歌野晶午のレビュー一覧

  • ジェシカが駆け抜けた七年間について

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    好き嫌いの分かれるわかり易い本格。
    最初は陸上選手の日常が淡々と語られるため、事件に入るまでの時間がかかるのは、歌野晶午らしいかもしれない。
    一読しただけで結末に追いつけなかったのは私の理解力の不足かもしれないが、後々読み返してみるとこうじんわりと、本格らしさが染み込んでくる。
    トリックとしてはベタでわかり易いかもしれないが、本格から離れた本格を作りたいという歌野さんらしい挑戦作に感じられた。

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    2012年10月08日
  • 新装版 正月十一日、鏡殺し

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    ネタバレ

    若干退屈なミステリから始まって、どんどんどす黒い話にシフトしていく短編集。
    話の構成も上手いし、何より登場人物の心情描写が秀逸。

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    2018年11月16日
  • ブードゥー・チャイルド

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    ネタバレ

    全然先が読めなかった。
    期待通りにどんでん返された。
    探偵のジュリアンくんもまた良いキャラですね。

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    2012年07月01日
  • 新装版 白い家の殺人

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    とある別荘での殺人事件に巻き込まれた主人公の徹が
    またもや親友の信濃の名推理に助けられる展開です。

    今回の舞台は雪に覆われた別荘。
    うん、いかにも本格的なかんじ。

    今回のは、トリックも動機も全然分からなかったな~
    ひとつだけ、なんとなくそうしたんだろうな、
    っていうのが正解だったくらい。

    それにしても、、、主人公の迷推理ぶりがちょっと・・・うざい。。。

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    2012年05月01日
  • 新装版 動く家の殺人

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    前2作とはちょっとテイストが異なる。
    なんせ、最初の2行で探偵役の信濃が死ぬんだから。
    主人公も今回は迷探偵の徹ではないしねー。

    ただ、最初から違和感がありましたよ。
    で、やっぱりそうかと。
    この作品がきっと『葉桜~』の基になったんだろう。

    ミステリとしてかなり楽しめますが、タイトルはちょっといただけない。
    反則でしょーってかんじ。

    「きっとこうなんだろうな」
    「あー、やっぱり」
    「・・・ち、違うのか。。。」
    こういうところはさすが歌野さんです。

    なんだか良し悪しの混じったレビューになったけど、
    全体的には面白かった。
    そして、最後の1行が醸し出す余韻は、ミステリにはもったいない。

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    2012年05月01日
  • 女王様と私

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    色々とやらかしてくれる歌野さんの本で、有面なのを選んでみました。

    ロリ・オタ・プーの青年が主人公。
    人形を妹だと思い込んで、街中でも平気で話しかけたりする、アレな人。
    そんな彼が一人の女王様的な少女と出会います。
    彼女に振り回されることで、彼は少しづつ変わっていくんですが、途中で事件が発生し……という内容。

    導入の粗筋を書いてみたんですが、ネタばれになりそうなので、もうこれ以上は何にも書けません。
    ただ、「この後どうなるんだろう?」と夢中になって読んだとだけ書いておきます。
    あと巻末の解説で「人間に対する尊厳を踏みにじっている」とあるんですが、確かにそうだなぁと思います。
    インモラルな本な

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    2012年03月25日
  • 女王様と私

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    引きこもりデブキモニートオタクの描写がうまかった気がする。
    オチもなかなか。
    だった気がするんだがハッキリと覚えてない。

    「密室殺人ゲーム」もそうだが、
    ネットとか今回のオタク系な題材をうまいこと描写していてリアリティがある。

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    2012年03月10日
  • 女王様と私

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    ギャル語ゎょみづらぃ…読みづらさを再現しようとしたけど無理(笑)
    二重三重に用意されたサプライズには流石だと思いました。

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    2012年01月28日
  • 新装版 ROMMY 越境者の夢

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    95年発表の、歌野晶午のエポックメイクとなった作品の新装版。とにかくタイミングというのはやはり重要だなぁと思った。何故なら話の根幹はまるで容疑者Xだし、隠されていた重要なファクター(を軸に持ってきたプロット)も既視感がある。でも、それまでの信濃譲二シリーズから考えると確かに重要な転換となった作品に思う。構成が全く葉桜と同じだし…。ROMMYはLady GAGAを、FMはポールマッカートニーを思い浮かべながら読んだ。あと、新装版なのに誤植があってびっくりした

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    2011年12月03日
  • 増補版 放浪探偵と七つの殺人

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    期待せずに読んだけど
    意外にバラエティに富んでいて、
    しかも謎の具合がちょうどよくて
    挑戦状タイプもあって、
    楽しめた。
    信濃譲二ってシリーズキャラクターだったんだ~
    このキャラ風変りで、性格悪そうなところが魅力的^^

    最後に収められているお話は
    名探偵コナンファンの私はタイトルだけで
    犯人わかった(汗)コナンでつかわれているトリックが
    他の話にも出てきて・・・
    どっちが先かとかパクッたとか、そういうの気にしない私は
    あ~これこれ、って楽しめました。

    密室殺人ゲームシリーズがちょっとキツい私には
    これくらいがちょうど良いな・・・。

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    2011年12月02日
  • 女王様と私

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    まただまされたー。でもそれが良い。結末はちょっと悲しくなったけど。登場人物に対する感情じゃなくて、登場人物を取り巻く現実の現状というか。でも腑に落ちたし良かった。また違う作品を読みたくなった。

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    2011年11月30日
  • ブードゥー・チャイルド

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    これはすごい
    錯綜する二つの視点と結末がぐいぐいひっぱっていく
    歌野作品はミステリーとか推理小説にありがちなパターンから少しはずれてていつも衝撃的

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    2011年11月03日
  • さらわれたい女

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    ネタバレ

    時代を感じさせる誘拐ものの物語

    狂言誘拐を持ちかけられた男が、うまいこと身代金を手にするが、軟禁場所に行くと誘拐された女性は死んでいるという話。

    こういった、女性が死んでるけど、自分は誘拐犯だから警察に通報できない、どうしよう、となった状況はとてもあり。警察に通報できない→じゃあ自分で何とかしよう、って流れはすごく自然。

    でも誘拐ものってそういうの多い気がするね。

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    2011年10月22日
  • 増補版 放浪探偵と七つの殺人

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    名探偵信濃譲二の活躍を描いた短編集。
    どの作品も見事な仕掛けと信濃の推理に唸らされました。
    「有罪としての不在」は特に素晴らしかったです。

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    2011年08月31日
  • ジェシカが駆け抜けた七年間について

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    シンプルなトリックを、小説としての完成度を高めることでうまく機能させた。
    素直にストーリーに入り込んで読んで正解。

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    2011年08月18日
  • 新装版 動く家の殺人

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    「手摺の向こうに、彼」

    この一言に、歌野晶午先生の変革期を感じますね…。
    まだ初期のものではあるけれど、変わりゆく歌野先生を感じることができる作品になってます。

    特に…ね、読者にたいしての裏切りが、「あ、歌野先生だ」と思わせてくれました。

    おすすめです。

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    2012年01月05日
  • 新装版 白い家の殺人

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    歌野晶午さんのデビュー第二作
    最近のものとの作風の違いはデビュー作「長い家の殺人」ですでに知っているけれど、改めて、違う作家さんのものとして読んだ方がいいと思う。

    僕は嫌いじゃないけれど…
    殺人トリックとか、情景描写が複雑すぎて分かりにくい、というのが正直な感想。
    あまりにも実直な当時の作風が故であることは明らかなんだけれど。

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    2012年01月05日
  • 増補版 放浪探偵と七つの殺人

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    8つの短編が入っているが、どれもがミステリーの体裁を整えながらも一捻りある。

    とくに、有罪としての不在は、今までにない感じ。

    家シリーズは、登場人物のキャラクターが薄いことが気になったが、これはその点も満足。

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    2011年07月19日
  • 増補版 放浪探偵と七つの殺人

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    増補版として未収録だった作品を追加しての
    新たなな文庫化。ご本人もあとがきで触れていますが
    この放浪探偵の「信濃譲二」シリーズは今後一切
    書かないとの事で、シリーズとして完全に
    完結しているんですね。その当時に「動く家〜」を
    読んだだけなので、今回改めてこの「信濃譲二」
    シリーズに触れられた事が新鮮。

    なぜだか分からないけれど、イマイチ探偵役の
    信濃ではなく、その信濃に愚弄(?)される警察や
    関係者や、そして犯人側に同情に近い感情を抱いて
    しまうという不思議な探偵。事件が彼を招くのか、
    彼が事件を呼ぶのか、何故か事件周辺にいつも
    彼がいて、皮肉混じりに事件をサラリと解決して
    しまうのですが、

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    2011年07月01日
  • 安達ヶ原の鬼密室

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    ネタバレ

    本編の鬼密室よりアメリカの話の方がテンポもよくて好きですね。
    相変わらず初めから探偵役を出してこないあたりフェアだなと思いました。歌野先生の探偵は解答を言わせる為だけのキャラクターというか、どことなく記号的な印象を覚えます。
     
    河瀬が極限状態におかれてどんどん豹変してしまうのが悲しかったです。兵吾はその後どうなってしまうのでしょうか…
     
    終わり方が消化不良です。どんどん続きが読みたくなるストーリー展開ができるのだからもう少し最後まで頑張って欲しかったです。

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    2011年06月14日