歌野晶午のレビュー一覧
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ネタバレ二作目を読んでいなかったので、自分の中で信濃譲二というキャラクターをあまり理解していなかった。
それでも、譲二が人のためにサラ金に手を出すか…?など違和感のある部分があった。
それがあんな真相に繋がるとは、予想していませんでした。
偽信濃譲二が劇団で披露した推理は外れていたが、結局真相には気づいていたし、本物と同じくらい頭が切れる。
このご時世にマリファナが嗜好品だという信濃譲二が今後も活躍するのは難しく、結局逮捕という形で退場しましたが、いつかまた譲二の活躍がみたいと思ったり。
とりあえず、そのうち二作目を読みたいと思います。 -
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4本の中編本
『生存者一名』目当てだったのですが、最初の『そして名探偵は生まれた』が一番好きだったのでした。
この、探偵とワトソンの関係。大好きなのです
完全無欠の探偵だったり、冷血探偵だったり、優しいだけが取り柄の探偵だったり、とにかくカッコイイ探偵だったり……。
好きな探偵は色々なのですが、それぞれの探偵とワトソンの関係も、探偵の人物像を感じる手掛かりなのですよね
図らずも助手になってしまったワトソン、どこまでも着いて行きたいワトソン、自分が助手だと気付いていないワトソン……と、ワトソンも色々いるのですが
探偵に憧れ、清廉潔白でクールな探偵にこそ着いて行きたい!と願うワトソンの気持 -
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ネタバレ歌野作品に対してかなりの辛口評価をしてきた私ですが、今作ではそれらの評価を一気に覆す位の衝撃を受けました。この非現実的な見取り図・このユニークな構成・この大胆不敵な超絶トリック!う…歌野先生〜〜〜!!(歓喜)
今作は、表題作の他に二つの短編を収録しています。
第二次大戦下、疎開先から飛び出した少年が辿り着いた奇妙な屋敷で起こった、連続変死事件(安達ヶ原の鬼密室)。
日本の高校をドロップアウトした女子高生が、留学で訪れたアメリカの田舎町で遭遇した連続猟奇殺人(The Ripper with Edouard)。
こうえんで、だいじなたからものを いどのなかにおとしてしまった、こうへいくんとゆみち -
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ネタバレ発想が面白いですよね。悲哀と狂気を含んでいるのに、どこかコミカルと言うか重苦しさを上手く躱していると言うか。
キャラがとんでもなくステレオタイプなのもまた、この作品においては説得力を増すいい材料になっていたかと思います。
最初は口調なんかがいちいち気になっていたんですけど、徐々に「これはこれで正解だな」って感じられるようになりました。
ただ序盤で妄想であると記述してはいるものの、中盤で完全なネタバレをしてしまうのはちょっと早かったかな?
小学生なのに整形も殺しも平気で行う加藤月もぶっ飛んだ母親の知佳も妄想内って事を明かしておかないとさすがに
違和感が出てきてしまうのはその通りですし設定を明