歌野晶午のレビュー一覧
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ネタバレテンポ良く進み、しっかり騙され、そして爽やかな読後感。
謎解きやトリックにあまり重点を置いておらず、物語そのものもとても面白く、読まされる。
タイトルも好み。
トリックに関してはアンフェアだという向きもあるようだが、まぁギリギリフェアかなぁ。
2月16日にの33日後が3月19日という伏線もあり、そして「ハラダアユミを名乗る女」の中で同じく時間の基準のズレを利用したトリックが示されているところも憎い。
一つ難癖をつけるとしたら、本来「七年前」と
「七年後」の間には十七年間の時間差があるべきであり、エチオピア暦のこっちとこっちの西暦を比べて、とかこっちから見てこっちは七年前でこっちから見てこっ -
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作中作ってヤツやな。
作品の中に出て来る作品。
結局、お前は、兄なのか?弟なのか?どっちやねん!って最後まで引き摺ってしまう…
更に今は、どの作品の中や?というのもあって、何か微妙に、絡んでて混乱して…(^^;;
二段三段にトリックしてて、「う〜ん…う〜ん…」と唸らされながら終わりまで〜
雰囲気は、江戸川乱歩とかが活躍するので、時代がかってる感じやけど、ええ感じ。
ミステリー小説というより、推理小説って文言が似合う。
タイトルの「死体を買う…」ってどこに関係するんやろ?
と思ってたら最後に登場。
トリックだけだなく、登場人物の心情にもホロリ(T . T) -
Posted by ブクログ
ネタバレうんうん隠れた名作って感じ。
前世の記憶を持つ少年という魅力的な謎に始まり、中学生という微妙な年齢の二人がハードボイルドさながらに捜査、推理を進めていき、自らの変わった出生を語る天才少年に出会い...
中弛みせず、まさにノンストップ。
代理出産というのが本書の主を担う真相となっているが、個人的には
ホリー・キンデス→堀井キンです という聞き間違いや、晃士という文字を悪魔と十字架に見間違えてしまうというトリックがとても面白かった。
しかもトリックを知ってから目次の裏の絵を見ると「晃士」に見えてくるのが不思議...
ネットを使って論議をしたりネットで知り合った人と実際に会ったり、という今作 -
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ネタバレ若い時に書いたんだな、と思わせる粗さはあるが、面白い。文章が特別上手いというわけではないのだが、(下手と言われているのをよく見かける)歌野晶午の文章の雰囲気が好き。
個人的にはベストは「逃亡者 大河内清秀」
かなり悪く言うなら夢オチと言えてしまう部分もあるが、
偽物大河内→本物大河内、と思わせて偽物の推測→本物の大河内の夢だった
という転がされる感じは面白い。謎の女、香絵の不思議な行動がキッチリと説明されるところも良い。
「美神崩壊」も印象的。グサっとくる。
『長い家の殺人』などの物理トリックを使った王道本格から、徐々に『密室殺人ゲーム』や『葉桜の季節に君を想うということ』のような王道か -
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ネタバレ哀しかった。この作者は初めてでしたが色んな
評にどんでん返し的なお話が特徴とあったので
読み始めましたが直木賞候補になるだけあり
1人娘を持つ者としては考えさせられるような
お話でした。ラストのますみの告白(?)は
真偽がどうであれ誰も救われないという所があり
切ないものでした。ただ事の真相を調べる医師が
ますみは殺される事を覚悟であのメールを書いた
と有りましたが、首を絞められていた時のますみの
目には「どうして」という驚きがあったと文中に
有り、真相は結局何も分からないまま終わります。
もしメールが虚偽ならばますみに死を覚悟させて
まで告白文を作らせた動機は一体何だったのでしょうか?考えれ -
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ネタバレ葉桜の季節で気になった歌野晶午さんの作品。
構成がものすごく独特で、前半1/4くらいは事件の事実とそれに関わる人達の感情を描くことで、その人達の個性と特徴を示唆してる。
後半は父親の妄想編。前半で示された事実から、パラレルワールドのように真相が明かされては妄想でした、が繰り返される。
妄想の結末は全て悲劇で、ある一家にとっての世界が終わるという結末になる。しかしその度に妄想を打ち消し、始まりに戻る。
結局事件の真相はわからない、というミステリー小説としては変態な部類の終わり方。
賛否両論あるかもだけど、読みやすいし没入して一気に読めた -
購入済み
作品紹介も何も読まず予備知識なしで読み始めたので、冒頭は推理小説とさえ気付かず、作品の雰囲気や話がよく飛ぶなという印象。
終盤、こういう読者のミスリードの仕方は好きじゃないなと少し嫌な気分になりましたが、最後の主人公の語りは力強く引き込まれました。