畠中恵のレビュー一覧
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《誰もが学びの時を迎えておるようだ。》p.42
[1]長崎屋主人藤兵衛が倒れた。この巻ではずっと不調のまま。
[2]藤兵衛を回復させるために色々考える一行。それに起因していつも通りいろいろ事件が起こり解決する。
[3]人は必ず死ぬ、妖だっていつの間にか消えてしまっていることがある。それでもまあ、若だんなはじめ人も妖も懸命に楽しく生きようとしています。
■この巻の簡単なメモ
【とるとだす】広徳寺の寛朝が集めた薬種屋の寄り合いで長崎屋主人の藤兵衛が何らかの薬を飲んで倒れたが何を飲まされたかわからずこのままでは命が危ない。若だんなと妖怪たちが捜査に乗り出す。
【しんのいみ】江戸の海上に蜃気楼が -
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[1]その人にとっての「おおあたり」とはなんだろうか? なんかとってもすごいことにちがいない。でも「おおあたり」はまた「おおはずれ」にもなりうるんやなあ、なんでも二面性はあるもんなんやけど。
[2]栄吉の作った菓子が大ヒット(餡は入っていない)したんやけど。/長崎屋にやってきた当時の仁吉と佐助だがいきなり坊っちゃんが行方不明。
[3]解説代わりに日本橋の老舗榮太樓總本鋪(東京には馴染みがないので知らなかったけどお菓子屋さんのようです)の大だんな細田安兵衛相談役と著者の興味深い対談がありました。
■この巻の簡単なメモ
【おおあたり】栄吉が餡ははいってない「辛あられ」ではあるが美味しい菓子を作 -
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[1]歓待の礼に願いを聞いてやると神様たちになりたい職業を聞かれた若だんなの返事は?
[2]何かに「なりたい」者たちの五つのお話。それぞれひねりはあまりないけどその分ゆるーくたのしめます。
[3]番外編の明治期の話にリンクする?
■この巻の簡単なメモ
若旦那、薬販売に乗り出す。《他の人と同じやり方じゃ、私は生きてゆける程、稼ぐ事は出来ないって分かった》p.28。その材料を提供してくれるであろう甚兵衛さんは引き換えに、空を飛びたい、ひいては妖になりたいとか言う。
「江戸甘々会」という菓子の集いで男が殺されたが死体がなくなった。
猫又のいる手拭いの染屋と猫又のボスの座争い。
長崎屋の女中 -
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ネタバレ畠中さんの作品は初めてでしたが、面白い!マジで。
どれくらい面白いかというと、早速続編を購入したほどです。
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舞台は江戸。お上に訴え出るほどでもなく、長屋の住民同士で解決できる範疇を超えている、そうした「中くらい」のいざこざ・もめごとは、町の名主が裁定していたという。家の玄関前で裁定していたので、そうした名主を「げんか」というとのこと。
主人公は神田界隈の名主の跡取り息子、麻之助。
これがまた、16歳の時まではしっかりした子だったが、突然「真面目さ」をどこかで失くしてきてしまったかのようにチャランポランになってしまった。
この麻之助と、女性に事欠かないイケメン色男清十郎、そして堅物 -
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しゃばけ20周年の年に刊行された記念すべき20作目の短編集、と解説に書いてありましたが、なるほど、それで「もういちど」かぁ〜と思い、私が「しゃばけ」に出会ってからはそんなに立たないけど、もう20周年なんだーと、感慨深いものがありました。
今回は、若旦那も生まれたての赤ちゃんに戻って、もういちど生き直す間に起こるお話を描いています。
なんと、今作では若旦那が普通に元気な子になって、今までできなかったお友達と走ったり、剣術を習ったり、楽しい日々を過ごします。
普通にこの歳まで元気な私には想像でしかないけど、ずっと病弱な若旦那が元気になる、それは何物にも代え難い貴重な嬉しい体験だったと思います。
結