歌野晶午のレビュー一覧
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我孫子武丸さんデビュー35周年記念のアンソロジーです。
作家陣も錚々たるメンバーで、私に割とトラウマを植え付けた『殺戮にいたる病』に因んだテーマ。
我孫子さんご本人がヘンテコなテーマで作家さん方に申し訳ないし、自身も書かれるとは思って無かったので苦労したと仰っていましたが、そこは流石の力量を持った作家さん方!見事にテーマに沿った短編集となっております。
それでいて、それぞれの作家さんの個性がキラリ。
ではでは、いつもの如くさらっと短編毎の感想をば。
(なるべく短く…)
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【切断にいたる病】我孫子武丸さ -
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ネタバレどこで買ったっけ。多分近くの書店だったと思う。
どんでん返しとまではいかないけど読者の思い込みや叙述トリックを上手に使って終盤で個々の話がつながる感覚がきもち良かった。
かなり長い話だったので読み終わるのに時間がかかると思ったが、1週間くらいで読み終えた。
普段はミステリだとか暗い話はあまり読まないのだが、名作ということで読んでみた。
20歳の頃の話と60歳を過ぎてからの話が交互にあり、夢を見る形で安藤さんの伏線が貼られていたり要所要所に物語の主題が現れていてよかった。
気の持ちようが大事であり、年齢や境遇を理由に挑戦を諦めることのないようにしたい。
それにしても事件が全てが全て解決した -
Posted by ブクログ
ネタバレ好みの分かれる作品だと思う。平気で殺人を行う登場人物の倫理観の無さが不快だったが、後半、何かあるのだろうと期待して読み進めた。そして期待どおりだった。
(以下ネタバレ含む)
歌野昌午さんは叙述トリックが上手な作家さんなんでしょうか?(歌野さん作品今回で2冊目)頭狂人が女性ということにびっくり。男だと思い込んで疑いもしなかった。人って知らず知らずに思い込みがあるものなんだなあと思い知った感じ。
最後、平気で人を殺す人達が、頭狂人の死を思い止まらせようとするところも興味深い。
To be continued で終了して「えっ!?」。とても次が気になる終わり方。正直 -
Posted by ブクログ
個性と魅力あふれる作家陣によるアンソロジー、ミステリー読みすぎにいたる病にご注意 #●●にいたる病
■きっと読みたくなるレビュー
我孫子武丸先生の名作『殺戮にいたる病』のインスパイア企画。著名なミステリー作家により『●●にいたる病』と題し、アンソロジーとしてまとめられた作品です。
『殺戮にいたる病』を初めて読んだのは、もう30年くらい前になる。時間が経過するのは何故こんなにも早いのか、もはや最大のミステリーですな。
ずらりと並んだ作家陣は、今もっとも脂がのってる先生から大ベテランの先生まで全6名。皆さん個性が出ていて、らしいなぁ~と思いながら読ませていただきました。どの作品もゾワゾワっと