歌野晶午のレビュー一覧
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ネタバレ承認欲求過多なTVディレクターと無神経で身勝手なその仲間たち、Twitterで毒を吐きまくる美容師など、登場人物がとにかくクズ過ぎて共感しにくく(川島輪生の家庭環境には多少同情)なかなか入り込めませんでした。特に前者の集団がやってることは迷惑系YouTuberみたいでムカついちゃいます。
けど終盤の偽装放火あたりから、長谷見の仲間やかつての同僚たちがそれぞれの目論見で動き始めて、先の結末が予測できなくなりました。どうなるかが気になって、深夜なのに最後まで一気読みすることに。結局、皆が皆最後までクズのまま終わるので後味は悪いのですが、化かしあい合戦みたいな様相はスリルもあって結構楽しめました。 -
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ネタバレ10年以上前に同著者の『葉桜の季節に君を想うということ』を読んだとき、これが叙述トリックというものかと感嘆し、あまりに見事に騙された自分が可笑しかった。その印象が強いけれど、これは叙述トリックではありません。
短編5つ。どれも自分あるいは誰かの居場所を歪な形で守る人たちの話。表題作よりもむしろ惹かれたのは『鄙』。良くも悪くも結束した僻地の村の様子は、実際にあるかもしれないと思わされます。「警察は社会秩序の維持に努める組織であって、真実を追究する組織ではない。ある人物を逮捕することで事態が収束し、失われた秩序が回復するようなら、その人物が真に犯人である必要はない」という一文は、残念なことだけれども核心をついている気がしました。
この『鄙』で謎を解き明かす恭一は、弟を語り手にして官能小説作家探偵としてシリーズをつくれそうですね。 -
ネタバレ 購入済み
なぜ読んじゃったんだっけ
大体は、ここのレビュー)SNSで評判が良い作品を読んでいるんですが、この作品は何で読んじゃったんだろう。タイトル通り、「アンハッピーな結末を集めた短編集」ってだけじゃない。中には読み進めるのもはばかられるイヤミスあり?全く、なぜ読んじゃったんだっけ、一気に読んじゃった。
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Posted by ブクログ
単行本「ディレクターズ・カット」を文庫化した作品。
「報道する」って何だろう?と思ってしまいました。
視聴率のためや他局よりもスクープを取るためにあらゆることも辞さないやり方に終始、イラッとした気持ちで読んでいました。
最初の部分での若者の行動が、まぁムカつくばかりで絶対誰か殺されるのでは?と思ってましたが・・・。登場人物には共感できない部分も多く、最後まで苦虫を噛み潰したような気持ちでした。そう考えると、歌野さんの文章に惹きつけられました。
その反面、都合の良いように編集したり、SNSのトレンドになったりなど現代でも通じる課題が、小説で良いアクセントになっていて、面白かったです。ネットの怖さや精神的に追い込まれる負の連鎖など人間のダークな部分も垣間見れました。
最後にドンデン返しがあり、事件自体は解決するのですが、驚きよりもモヤモヤした気持ちの方が勝っていました。
殺された被害者があまりにも理不尽でありました。
これを機に気持ちを改めてくれればと思います。
歌野さんの作品というと、どうしても「葉桜〜」と比較してしまいます。衝撃度は「葉桜」ほどではありませんが、気持ちを不快にさせたという点では素晴らしかったです。 -
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深みがすごい。没入。騙されて嬉しい
密室殺人ゲーム2作目。
前作が中途半端な終わり方で(七瀬シリーズ2作目みたいな)、どうなったんだろう?という思いがありながら読み始めた。
何事も無かったかのように、殺人ゲームが再開されている。
頭狂人らの遊びを真似る人たちの謎解きから始まり、
前作とは違う内容にまた違うわくわく。
そして中盤で頭狂人が女性でないことが明かされ、驚き。
前作の頭狂人らを模倣した人たちのゲームだった。
ずーっと続きと思って読み進めてたから、
ここをどんでん返しされたことがすごく快感だった!!
前作の頭狂人らのゲームが頭狂人の事件によって世間に広まり、
模倣する人々が出てきてっていう流れは、
広がりがあるし、今後いろんな展開が出来るなぁと改めて天才だなと。
前作にもあったけど、
探偵と警察の操作方法や思考回路の対比が面白い。
探偵は全てを拾い集めて解決する。
警察は力づくで犯人を捕まえる。
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購入済み
初読は絶対にネタバレなしで
1度読み終えた後で、すぐにもう1度読み返したくなった。そして、そうした。1冊で2度美味しいとはこの本のことだ。どこで自分がミスリードされたかを見つけるのも楽しいし、何しろ物語の風景そのものが別のものになる。マジックを好むように、人間は正々堂々と騙されることに快感を感じるのかもしれない。この本も、一流のマジシャンのように上手く私を騙してくれた。もちろん内容も面白く、一気に読めた。思えば、内容と似つかわしくない題名の雰囲気も伏線だったのだろう。
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Posted by ブクログ
ネタバレ講談社ミステリーランド・シリーズの一作。と言っても子供向けと侮るなかれ。
日常の謎的な細かい謎や密室からの人間消失、そしてアリバイトリックありと本格ミステリのテイストが満載で、最終的に伏線が回収されるので結構楽しめた。
主人公である小学5年生たちが、RPGに出てくる魔王の居城「デオドロス城」に見立てた東京郊外に建つ洋館を探検した際に、そこで死体を発見してしまうことで事件に巻き込まれる。いや、自分たちで謎を解明しようと首を突っ込むのだが、やがて捜査に行き詰まり、最終的に知り合いの刑事に助けを求めたのはご愛敬か。
巻末の「わたしが子どもだったころ」と題したあとがきにつづられた著者によるちょっとしたミステリ体験も面白かった。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ"実現可能か不可能かは、やってみてはじめてわかることだ。頭で考えただけで結論を出してしまうやつは、結局その程度の人間でしかない。俺は生きている限り挑戦するよ。"
主人公に対する印象が最初から最後でこんなにも変わった小説は初めてかもしれない
最初、本当にこの主人公がビッグマウスで上から目線で、あんまり好きになれなくて、嫌だな〜、この小説ハズレかな〜って思ってた。
でも、最後に主人公がおじいさんだったということがわかって、とてもパワフルでかわいい、かっこいい生き方してる人なんだなぁと、とても思った
騙された〜って思った。だって、めっちゃ女遊びしてるし、めっちゃジム通ってるし。28歳くらいなのかな?って思うじゃん
途中、過去の話とか他の女の人目線の話とかが出て来るところは伊坂さんっぽいなって思ったけど、ラストがやっぱり違うかなって
歳をとってもまだまだ!っていう生き方がとても良くて、すごく素敵だった。節子さんをなだめてるときのセリフがかっこよくて、いろいろ悩んでるわたしにもズシンときた。やっぱり、やりたいことってやったもん勝ちなんじゃないかなって。誰にどう言われても。これからでも夢を見続けよう、頑張ろうって思えた