歌野晶午のレビュー一覧
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ネタバレうんうん隠れた名作って感じ。
前世の記憶を持つ少年という魅力的な謎に始まり、中学生という微妙な年齢の二人がハードボイルドさながらに捜査、推理を進めていき、自らの変わった出生を語る天才少年に出会い...
中弛みせず、まさにノンストップ。
代理出産というのが本書の主を担う真相となっているが、個人的には
ホリー・キンデス→堀井キンです という聞き間違いや、晃士という文字を悪魔と十字架に見間違えてしまうというトリックがとても面白かった。
しかもトリックを知ってから目次の裏の絵を見ると「晃士」に見えてくるのが不思議...
ネットを使って論議をしたりネットで知り合った人と実際に会ったり、という今作 -
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ネタバレ若い時に書いたんだな、と思わせる粗さはあるが、面白い。文章が特別上手いというわけではないのだが、(下手と言われているのをよく見かける)歌野晶午の文章の雰囲気が好き。
個人的にはベストは「逃亡者 大河内清秀」
かなり悪く言うなら夢オチと言えてしまう部分もあるが、
偽物大河内→本物大河内、と思わせて偽物の推測→本物の大河内の夢だった
という転がされる感じは面白い。謎の女、香絵の不思議な行動がキッチリと説明されるところも良い。
「美神崩壊」も印象的。グサっとくる。
『長い家の殺人』などの物理トリックを使った王道本格から、徐々に『密室殺人ゲーム』や『葉桜の季節に君を想うということ』のような王道か -
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ネタバレ哀しかった。この作者は初めてでしたが色んな
評にどんでん返し的なお話が特徴とあったので
読み始めましたが直木賞候補になるだけあり
1人娘を持つ者としては考えさせられるような
お話でした。ラストのますみの告白(?)は
真偽がどうであれ誰も救われないという所があり
切ないものでした。ただ事の真相を調べる医師が
ますみは殺される事を覚悟であのメールを書いた
と有りましたが、首を絞められていた時のますみの
目には「どうして」という驚きがあったと文中に
有り、真相は結局何も分からないまま終わります。
もしメールが虚偽ならばますみに死を覚悟させて
まで告白文を作らせた動機は一体何だったのでしょうか?考えれ -
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ネタバレ葉桜の季節で気になった歌野晶午さんの作品。
構成がものすごく独特で、前半1/4くらいは事件の事実とそれに関わる人達の感情を描くことで、その人達の個性と特徴を示唆してる。
後半は父親の妄想編。前半で示された事実から、パラレルワールドのように真相が明かされては妄想でした、が繰り返される。
妄想の結末は全て悲劇で、ある一家にとっての世界が終わるという結末になる。しかしその度に妄想を打ち消し、始まりに戻る。
結局事件の真相はわからない、というミステリー小説としては変態な部類の終わり方。
賛否両論あるかもだけど、読みやすいし没入して一気に読めた -
購入済み
作品紹介も何も読まず予備知識なしで読み始めたので、冒頭は推理小説とさえ気付かず、作品の雰囲気や話がよく飛ぶなという印象。
終盤、こういう読者のミスリードの仕方は好きじゃないなと少し嫌な気分になりましたが、最後の主人公の語りは力強く引き込まれました。
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初めての歌野晶午作品
「春から夏、やがて冬」
題名も意味深で、読む順番としては合ってたのか?
登場人物ー平田誠は自分の名前平田の「平」は平凡の「平」だと自負していた、
スーパーの保安担当、ある日万引きした末永ますみを二度としないというところで許してしまった、
彼女は同居人から酷いDVを受けている、そこから始まっていく〜
末永ますみの語り口がいやだった。いかにも今時かもしれないが
「サーセンシタ」ーすみませんでした
「アリアタッシタ」ーありがとうございました。
主人公平田は高校2年生の娘を交通事故でなくしている、犯人は不明のまま。
そして妻も自死
とかく世の中は皮肉にできている
平田と -
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ネタバレ歌野晶午のデビュー作。巻末に島田荘司の解説付き。
行動力すごいな!とびっくりした。すごい……。
大学生のロック・バンドが晩秋の湯沢で合宿し、そこで殺人事件が起きる。
解決しないまま、メンバーが欠けた状態で解散ライブを行うと、
そこでまた殺人事件が起こり、バンドを数年前に抜けて渡独していた元メンバーが帰国し、謎解きをする……
出だしの意味ありげなコードと歌詞が気になりつつも、
「コードが読めなくてもまあいいわ」と読み進めていったら、暗号!
しかも、犯人も誰もわかっていなかった暗号!
関係ないわけなかった!あんなに意味ありげだったのに!
CDEFGをハニホヘトに読み替えるだけで、セブンスは単純 -
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舞田ひとみと言えば、たしか...と思いつつ読み始めるも、
最初にひとみ嬢が登場する際に度肝を抜かれる(^ ^;
一体何があった!?(^ ^;
実際にいろいろあったり、ところにより叙述トリック、
出だしから作者のサービス精神が遺憾なく発揮され(^ ^
本作は、二つの誘拐事件と一件の失踪事件とを
力業で合体させたような構成となっている(^ ^
幼児誘拐が二軒続けて起こり、どうやら同一犯で、
相互に重要な役割で絡んできて...というメインの話は
とても新鮮で興味深く読めた(^o^
が、いかんせん長い(^ ^;
正直「欲張りすぎ」な感じは否めなかった(^ ^;
謎解きの説明も、ものすごく「説明く -
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ネタバレ誘拐事件についてはかなり面白い内容だったと思います。最初の事件で違和感を覚えたところが二つ目の事件真相の布石みたいになってて、上手く考えたものだと感嘆します。真相が分かったときは、かなり驚きました。ただ、これを頭があまりよくなさそうな大久保夫妻が考えた、というのには疑問が……(実は地頭が良かったりするのかな)
あと、馬場由宇の兄が良い奴だったらその疑いを晴らすことに共感できたのですが、過去に不幸があったとはいえ、途中まではただの嫌な奴だったので、由宇が兄を助けようとする動機がちょっと理解しづらかったです。
それもあって、由宇の家庭の事情関連のお話は蛇足気味に感じてしまいました。真珠&陸斗の -
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ネタバレ承認欲求過多なTVディレクターと無神経で身勝手なその仲間たち、Twitterで毒を吐きまくる美容師など、登場人物がとにかくクズ過ぎて共感しにくく(川島輪生の家庭環境には多少同情)なかなか入り込めませんでした。特に前者の集団がやってることは迷惑系YouTuberみたいでムカついちゃいます。
けど終盤の偽装放火あたりから、長谷見の仲間やかつての同僚たちがそれぞれの目論見で動き始めて、先の結末が予測できなくなりました。どうなるかが気になって、深夜なのに最後まで一気読みすることに。結局、皆が皆最後までクズのまま終わるので後味は悪いのですが、化かしあい合戦みたいな様相はスリルもあって結構楽しめました。