歌野晶午のレビュー一覧
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歌野晶午さんの本を読むのは今作が初めてです。
いじめられている少年、太刀川照音(たちかわしょーん)。ジョン・レノンかぶれの父親と瑤子(よーこ)の間に生まれた彼の日記からこの物語は始まります。
母親、父親……と移り変わっていく語り口から、彼が神に祈り続けた結果、自分をいじめていた男子生徒が呪い殺されてしまったように見えますが、真相は果たして……?
という物語。
文庫本には珍しくずっしりと重い647ページの大作ですが、次はどうなるんだろうと期待が膨らんですぐに読み終えてしまいました。
いじめ描写がかなりリアルで、過度な脚色をされていなさそうなのが怖い。実際、照音のようにいじめに苦しん -
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歌野晶午『間宵の母』双葉文庫。
『間宵の父』『間宵の母』『間宵の娘』『間宵の宿り』と4つの話で構成された連作形式のイヤミス風ホラー小説。
綿密に組み立てられた恐ろしい罠による恐怖の連続……
歌野晶午の作品を読むのは『葉桜の季節に君を想うということ』に次いで2作目。
間宵己代子と娘の紗江子、紗江子の娘の和香菜の三代に亘り、繰り広げられる忌まわしいき物語。最後の『間宵の宿り』で全ての謎が明らかにされるが、余りのことに愕然とする。
『間宵の父』。小学三年生の間宵紗江子には母親の己代子よりかなり若くてイケメンの夢之丞という名の義父が居た。ある時、紗江子と親友同士だった西崎詩穂の母親が夢之丞と -
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ネタバレ面白かったです。
王手飛車取りの続きが知りたくて読みました。
結局あのオフ会でメンバーはどうなったのかが明かされないまましばらく話が続きます。
1ページ目から最後の最後まで興奮しっぱなしでした。3作目のマニアックスも読みたいです。
以下ネタバレです。
オフ会後の展開について書きます。
王手飛車取りでのオフ会後、頭狂人の死亡とAXEの逮捕が判明しています。負傷したAXEが病院に行って警察の取り調べを受けたためにサークル活動の詳細が世間に流出してしまい、模倣犯が流行ります。作品の途中で同じHNを使用した模倣犯で構成されたサークルであることが明かされ、密室殺人ゲーム2. -
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終盤に信じられない大どんでん返し
なんて読むしかないでしょ!!
となったけど
なんとなくオチが先読みできてしまって残念
でも「これはいじめの物語だ」という簡単な話ではなく
本当にいろいろと絡まりあった大作でないかと思う
あと登場人物全員がまったく好きになれない
タイトル通り、読み始めから読み終わりまで
すべて「絶望」状態で楽しめました
桜葉…は何年か前に読んでたけどこれもすごく面白かったような、
でも私はこちらのほうが面白かった
すごく分厚い本なのにあっという間だった
ちなみに別にジョンレノンは好きではないので
その知識があったらもっと楽しかったのかも
本当にイヤミスもイヤミス
誰も -
購入済み
紙と鉛筆のご準備を
2回読みました。1回目を読み終えた時に色々なことを確認したい衝動に駆られ、2回目は紙と鉛筆を準備して読みました。ミステリーの内容も最高でしたが、歌野さんの読者に対するメッセージ性もあって、読後にあたたかい気持ちになりました。とても素敵な作品でした。
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ネタバレ恋愛の短編集だと思って読み始めて、最後のネタバラシで全てが繋がってそういうこと!と納得しながら読みました。1回だけでなく2回3回読んで色んな伏線に気づくことが出来るんだろうなと思います。
最後の1行でオチをつけてきたり、色んな意味で裏切られることが多くてとてもワクワクしました。
全てのことが繋がると主人公はどうしようもなく惚れっぽいし女が好きな体質なんだなと呆れてクスッと笑ってしまうようなキャラクターでいいなぁと思いました。
個人的に好きだったのは「別れの刃」と「まどろみ」かなあと思います。秘密の関係っぽくて優越感に浸っていたところからフラれて刺されるところまでのちょっとずつ不穏な空気に -
Posted by ブクログ
大好きな歌野晶午さんの作品。
読み始め、面白いんだけどなんだか普通の物語が続く。かと思いきや、やっぱりそれだけではなかった。もちろん最後の解説から読んだのだが、そこにはこれ以上読むとネタバレなので本書を読んだ後に…と注意書きがあったにもかかわらず、ページを捲ってしまうのが私の性分。3行ほどですぐに後悔する羽目になった。だがそれでも面白く読めてしまう歌野さんの筆力たるや。ネタバレがいつくるのかとワクワクするのもスパイスの一つ。分かっていながら読んだのにもう一度読み返してしまう。ページ数が多いけどサクサク読めてしまう。
好色一代男、を読みたくなった。 -
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未読と思って読み始めたが、
以前に読んだ本を加筆・改題したものだった(^ ^;
でもだいぶ手を加えられたのか、
私の記憶力が怪しくなったのか(^ ^;
途中まで既読であることに全く気づかず(^ ^;
三作目の結末まで読んで、ようやく思い出した(^ ^;
確か以前に読んだときは、
「舞田ひとみ11歳、ダンス ときどき探偵」
みたいなタイトルだったような。
で、確か「タイトルになってる割には
舞田ひとみが探偵として活躍しない」
という印象を抱いたような(^ ^;
今作では、タイトルから舞田ひとみが抜けた分、
若い刑事の活躍譚として読めるような。
その謎解きのきっかけとして、ひとみが役立ってい