歌野晶午のレビュー一覧

  • 家守

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    人の住処がテーマのミステリー短編集
    「全然推理できない」謎を解き明かしていくのではなく「分かりそう」な内容で確実にミスリードされる
    最終的には「こういうことっぽく見えるけど、絶対違うんだろうなー騙されてるんだろうなー」と逆張りしながら読むことになる

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    2025年01月03日
  • 絶望ノート

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    ネタバレ

    この子、怖い。
    神様はいない、という悲痛な叫びのような日記に同情
    しながら、時には共感しながら最初は読んでいた。
    日記の部分があまりに多くて、その多くは斜め読みし
    てしまったけど、後半、母親に直接語りかけるような
    書き方に違和感を覚えた。他にも母親に関することは
    ”こうして欲しい”と言ってるように聞こえて、最後で
    腑に落ちた。
    母親の”創作”という疑念は、息子がいじめられている
    という事実を受け入れたくない気持ちからきたものだ
    ったのかもしれないけど、多少は直感もあったのでは
    ないかとも思う。
    口から発せられる言葉と文字で書かれた言葉とでは、
    人はどちらの方をより信じるか…というのは、確かに

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    2024年12月27日
  • ずっとあなたが好きでした

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    少し物足りなさも感じながら読み進めていると最後にそうだったのかと!見事に繋がりました。今回も作者の仕掛けにやられました。小説でしかできない見事な仕掛けに。

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    2024年12月13日
  • 間宵の母

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    ネタバレ

    歌野晶午さんのホラーミステリーということで読んでみた。
    間宵己代子は20歳以上年下の夫夢之丞に駆け落ち不倫をされて以来、年中おかしな行動を取り始める…
    •己代子の娘紗江子に近づく同級生、紗江子の娘和香子の友達たちが、間宵家と関わる中で混沌に巻き込まれていく。
    •家中のものに間宵夢之丞と書いてあったり、駆け落ちした不倫相手の女である西崎早苗の顔写真に”WANTED”の文字をつけたビラをあちこちに貼り付けていたり、己代子の狂っぷり(常にお経を読み上げていたり…お隣さんに毎日怒鳴り込んだり、己代子異常性が脳内でリアルに想像できて恐ろしかった。
    •夢之丞はかつて娘の同級生に目をつけ、娘を使って家におび

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    2024年12月01日
  • 春から夏、やがて冬

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     孤独な中年男性と万引き犯の女性のハートフルストーリー…ではなく少しのズレからどんどん登場人物が苦しむようになっていく過程が読んでいてきつかったが、読みやすい文体と奇妙な違和感が気になり読み終えた。結果的にはこの出会いは神の慈悲か、悪魔の罠か、この作品を読んだ人と一緒に考えたくなる作品だった。

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    2024年11月30日
  • 春から夏、やがて冬

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    ミステリ小説では必至とも言える「死」の扱いが今まで読んだ作品とは一風変わっていた気がする。一つの「死」が取り巻くどうしようもない現実がリアルで、異様に重くのしかかってきた。彼らはどうするのが正解だったのか、、やるせない後味だけれど内容は二転三転、面白かった。

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    2024年11月11日
  • それは令和のことでした、

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    主人公が巻き込まれる厄介事が、自分に起こったらとドキドキしながら読んだ。展開や結末が、良い意味で裏切られるので、読む手が止まらなかった。

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    2024年11月07日
  • それは令和のことでした、

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    いいイヤミス短編集だったなー
    どれも最後のドンデン返しがかなりきいてました。
    「わたしが告発する!」と「君は認知障害で」「彼女の煙が晴れるとき」が良かった。

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    2024年11月01日
  • ハッピーエンドにさよならを

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     ハッピーエンドを迎えられなかった11話が収録された短編集で、どの話も終始陰鬱な雰囲気が漂いつつも所々に見られる違和感がラストへ向けた伏線となっており短いながらも切れ味抜群だった。全部陰鬱なラストなのにさっぱりした読後感なのが奇妙だった。

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    2024年10月21日
  • それは令和のことでした、

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    ふとある場面が頭に浮かんで、何だっけ?
    と思ったら、この本の内容でした笑
    結末が転じることぱないですね、毎話。

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    2024年10月07日
  • 春から夏、やがて冬

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    いやこれだけ複雑にいろいろなことが絡み合っているというなら裁判で人を裁くなど無理ではないか、なんて思ってしまうが。まぁ小説といえば小説だし、しかし事実は小説より奇なり、なんていう話もあるしねぇ。
    途中展開はありがちな話で文字数も少なくスルーと読めるので、最後にどう持っていくんかと思ったけどこのドンデンドンデンっぷりがやり過ぎというか策士策に溺れる感もありつつ救われない感じは好きだった。

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    2024年09月01日
  • 死体を買う男

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    白骨記の小説とそれを巡る小説家の話。この白骨記という作中作がまぁ面白い!白浜で女装をした学生が自死しそれを乱歩と詩人萩原が謎解くんやけど展開に面白いように引っかかり転がされ、存分に楽しんだ所に予想外の角度からやってくる現実。引き込まれて面白かったなぁ。

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    2024年07月18日
  • そして名探偵は生まれた

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    著者らしいちょっとした捻りが効いた中編集で迚も楽しめた。
    特に『生存者、一名』は終わり方含めてお気に入り。

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    2024年07月15日
  • 世界の終わり、あるいは始まり

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    ネタバレ

    父が息子の部屋からあるものを見つけ、
    それを機に息子の犯罪への関与を疑い、
    疑心暗鬼になる。
    自分はどう行動すべきか自問自答し、妄想の世界へ。
    そして私達もその妄想に引き込まれていく。
    どこまでが本当?

    あらゆる妄想の末、息子と父は向き合い最後は爽やかに終わるが、果たして真相は?!

    と気になりました。

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    2024年07月05日
  • 間宵の母

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    久しぶりに歌野晶午読んだ(^ ^)
    一気読み大賞1位の帯のとおり、とくに序盤はどうなるの??どういうこと???と引き込まれるシーンの連続。
    オチはなんとも。悲しい
    映像化してもおもしろいと思う。

    また、初めて眼にする単語がいくつかあり、調べながら読んだ。御母堂とか。賢くなったw

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    2024年06月27日
  • 名探偵、初心者ですが 舞田ひとみの推理ノート

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    ネタバレ

    まず事件を担当する刑事の名前が歳三(としみ)であるというところに心惹かれてしまった、新選組好きの悲しい性…。この本はそんな刑事が、その刑事が入り浸っている家で姪の何気ない言葉にヒントを得て事件を解決していくというストーリー。

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    2024年06月20日
  • ハッピーエンドにさよならを

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    ネタバレ

    前から気になっている歌野さんの作品を読んでみた。
    どの作品も、ふぇ?!となる最後が用意されていて、歌野さん独特の趣向に満ちた作品ばかりでした。
    !!!!以下とてもネタバレ含みます!!!!



    •移住してきた老夫婦に隠された衝撃の事実(旦那でなく)がある「サクラチル」
    •全てを捨てて育てた息子の晴れ姿を臨時ニュースで見逃す「消された15番」
    •娘の小学生試験の無理矢理受験のイヤイヤな「防疫」
    •ストーカー化した男からどうやって逃れられるかの物語「殺人休暇」
    •パチンコ中毒母親が目を離して子供がパチンコ玉飲んじゃうブラックユーモア悲劇「In the lap of the mother」
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    2024年06月10日
  • ハッピーエンドにさよならを

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    短編集
    いくつかの話の落ちに はっとさせられたものもがあったが、長い…と思う1本もあり
    なんとなく言い回しが古く感じられるものがあったが 全体的に面白かった

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    2024年05月25日
  • ハッピーエンドにさよならを

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    タイトル通り後味のよくない短編集。
    なのに面白い。
    バッドエンドではなく、このアンハッピーエンド感がちょうど良い。
    打ちのめされるようなショックの代わりに不幸な結末が用意されている。
    全く予期せぬ展開に驚いたり、先入観にとらわれて騙されたりしながら、結局最後まで楽しんでしまった。

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    2024年05月03日
  • 誘拐リフレイン 舞田ひとみの推理ノート

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    かなり厚い本でしたが一気読みでした。
    こんなに都合よくと思うところもありましたが、タイトルどおり相次ぐ誘拐にドキドキしました。
    気軽に物語に身を委ねて読むには最適でした。

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    2024年04月04日