歌野晶午のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ探偵ごっこと称して、自分たちで殺人を犯し、そのトリックを仲間に推理させるという設定がとにかく面白かった。
トリックを考えること自体はあっても、それを実際に実行してしまうのだから、登場人物たちの頭のねじは相当ぶっ飛んでいる。しかも、トリックを披露したいがために平然と殺人を犯し、家族でさえ容赦がない。その異常な価値観には終始不気味さを感じた。
特に驚いたのは、密室を作り出すために天井裏に1か月も潜伏していたこと。普通の殺人事件ではそこまでしないだろうと思うが、面白いトリックを成立させるためなら、どんな手間も惜しまない。その発想の柔軟さと突き抜けた狂気が、この作品の魅力だった。
5人がそれぞれ問題を出し合う短編集のような構成で読みやすく、トリックそのものも楽しめた。さらに、全員男性だと思い込んでいたので、頭狂人や伴道全教授の正体が明らかになったときは驚いた。特に教授の正体がさらっと明かされたのが印象的で、それまでの描写やトリックの意味がつながっていくのも面白かった。
最初は3部作だと知らずに読み始め、最後にTo Be Continuedと出てきてびっくりした。続きが気になるので2.0も読みたい。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ主人公含む5人のネット友達による推理ゲーム。各々が殺人事件を問題として出題し合う集まりだが、問題となる殺人事件は「出題者本人が犯人」であるという風変わりな作品。
犯人も分かっている、動機も「面白そうだから」という至極単純な理由。その為全ての事件がハウダニットの形式を取っていた。
登場人物の名前が風変わりな為、最初は読み進めるのに時間がかかったが、ストーリーが進み核心に近づく内に慣れていき、そこからは面白いようにページを捲る手が止まらなくなっていた。
まさか頭狂人が最後の事件の犯人、そして身内とは想像できなかった。それどころかコロンボが八田家の子供だと推理していた自分が情けない。
最後はどうなったのだろう。
同筆者の「葉桜〜(略)」と同じく、最後に驚かされた作品であった。 -
Posted by ブクログ
タイトル『それはそれはよく燃えた』の1文から始まるショートショート集。
ネットの炎上、恋心、火事など、こんなものまで「燃える」のかと思える作家25人の25作を1冊の本で読めるのはとても贅沢。
でも後味は25作25様で、ほっこり甘いものもあれば苦々しいもの、ざらっと心地悪いものなど本当にさまざま。
クイズノックのファンなので河村拓哉さん目当てでこのシリーズを読み始めたが、矢樹純さん、三津田信三さんなど、このシリーズは毎回新しい作家さんと出会えて、読書の幅が広がって嬉しい
私は総じてホラーが好きなので、今回の『それはそれはよく燃えた』はぞくっとする話が多くて、とても好み。不穏で悲しくて残酷。年末年始たっぷり楽しめた