『まんまこと』シリーズ第7作。毎度毎度とはいえ、今回の麻之助はあまりにも災難続きではないか? お寿ずに先立たれてどのくらい経ったか、町名主・高橋家の跡取りとして、縁談のプレッシャーも強まるばかりだが…。
「きみならずして」。一言で言えば、悪意があろうとなかろうと、噂って怖いよねえという話。もちろんSNSなんてない江戸時代だが、人の口に戸は立てられぬ。だからこそ首謀者は許しがたい。彼女の幸せを願うのみ。
扉絵にドキッとする「まちがい探し」。読んでみて、ああなるほどと納得。江戸時代でも現代でも、需要があるわけですねえ。時代背景を考えても、その夢は理解されることはないのだろう。そのショック療法はやりすぎのような…。
「麻之助が捕まった」っていうからいつ捕まるかと思いながら読んでいたが…そういうオチか? ある意味、ずっと捕まっているような。ちなみに、悪い奴らはちゃんと捕まります、はい。久々に暴れられて、麻之助もスカッとしたのでは。
「はたらきもの」。色々な顔役がいて回っている江戸の町。その後継ぎたちのプレッシャーたるや。麻之助自身、後継ぎだけに。実績を作って認められるしかない。麻之助もそうしてきた。それにしても、江戸の歴史が大きく変わる寸前だった。
「娘四人」。そのまんまです。これも噂絡みだが…その原因とは。んーまあ、太平の世になって長いのだから、そういう人もいたのだろうなあ。責める気にはなれない。それにしても畠中さん、こんなところで打ち切りですか!
最後の表題作「かわたれどき」。詳しくは触れないが、江戸の深川を大災害が襲った。そこに居合わせたのは…。悲しいすれ違いと、人間の不器用さ。自身に当てはめて考え、腹を括った麻之助が、最後の最後に出した結論とは。もちろん、次も読むしかあるまい。