歌野晶午のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
前2作とはちょっとテイストが異なる。
なんせ、最初の2行で探偵役の信濃が死ぬんだから。
主人公も今回は迷探偵の徹ではないしねー。
ただ、最初から違和感がありましたよ。
で、やっぱりそうかと。
この作品がきっと『葉桜~』の基になったんだろう。
ミステリとしてかなり楽しめますが、タイトルはちょっといただけない。
反則でしょーってかんじ。
「きっとこうなんだろうな」
「あー、やっぱり」
「・・・ち、違うのか。。。」
こういうところはさすが歌野さんです。
なんだか良し悪しの混じったレビューになったけど、
全体的には面白かった。
そして、最後の1行が醸し出す余韻は、ミステリにはもったいない。 -
Posted by ブクログ
色々とやらかしてくれる歌野さんの本で、有面なのを選んでみました。
ロリ・オタ・プーの青年が主人公。
人形を妹だと思い込んで、街中でも平気で話しかけたりする、アレな人。
そんな彼が一人の女王様的な少女と出会います。
彼女に振り回されることで、彼は少しづつ変わっていくんですが、途中で事件が発生し……という内容。
導入の粗筋を書いてみたんですが、ネタばれになりそうなので、もうこれ以上は何にも書けません。
ただ、「この後どうなるんだろう?」と夢中になって読んだとだけ書いておきます。
あと巻末の解説で「人間に対する尊厳を踏みにじっている」とあるんですが、確かにそうだなぁと思います。
インモラルな本な -
Posted by ブクログ
ネタバレ期待せずに読んだけど
意外にバラエティに富んでいて、
しかも謎の具合がちょうどよくて
挑戦状タイプもあって、
楽しめた。
信濃譲二ってシリーズキャラクターだったんだ~
このキャラ風変りで、性格悪そうなところが魅力的^^
最後に収められているお話は
名探偵コナンファンの私はタイトルだけで
犯人わかった(汗)コナンでつかわれているトリックが
他の話にも出てきて・・・
どっちが先かとかパクッたとか、そういうの気にしない私は
あ~これこれ、って楽しめました。
密室殺人ゲームシリーズがちょっとキツい私には
これくらいがちょうど良いな・・・。 -
Posted by ブクログ
増補版として未収録だった作品を追加しての
新たなな文庫化。ご本人もあとがきで触れていますが
この放浪探偵の「信濃譲二」シリーズは今後一切
書かないとの事で、シリーズとして完全に
完結しているんですね。その当時に「動く家〜」を
読んだだけなので、今回改めてこの「信濃譲二」
シリーズに触れられた事が新鮮。
なぜだか分からないけれど、イマイチ探偵役の
信濃ではなく、その信濃に愚弄(?)される警察や
関係者や、そして犯人側に同情に近い感情を抱いて
しまうという不思議な探偵。事件が彼を招くのか、
彼が事件を呼ぶのか、何故か事件周辺にいつも
彼がいて、皮肉混じりに事件をサラリと解決して
しまうのですが、