0
    2017年05月14日
  • 女王様と私

    Posted by ブクログ

    現実社会と仮想社会。
    リアルな自分とインターネットなどを含む媒体の中で生きている自分。
    どんどんその境目があやふやになっていき、本当の自分を見失っていく・・・。
    妄想の果てに待っている世界は、たぶん自分が一番楽で生きやすい世界なのだろう。
    有り得ない世界への境界線を越えてしまったとき、人は壊れていく一歩を踏み出しているのかもしれない。
    結末は中盤でおおよそわかってしまうけれど、最後まで飽きずに読ませる力量はさすが。
    とくに12歳の来未のキャラクターが見事すぎて圧倒された。
    読者の錯覚を利用し、考え抜かれた構成によって不思議な世界に引きずり込み、そして最後には「またやられた!」が待ち受けている。

    0
    2017年04月12日
  • さらわれたい女

    Posted by ブクログ

    あった言う間に読んでしまった。スピード感のある展開が面白い。小悪党の便利屋だが彼に肩入れして読んでしまう。

    0
    2016年09月17日
  • そして名探偵は生まれた

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    歌野晶午さんといえば、
    「葉桜の頃君を想うということ」での
    想像もしない驚きの結末があまりに印象深く
    今回も期待して読んだのだけど
    短編集だからかな、最後の方はちょっと飽きちゃった

    0
    2016年09月04日
  • 密室殺人ゲーム2.0

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

     前作から併せたシリーズとして見れば,そこそこ楽しめる。前作のラストとのズレ,今作のキャラクターとの関係性が明らかになる中盤までは楽しく読めたが,今作のキャラクターの正体が,前作のキャラクターを真似ている別人と分かった後はダレた。
     最後の,意外な被害者というトリックを実行するために自分を殺すという意外性も,ここまで読みすすめてきた展開を踏まえると,ふーんという印象にとどまってしまう。下手にメッセージ性を持たせようとしないが失敗の原因だと思う。トリックはバカミス的だし,構成上,個々の人間のキャラクターも人間関係も描けないのだから,前作のキャラクターとのズレをオチに使った衝撃だけを狙ったエンター

    0
    2016年08月14日
  • 家守

    Posted by ブクログ

    家にまつわる5つの短編集。
    どれも後味が悪くて面白かった。
    どの話も思いもかけない真相で楽しめた。

    0
    2016年06月18日
  • 新装版 ROMMY 越境者の夢

    Posted by ブクログ

    ROMMYが殺害された。

    サスペンスの為、早めに犯人はわかるのだが、犯人というか、解体者が何故、ROMMYの身体を切り刻んだか。

    ?と感じたところ全てが伏線となっており、最後の最後で、おお!となった。

    ROMMY、不器用すぎるよ。
    周りの人に対しての愛情をもっと伝えても良かったのではないのかな。

    まぁ、しかし、一番可哀想なのは、何も関係なかったのに殺された真鍋睦子さんだよね。

    0
    2016年02月14日
  • 女王様と私

    Posted by ブクログ

    40代ヒキオタニートが主人公と言う、なかなかハードルが高い話。
    序盤気持ち悪いなーと思いながら読み、途中なかなか面白くなってきたなと思い、終わりはやっぱりキモイと思った。

    0
    2016年02月13日
  • 新装版 ROMMY 越境者の夢

    Posted by ブクログ

    キャラクターに個性があり葛藤がありドラマとしての部分が面白く読み応えがある。殺人事件の部分はオマケのようなモノ。

    0
    2016年02月11日
  • さらわれたい女

    Posted by ブクログ

    なんとなく予想ついてしまったと言うか、他に疑わしい人がいなかったと言うか、誘拐してください、だなんて、そうそう頼んでくる人なんていないわな。

    探偵さんが、どうなるかハラハラした。

    二転三転は確かにしたけど、少し物足りなかったような気がしてしまったのは、きっと日頃からミステリーばかり読んでいるせいで深読みしすぎてしまうからですね。

    先入観なく読み進めたかった一作。

    0
    2016年01月18日
  • 死体を買う男

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

     西崎和哉という無名の作家が「白骨鬼」という江戸川乱歩が主人公の小説を,作者が分からない小説として発表する。細身辰時というミステリ作家は,西崎に対し,「白骨鬼」を自分の名前で発表したいと告げる。西崎が首肯しないと,裏から手を回し,最終回に当たる第三回を雑誌に掲載させないという手段を取り,自分の名前で発表するように,西崎に迫るというストーリーの話。
     作中作の「白骨鬼」は,江戸川乱歩がワトソン役で,萩原朔太郎が探偵役になっている。この作品は,江戸川乱歩好きなら楽しめるのかもしれないが,そういった加点要素がないと,全く楽しめないというレベルではないが,及第点以下の作品でしかない。
     真相は,「白骨

    0
    2022年11月12日
  • さらわれたい女

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

     誘拐モノ。便利屋のもとに,「夫の愛を確かめるために,私を誘拐してください」という依頼がされる。物語の前半は,便利屋による誘拐。1991年当時の最新の通信技術を使った誘拐が展開される。伝言ダイヤルやダイヤルQ2を使ったトリックであり,今となっては,「これって何?」と感じてしまう。最新の技術を使ったミステリは,すぐに古臭くなってしまう…どころかわけがわからない作品になってしまう。
     短編ミステリだったら,単なる誘拐モノになるのだろうが,この作品には続きがある。むしろこちらがメイントリック。便利屋に誘拐を依頼した「小宮山佐緒理」は,「津島さと子」であり,狂言誘拐ではなく,死体遺棄をさせるために,狂

    0
    2016年01月04日
  • 世界の終わり、あるいは始まり

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

     連続する誘拐殺人事件。富樫修は,息子「富樫雄介」の部屋から,息子が誘拐殺人事件に関与していたと思われる被害者の名刺,銃などを見つける。
     「世界の終わり,あるいは始まり」は,誘拐殺人事件を,犯人の視点,被害者の視点,刑事の視点のいずれでもなく,犯人と思われる人物の父親の視点から描かれている。
     物語は,中盤から富樫修の妄想が繰り返される。
     最初の妄想は,富樫雄介の犯罪が明らかになり,補導されるというストーリー。二つ目の妄想は,一家心中を図るが,死にきれないというストーリー。三つ目は,修が雄介に全てを告白するように仕向け,雄介が告白するというストーリー。四つ目は,連続誘拐殺人事件の一つと偽装

    0
    2025年01月05日
  • そして名探偵は生まれた

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

     雪の山荘,孤島などの密室小説を集めた短編集。歌野晶午の作品は,本格ミステリらしい本格ミステリが多く,好きな作家の一人である。
     「そして名探偵は生まれた」では,関わった事件について書いた小説によって損害賠償を請求されたことがあり,関わった事件について語ることすらしなくなった卑屈な探偵役が登場する。なんともひねくれた作品。真相を解明するのではなく,犯人をゆすろうとし,ワトソン役に殺されるという真相。ワトソン役が,名探偵になろうと誓うラストシーンが「そして名探偵は生まれた」というタイトルと相まって印象に残る。
     「生存者,一名」は爆発テロを行った新興宗教団体のメンバーが無人島で希少な食料をめぐっ

    0
    2022年08月21日
  • 増補版 放浪探偵と七つの殺人

    Posted by ブクログ

    一つ一つの短編は、昭和の香りがして、また展開も面白く楽しめた。
    ただ、少々強引なオチも。
    しかし、全て読み終わった後に、全話を繋ぐ何かがあるかと勝手に期待したが、無かった。

    0
    2015年09月26日
  • 新装版 正月十一日、鏡殺し

    Posted by ブクログ

    歌野晶午の初期短編集という事で、これまで読んできた後発の作品のアイディアに繋がるようなネタが散見された、特にプラットホームのカオス。これと表題作の読んでる最中の嫌な気分と後味の悪さはやっぱり歌野晶午だなぁと思う。

    0
    2015年09月14日
  • 安達ヶ原の鬼密室

    Posted by ブクログ

    絵本風の物語、アメリカで起きた猟奇事件、終戦直前に起きた日本での怪事件の3つが最終的にある共通点で結ばれる点や個々の事件、特に鬼屋敷で経ち続けに起きる怪事件の見せ方は巧い。しかし表題作の鬼屋敷の構造がトリックを露呈しやすくしているのが難か。

    0
    2015年09月13日