歌野晶午のレビュー一覧

  • 葉桜の季節に君を想うということ

    葉桜の季節に君を想うということ

    元私立探偵の成瀬将虎が
    同じフィットネスクラブに通う高校の後輩キヨシの頼みで、彼が密かに惚れている久高愛子の祖父の不審死と悪質な霊感商法の調査を依頼された。
    そんな折、線路への飛び込み自殺を図ろうとしている間宮さくらと出会う。

    前々から気になっていた歌野晶午先生の作品
    桜前線も近づいてきたので読んでみようかなと…(葉桜とは


    序盤から少し違和感を感じながらも
    読み進めていくと あ…やられた。って感じの典型的な叙述トリック
    物語のあらゆるところに鏤めてある伏線の数々を見事に回収していく様に
    終盤は一気に読み進めてしまいました。

    是非、再読したいと思った作品

    #エモい #アツい #ドキドキハラハラ

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    2024年04月06日
  • 間宵の母

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    面白くて一気読みしてしまった。
    最初は取り留めもない文章が続くので、わけわからないストーリーだなと思ったがすべて仕組まれたもので読み進めるうちにつじつまが合っていく。
    虐待、貧困など世代をこえて連鎖する不幸というのは確かに存在するのだろう。
    なぜそうなるのかという部分に深く踏み込んだ結果突拍子もない結論になってしまっているが、常識や知っていることが世の中のすべてではないとしっかり釘をさしているところが秀逸であると感じた。

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    2024年02月24日
  • 絶望ノート

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    そんな話だったの?
    貴方はこの本を読み終わって、そう呟くだろう。
    斜め上を行く結末。
    予想だにしなかった結末。
    今までに味わったことのない読後感。
    それ書いてしまうとネタバレになっちゃうから、書かないけど。

    凄絶ないじめに苦しんでいる中学生が、
    日々の苦しみを日記に記していき、
    それを偶然?発見した両親がとった行動とは?

    2転3転する展開、全く先が読めなかった〜。
    間違いなく、今年1年で一二を争うオススメ本になるだろう。
    それくらい衝撃だった。

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    2024年01月11日
  • 新装版 長い家の殺人

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    ネタバレ

    勢いのある歌野さんのデビュー作。犯人や、トリックを考えながら読み進めるのはとても楽しく、読みやすい一冊だった。プロローグの”マリ”の伏線が面白かった。そう、"マリ"。

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    2023年12月29日
  • 絶望ノート

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    ネタバレ

    犯罪にフォーカスを当てるのではなく、主人公を取り巻く環境、心情が色濃く描かれていてどのページも面白いと思えた。飽きが来なかった。出来事だったり第三者の発言に対して放った言葉ではなく心の中で思ったことがツッコミのような瞬発性のある面白い言葉で描かれていたので新しい面白さを発見した気持ち。にしても歌野さんは言葉で騙すのが上手い、騙されない人なんていないと思う。読み手と本の中の人物の視点のギャップを生かした叙述トリック最高です。殺人云々ではなくて、目に見えない愛の確かめ方、寂しさ、が心に響く作品だった。主人公に対する自分の気持ちがコロコロ変わる展開、すごく不思議な感覚だった。怒りから切なさに変わって

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    2023年12月29日
  • 新装版 正月十一日、鏡殺し

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    装丁が違うけどこのタイトルはこの新装版しかないみたいなのでこちらで登録。歌野さんの中では第三期の作品だと。好きな作家さんなんで昔のものから読もうと。第一期と第二期は読み終わった。贔屓目からかどれも面白い。これは著者初の短編集。7つの物語が入っている。ボキャブラリーがないので、どれも面白かったとしか言えないのがもどかしい。長編とは違い、とくに謎解き役がいるわけでもなく、コンパクトにまとまりながらも楽しませてくれる。あえて挙げるなら「逃亡者~」「美神崩壊」「プラットフォームの~」「正月十一日~」が上位に入る。

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    2023年10月15日
  • ガラス張りの誘拐

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    先日読んだ誘拐ミステリ「さらわれたい女」も面白かったのだが、この「ガラス張りの誘拐」もやはり面白かった。やる気のない中年刑事の佐原。妻は数年前に通り魔殺人にあい他界している。親子関係がぎくしゃくしていた娘の深雪が誘拐された⁉犯人からの要求は「現金で一億円用意してください」と。しかしその犯人は、身代金をバレバレの状態で運べというではないか。そしていざ身代金を用意して次の指示を待つが、なかなかその後の指示がない。そして娘、深雪の視点でも展開は語られる。養護教諭、占い師…絡まった糸が解ける瞬間が気持ち良い。

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    2023年10月15日
  • 春から夏、やがて冬

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    これは面白い
    天性のホームランバッター歌野晶午
    三振もするがこれはホームラン

    スーパーの万引犯の処遇を決める責任者と万引したダメ女の話しなんだけどなんか読みやすいなと思ってた所からの後半怒涛の展開
    完全にこっちが緩い球投げてたとこに打ち込まれたわ

    表紙が「葉桜の〜」に似てたから、あああれ系かな?みたいなノリで読んで、途中ああ違うのかなからの後半ウホっと興奮したよ
    自分の死生観や家族の有り難さも考えさせられる筆力、奥深い作品でした

    歌野晶午ファンは是非手に取ってもらいたい作品


    °今回のタメになった言葉°
    「桜餅に使われる葉は伊豆に多くあるオオシマザクラのものです、ソメイヨシノの葉は硬く

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    2023年08月10日
  • ずっとあなたが好きでした

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    14パターンありそれぞれの人生感や
    生き方など読んでいくうち面白く
    なってきた。タイトルはずっとあなたが
    好きでした‥何歳になっても恋愛が
    できるのは素晴らしいこと恋愛するのに
    年齢は関係ない‥。と思った

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    2023年07月30日
  • ハッピーエンドにさよならを

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    寝る前に一つずつ話を読んでいましたが、面白くて続けて読んだりもしました☺️
    ハッピーエンドではないからこその意外さや感慨深さがあり友達にもオススメしてかしました!

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    2023年04月21日
  • 増補版 放浪探偵と七つの殺人

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    歌野晶午の短篇ミステリ作品集『増補版 放浪探偵と七つの殺人』を読みました。
    歌野晶午の作品は昨年4月に読んだ『さらわれたい女』以来なので、ちょうど1年振りですね。

    -----story-------------
    『葉桜の季節に君を想うということ』『密室殺人ゲーム2.0』で本格ミステリ大賞史上初、二度受賞作家による短編集
    破格のミステリ趣向の凝集が、異様な、熱く冷たい高揚の中で多面的にきらめく傑作群です。
    ――柄刀一氏<「解説」より>

    なぜ死体は動いたのか? 殺人者が犯した、たった一つの過ちとは? 「家シリーズ」の名探偵・信濃譲二が奇想天外な難事件の謎を見事な推理で解決する七つの短編に、幻の

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    2023年04月06日
  • 春から夏、やがて冬

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    ネタバレ

    流石の歌野ミステリー!
    どんでん返しからのどんでん返しで引き込まれる作品だった。
    それはそうと、いつかは終わる命。そして、それが不意にきてしまうかもしれない。
    生きられている事に感謝して、自分の人生をしっかり歩んでいこう。
    そう思えた作品でもあった。

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    2023年03月18日
  • さらわれたい女

    ネタバレ 購入済み

    良かった。

    とても面白くて一気に読みました!ちょこちょこ「ん?」と思うところは伏線なのですが、謎が明かされるまではどういうことかの予想がつかず、最後は驚かされました。
    最終章が「敗北」だったので焦りましたが、主人公が無事で良かったです。どちらかというとやっぱり悪い人ですが、なんだか憎めない主人公でした。

    #怖い #ドキドキハラハラ #笑える

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    2023年02月23日
  • 死体を買う男

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    小学生の頃に初めて手に取って、そしてミステリの世界に足を踏み入れるきっかけとなった作品。

    江戸川乱歩やら萩原朔太郎やらと書かれたらなんだか難しそうではあるが、そんなことはなく、そして意外な連鎖にきっと驚くはず

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    2023年01月10日
  • ハッピーエンドにさよならを

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    どれも面白く、楽しめた。飽きないし、読むのが止まらない。歌野さんの作品は初めて。他のも読みたくなった。

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    2023年01月08日
  • ハッピーエンドにさよならを

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    ネタバレ

    全部アンチハッピーエンディングと聞いて、そんな本があるの!?と気になって読みました。
    今のところまだハッピーエンドになりうる、、と思って読むと見事にアンチハッピーエンディング。
    不思議と後味の悪さとかはなかった。

    叙述トリックが大好きな私は「サクラチル」と「尊厳、死」がどんぴしゃでした。この2作品は読み終わったあとに、あの文もあれもそれも、そういうことだったのか、ああーってなって読み返しました。

    「防疫」「In the lap of the mother」の2つは特に、現代でも起こりうる、むしろ現代だからこそ起こりうることだなと他人事ではないような気がしました。何気なく見逃しているニュース

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    2022年12月07日
  • 葉桜の季節に君を想うということ

    購入済み

    最後に感嘆

    あぁっいいっってなった最後の部分で感動が数十倍になった

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    2022年11月13日
  • 間宵の母

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    帯でやたら怖い怖いと煽ってるからビビって読み始めたら、歌野節前回のエンタメ小説だった。「女王様と私」に近いものがあるが、よりホラー寄りでより多重な構造になってる。ひさびさに濃い歌野晶午を読めて最高だった!

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    2022年11月13日
  • 絶望ノート

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    歌野晶午さんの本を読むのは今作が初めてです。

     いじめられている少年、太刀川照音(たちかわしょーん)。ジョン・レノンかぶれの父親と瑤子(よーこ)の間に生まれた彼の日記からこの物語は始まります。
     母親、父親……と移り変わっていく語り口から、彼が神に祈り続けた結果、自分をいじめていた男子生徒が呪い殺されてしまったように見えますが、真相は果たして……?
     という物語。

     文庫本には珍しくずっしりと重い647ページの大作ですが、次はどうなるんだろうと期待が膨らんですぐに読み終えてしまいました。
     いじめ描写がかなりリアルで、過度な脚色をされていなさそうなのが怖い。実際、照音のようにいじめに苦しん

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    2022年11月12日
  • 間宵の母

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    歌野晶午『間宵の母』双葉文庫。

    『間宵の父』『間宵の母』『間宵の娘』『間宵の宿り』と4つの話で構成された連作形式のイヤミス風ホラー小説。

    綿密に組み立てられた恐ろしい罠による恐怖の連続……

    歌野晶午の作品を読むのは『葉桜の季節に君を想うということ』に次いで2作目。

    間宵己代子と娘の紗江子、紗江子の娘の和香菜の三代に亘り、繰り広げられる忌まわしいき物語。最後の『間宵の宿り』で全ての謎が明らかにされるが、余りのことに愕然とする。

    『間宵の父』。小学三年生の間宵紗江子には母親の己代子よりかなり若くてイケメンの夢之丞という名の義父が居た。ある時、紗江子と親友同士だった西崎詩穂の母親が夢之丞と

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    2022年09月13日